本日の注目個別銘柄

田中化研、ACCESS、菱洋エレクなど

配信日時:2022/09/01 15:28 配信元:FISCO
<2656> ベクター 316 -4一時急伸で年初来高値を更新。事業目的の追加に向け、定款を一部変更すると前日に発表。なかでも、NFT、ブロックチェーン、メタバースに関わるシステムの企画、開発、制作および販売の新設が、期待材料視される形になっている。ほか、ファンドの組成、運用および投資業務、再生可能エネルギーに関わる売電事業、芸能タレント、音楽家、スポーツ選手などの養成ならびにマネジメント事業なども新設している。

<4080> 田中化研 1720 +164急伸。トヨタ<7203>は、日米で電池の増産に最大7300億円を投資すると発表。国内工場に4000億円を投じ、米国で建設予定の電池工場にも3250億円を追加投資。24~26年の生産開始を目指しているもよう。ホンダ<7267>も米国で電池の大型工場建設を決めるなど、足元で電池生産能力増強へ巨額投資が相次ぐ。あらためてEV用電池の市場拡大が意識され、同社など関連銘柄への刺激材料になった。

<5401> 日本製鉄 2236.5 +28反発。車用の鋼材値上げでトヨタ自動車<7203>と合意したと伝わっている。部品会社に供給する価格を2022年度下期は上期よりも1トン当たり約4万円(2~3割)引き上げるもよう。3半期連続の値上げとなるが、上昇幅は10年度以降で最大となるようだ。原料炭や鉄鉱石など主要原材料価格の上昇に対応する。今回の値上げにより、先行き収益に対する過度な懸念が後退している。

<6481> THK 2748 -105大幅反落。東海東京証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3470円から2950円に引き下げている。主要地域の4-6月期受注高は前年を下回ってきており、四半期売上収益は23年12月期第1四半期(1-3月期)に前年比減収に陥ると予想。当面は在庫調整による受注調整を想定している。業績伸び率の鈍化を前提として、妥当バリュエーションを引き下げている。

<5706> 三井金 3170 -130大幅下落。大和証券は投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4200円から3500円に引き下げている。パッケージ基板向けマイクロシンにおけるスマホ減速の影響、電気料金の更なる上昇などを減額修正要因として織り込み、今来期の業績予想を引き下げている。新製品による収益貢献期待も一旦は後退する形となり、当面は株価のカタリスト不足が予想されるとしている。

<4813> ACCESS 712 -101急落。前日に上半期決算を発表、営業損益は20.2億円の赤字となり、従来予想の16.1億円を上回る赤字幅となっている。第1四半期は前年同期比3.2億円の損益改善となっていたが、一転して5-7月期は同5.2億円の損益悪化、前四半期でも6.3億円の損益悪化に。体制強化に伴う人件費やソフトウェアの減価償却費などが増加したほか、為替変動の影響により、主にネットワーク事業の損益が悪化したようだ。

<3031> ラクーンHD 1298 -99大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は3.1億円で前年同期比21.4%増益に。経済活動の正常化に伴い、EC事業、フィナンシャル事業ともに2ケタの売上成長となっている。ただ、経常利益は前四半期比較で横ばいとなっているほか、据え置きの通期計画13億円に対する進捗率も24%にとどまっており、決算サプライズは限定的。
業績上振れ期待の後退など出尽くし感が優勢となる形のようだ。

<4205> 日ゼオン 1390 +47大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も1460円から1800円に引き上げている。リチウムイオン電池用バインダーについて、正極用でのシェア上昇により成長確度が高まったと判断。また、ラテックスに関する過度な期待がすでに後退したとみられること、海上運賃のピークアウトが業績の下支えになるとみられることなども評価引き上げの背景としている。

<9468> カドカワ 3155 +115大幅続伸。連結子会社のフロム・ソフトウェアが、テンセントの子会社、並びにソニーグループの子会社を割当先とする第三者割当増資を実施すると発表している。同子会社はグループのゲーム事業を手掛けている企業。今回の増資によって約364億円の資金を調達、ゲームIPの企画・開発強化、世界市場における自社パブリッシングの範囲拡大に向けた体制構築につなげていく。両社との連携による同事業の業容拡大期待が先行へ。

<8068> 菱洋エレク 2578 +299急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は25.1億円で前年同期比2.6倍となり、通期予想は従来の23億円から36億円に上方修正している。大幅に伸長した上期の着地や足元の事業動向、当初織り込んでいなかった為替変動の影響などを踏まえたとしている。第1四半期の状況から上振れは想定線といえ、修正幅は想定以上と捉えられている。また、年間配当金も従来計画の100円から110円に引き上げた。 <ST>

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