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恵和 Research Memo(1):2023年12月期の業績予想は、高付加価値製品の提供により売上増加見込む
配信日時:2023/11/16 16:31
配信元:FISCO
*16:31JST 恵和 Research Memo(1):2023年12月期の業績予想は、高付加価値製品の提供により売上増加見込む
■要約
恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力として、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供する。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2023年12月期第2四半期の業績概要
2023年12月期第2四半期の連結業績は、売上高7,394百万円(前年同期比27.6%減)、営業利益592百万円(同76.0%減)、経常利益928百万円(同71.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益625百万円(同75.9%減)と減収減益となった。ノートパソコンやタブレットなど情報端末(デバイス)の世界的な在庫調整により、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス(R)」、高性能な直下型ミニLED 液晶ディスプレイ向け複合拡散板「オパスキ(R)」など、前年同期において売上の8割超を占めていた光学シート事業の売上高が、前年同期比36.5%減と予想以上に大きく落ち込み、全体の売上高は2023年5月に下方修正した予想を2.4%下回った。高付加価値製品である「オパスキ(R)」の売上減少などにより売上総利益率は38.0%と前年同期比6.0ポイント低下し、共用システムの減価償却費の増加なども加わり営業利益は修正予想を11.0%下回った。経常利益は円安により為替差益が312百万円発生したため、修正予想を41.7%上回った。なお、第2四半期は、ノートパソコン・タブレット向けの売上高が第1四半期比57.8%増と回復の兆しを見せ、光学シート事業の売上高は同41.5%増、全体の売上高も同31.2%増となった。
2. 2023年12月期の業績見通し
2023年12月期の業績予想は2023年5月に下方修正を行い、売上高18,666百万円(前期比11.5%減)、営業利益2,739百万円(同50.8%減)、経常利益2,715百万円(同56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,950百万円(同59.9%減)を見込んでいる。光学シート事業の売上高は、第2四半期から復調基調にあるノートパソコン・タブレット向けの売上回復、好調なモニター・他/高機能フィルムの売上増加を見込むが、上期の落ち込みが大きかったことやスマーフォン向けの出荷が鈍化していることから通期で前期比18.3%減を計画する。一方、クリーンエネルギー車向けの特殊フィルムや「KYOZIN Re-Roof(R)」の順調な成長に支えられ、生活・環境イノベーション事業及び地球の絆創膏事業は、通期でそれぞれ前期比増収を計画している。利益については、下期に付加価値の高い「オパスキ(R)」、クリーンエネルギー車向け特殊フィルム、「KYOZIN Re-Roof(R)」の売上を伸ばすことで、営業利益率を14.7%と上期比で6.7ポイント引き上げる計画である。
3.中期経営計画
同社は、2023年8月に2023年12月期を初年度とする中期経営計画“DARWIN”(2023年12月期~2026年12月期)を策定した。“DARWIN” の名称には、変化をチャンスと捉え、事業ドメインを絶えず変革し、サステイナブルな成長を実現するという意思が込められており、地球の絆創膏事業へのさらなる集中とマーケットの国際化を推進するとともに、光学シート事業は競争優位なセグメントに集中し、事業ドメインをダイナミックに変革していく。また、ドメインの変革に合わせて各基盤(プラットフォーム)を構築することとしている。2026年12月期の目標として、連結の売上高290億円、営業利益67億円、ROIC17.2%(2023年12月期予想7.8%)を掲げている。この4年間で地球の絆創膏事業を光学シート事業に次ぐ主力事業に育て上げ、2026年12月期売上高50億円の目標を達成して、事業ポートフォリオを再構築する計画である。光学シート事業の売上高も197億円と、2023年12月期予想142億円の約1.4倍の成長を目指す。セグメント利益については、4年後の2026年12月期に地球の絆創膏事業は17.8億円、光学シート事業は81.2億円まで成長させる計画だ。全社共通経費では、ドメイン変革に合わせたプラットフォーム構築のための研究開発、基幹システム更新などの投資を継続的に行い、2026年12月期には37.2億円を投じることになる。
■Key Points
・光拡散フィルム「オパルス(R)」は世界で高いシェアを誇る
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2023年12月期第2四半期はノートパソコン・タブレット向け売上高が回復基調に
・クリーンエネルギー車向け特殊フィルムは好調に推移
