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ユーロ週間見通し:伸び悩みか、米政権の関税措置による影響を懸念

配信日時:2025/03/29 14:01 配信元:FISCO
*14:01JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、米政権の関税措置による影響を懸念 ■弱含み、米政権による貿易措置の影響などを警戒

今週のユーロ・ドルは下げ渋り。3月24日発表の3月ユーロ圏総合PMIは市場予想を下回ったことやウクライナ戦争の継続観測が強まり、1.08ドル台半ばから1.0744ドルまで値下がり。ただ、ドイツの財政支出拡大への期待や米国経済の減速が警戒されたことを受けてユーロ売りは縮小し、週末前に1.0845ドルまで戻した。取引レンジ:1.0744ドル-1.0858ドル。

■弱含みか、欧米貿易摩擦の激化を警戒

来週のユーロ・ドルは弱含みか、米国の関税措置に対する欧州各国の行動が注目されており、欧米貿易摩擦の激化が警戒されているようだ。また、4月1日発表のユーロ圏消費者物価指数が高止まりを示せば、経済減速と物価高への懸念が高まり、リスク回避のユーロ売り・米ドルが再び強まる可能性がある。

予想レンジ:1.0650ドル-1.0900ドル

■強含み、日欧金利差の大幅縮小観測は後退

今週のユーロ・円は強含み。ウクライナ戦争のすみやかな終結は実現困難との見方が広がり、ユーロ売りが一時広がった。しかしながら、欧州中央銀行は次回理事会で利下げ休止を決定する可能性が高まり、日本とユーロ圏の金利差が大幅に縮小するとの見方は後退。リスク回避的なユーロ売り・円買いは縮小した。取引レンジ:161円10銭-163円36銭。

■伸び悩みか、米政権の関税措置による影響を懸念

来週のユーロ・円は弱含みか。欧州連合(EU)と米国の通商摩擦を背景にユーロ安・ドル高が予想され、ユーロ・円を下押ししそうだ。また、ユーロ圏3月消費者物価指数が加速すれば、スタグフレーション懸念によるユーロ売りも強まるだろう。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・4月1日:3月消費者物価指数(2月:前年比+2.3%)

予想レンジ:161円00銭-163円50銭。


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