本日の注目個別銘柄

レノバ、帝人、SOMPOなど

配信日時:2024/05/29 15:23 配信元:FISCO

<4021> 日産化 4534 +100大幅続伸。自己株式の取得枠拡大および取得期間の延長を前日に発表。発行済み株式数の0.90%に当たる125万株、50億円を上限とする自社株買いの発表を5月13日に行っていたが、今回、取得上限を250万株、100億円に引き上げた。取得期間は従来5月14日から7月31日までだったが、25年3月31日までに変更。変更理由としては、株式市場の動向も考慮した機動的な資本政策の遂行および株主還元の一環と。

<8306> 三菱UFJ 1637 +9続伸で高値更新。新発10年物国債の利回りが一時1.065%まで上昇、前日から0.03%
上昇して、2011年12月以来およそ12年5カ月ぶりの高水準をつけている。早期利下げ観測の後退から米長期金利が上昇し、日本国債にも影響が波及している。また、日銀が近い将来に国債買い入れの減額や追加利上げに踏み切るとの思惑も材料視されているもよう。長期金利の上昇が銀行株の買い材料につながる形へ。

<8630> SOMPO 3306 +133大幅続伸。前日に発表した新中期計画の評価が高まっているもよう。経営数値目標として、修正連結ROE13-15%(23年度11.8)を目指すほか、修正EPS成長率は年率12%超を目標としている。また、政策株式は24年度2000億円以上、3年間で6000億円削減を最低ラインにさらなる加速を計画、株主還元として、政策株式売却益(税後)の50%を追加還元していくなどとしている。

<2437> Shinwa 532 +12大幅反発。前日に24年5月期の配当予想の修正を発表している。期末配当金は5.5-7.0円のレンジ予想としていたが、6円にするとし、年間配当金は13円となる。期末配当金はレンジ予想の中心値を下回っているが、第3四半期までの業績推移から下振れも警戒されていた中、安心感につながる形のようだ。年間配当13円から前日終値ベースでの配当利回りは2.5%の水準となる。

<1887> 日本国土開発 481 -18続落で安値更新。前日に24年5月期業績予想の下方修正を発表している。営業損益は従来予想の56億円の赤字から95億円の赤字に引き下げ。土木事業が大型工事における進捗の遅れや新規工事の受注時期遅れで下振れ、工程遅延を回避するための突貫工事発生でコストも想定以上に増加のもよう。25年5月期は40億円程度の黒字回復を見込むとしているが、24年5月期の赤字幅拡大がネガティブなインパクトにつながる形へ。

<3407> 旭化成 1028 -22大幅反落。スウェーデンの製薬会社であるカリディタスの買収を発表。TOBで全株式を取得し、買収総額は1739億円を見込んでいる。カリディタスは腎疾患向けの薬を米国などで展開している。会社側では、30年度に医薬や医療機器事業の売上高1兆円を目指しているもよう。カリディタスの23年12月期最終損益は約68億円の赤字だが、今後の売上は急拡大の見通し。本日は資金負担増などを警戒する動きが先行する形に。

<9519> レノバ 1016 -102大幅反落。野村證券では投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を1330円から1000円に引き下げた。前日にかけてリバウンドが強まっていたが、戻り売りのきっかけ材料に。野村證券では、バイオマス発電の利益率が低下していることから、25年3月期から26年3月期のEBITDA予想を下方修正。会社計画は上回るとみているものの、株価に割安感は乏しいとしている。東京ガスとの提携効果の広がりが今後のカギと。

<3401> 帝人 1519 -89大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も1850円から1600円に引き下げている。構造改革やアラミドの成長期待などを見込んでいたものの、構造改革については期待感が一定程度織り込まれ、アラミドに関しては価格下落で25年3月期に利益率が大幅悪化見通しのもよう。株価の割安感は特段なくなったと判断しているようだ。

<7011> 三菱重 1308 -49大幅続落。前日に新中期計画を発表。数値目標として、27年3月期事業利益4500億円以上(25年3月期見通し3500億円)、ROE12%以上(同11.1%)などを掲げているほか、株主還元方針としてはDOEを採用し、年間配当金26円(同22円)を計画している。ほぼ市場の期待通りの水準とみられるが、中計への期待値は事前に高まっていたともみられ、短期的な出尽くし感につながる形となっているもよう。

<6525> KOKUSAI 4165 +90大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も5000円から5450円に引き上げた。受注減や粗利益率低下、ロックアップ解除に伴う需給懸念などで2月以降の株価は低調推移となっていたが、業績面での悪材料は出尽くし、中期的なGAA構造売上拡大、NAND回復での高成長期待から評価を高めているもよう。また、株主還元拡大も26年3月期以降に実現する可能性が高いとしている。
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