・地球の絆創膏事業の成長を基盤にドメイン変革する中期経営計画を策定
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<AS>
恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力として、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供する。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2023年12月期第2四半期の業績概要
2023年12月期第2四半期の連結業績は、売上高7,394百万円(前年同期比27.6%減)、営業利益592百万円(同76.0%減)、経常利益928百万円(同71.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益625百万円(同75.9%減)と減収減益となった。ノートパソコンやタブレットなど情報端末(デバイス)の世界的な在庫調整により、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス(R)」、高性能な直下型ミニLED 液晶ディスプレイ向け複合拡散板「オパスキ(R)」など、前年同期において売上の8割超を占めていた光学シート事業の売上高が、前年同期比36.5%減と予想以上に大きく落ち込み、全体の売上高は2023年5月に下方修正した予想を2.4%下回った。高付加価値製品である「オパスキ(R)」の売上減少などにより売上総利益率は38.0%と前年同期比6.0ポイント低下し、共用システムの減価償却費の増加なども加わり営業利益は修正予想を11.0%下回った。経常利益は円安により為替差益が312百万円発生したため、修正予想を41.7%上回った。なお、第2四半期は、ノートパソコン・タブレット向けの売上高が第1四半期比57.8%増と回復の兆しを見せ、光学シート事業の売上高は同41.5%増、全体の売上高も同31.2%増となった。
2. 2023年12月期の業績見通し
2023年12月期の業績予想は2023年5月に下方修正を行い、売上高18,666百万円(前期比11.5%減)、営業利益2,739百万円(同50.8%減)、経常利益2,715百万円(同56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,950百万円(同59.9%減)を見込んでいる。光学シート事業の売上高は、第2四半期から復調基調にあるノートパソコン・タブレット向けの売上回復、好調なモニター・他/高機能フィルムの売上増加を見込むが、上期の落ち込みが大きかったことやスマーフォン向けの出荷が鈍化していることから通期で前期比18.3%減を計画する。一方、クリーンエネルギー車向けの特殊フィルムや「KYOZIN Re-Roof(R)」の順調な成長に支えられ、生活・環境イノベーション事業及び地球の絆創膏事業は、通期でそれぞれ前期比増収を計画している。利益については、下期に付加価値の高い「オパスキ(R)」、クリーンエネルギー車向け特殊フィルム、「KYOZIN Re-Roof(R)」の売上を伸ばすことで、営業利益率を14.7%と上期比で6.7ポイント引き上げる計画である。
3.中期経営計画
同社は、2023年8月に2023年12月期を初年度とする中期経営計画“DARWIN”(2023年12月期~2026年12月期)を策定した。“DARWIN” の名称には、変化をチャンスと捉え、事業ドメインを絶えず変革し、サステイナブルな成長を実現するという意思が込められており、地球の絆創膏事業へのさらなる集中とマーケットの国際化を推進するとともに、光学シート事業は競争優位なセグメントに集中し、事業ドメインをダイナミックに変革していく。また、ドメインの変革に合わせて各基盤(プラットフォーム)を構築することとしている。2026年12月期の目標として、連結の売上高290億円、営業利益67億円、ROIC17.2%(2023年12月期予想7.8%)を掲げている。この4年間で地球の絆創膏事業を光学シート事業に次ぐ主力事業に育て上げ、2026年12月期売上高50億円の目標を達成して、事業ポートフォリオを再構築する計画である。光学シート事業の売上高も197億円と、2023年12月期予想142億円の約1.4倍の成長を目指す。セグメント利益については、4年後の2026年12月期に地球の絆創膏事業は17.8億円、光学シート事業は81.2億円まで成長させる計画だ。全社共通経費では、ドメイン変革に合わせたプラットフォーム構築のための研究開発、基幹システム更新などの投資を継続的に行い、2026年12月期には37.2億円を投じることになる。
■Key Points
・光拡散フィルム「オパルス(R)」は世界で高いシェアを誇る
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2023年12月期第2四半期はノートパソコン・タブレット向け売上高が回復基調に
・クリーンエネルギー車向け特殊フィルムは好調に推移
・地球の絆創膏事業の成長を基盤にドメイン変革する中期経営計画を策定
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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