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エスプール Research Memo(5):障がい者雇用支援サービスは計画を上回る売上を達成
配信日時:2022/02/09 15:15
配信元:FISCO
■エスプール<2471>の業績動向
2. 事業セグメント別の動向
(1) ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業の売上高は前期比32.1%増の7,696百万円、営業利益は同31.0%増の2,121百万円といずれも会社計画(売上高7,408百万円、営業利益1,873百万円)を上回って着地した。前期比ではすべての事業が増収となり、なかでも主力の障がい者雇用支援サービスが37.2%増と大きく伸長した。利益面ではロジスティクスアウトソーシングサービスの減益を障がい者雇用支援サービスを中心にその他事業の増益でカバーした。計画比では、コロナ禍の影響等によりロジスティクスアウトソーシングサービス、採用支援サービスの売上が計画を下回ったものの、障がい者雇用支援サービスの販売好調と下期から新たに開始した広域行政BPOサービスの寄与が上振れ要因となった。
a) 障がい者雇用支援サービス
障がい者雇用支援サービスの売上高は前期比37.2%増の4,577百万円(期初計画4,240百万円)と大きく伸長し、営業利益も同375百万円増加の1,850百万円と高成長が続いた。2021年3月に企業の障がい者法定雇用率が従来の2.2%から2.3%に引き上げられたこともあり、同社のサービスを利用する企業が引き続き増加しており、契約企業数は前期末の321社から417社に拡大した。
設備販売区画数については前期比26.9%増の1,188区画(期初計画1,035区画)と過去最高を大きく更新し、設備販売売上高は同39.4%増の1,905百万円となった。販売単価が10%弱上昇したことになるが、これは単価の高い屋内型農園を3施設開設したことが要因となっている。2021年11月期の新規開設数は7施設(愛知・大阪各2、埼玉・千葉・東京各1)で当初計画から1施設積み増しており、累計で30施設となった。
運営管理区画数は前期末比29.3%増の4,951区画となり、運営管理収入は同40.7%増の2,175百万円と大きく伸長した。こちらも月額管理料の高い屋内型農園が増加したこと等により、1区画当たりの平均管理収入が上昇している。また、人材紹介料は販売区画数の増加に伴い、前期比17.8%増の496百万円となった。販売区画数よりも伸び率が低くなっているのは、契約時期の期ずれ等の影響があったものと見られる。
売上高営業利益率は前期の約44%から約40%に低下したものと推計される。低下要因としては売上構成比の変化(運営管理収入の売上構成比上昇:46.4%→47.5%)が挙げられるが、そのほか賃料負担の重い屋内型農園を3施設(5月愛知・大阪、10月東京)開設したことも一因と考えられる。農園は開設の半年前から賃料負担が発生するため、開設時期によって費用が先行することになる。賃料負担については月額管理収入や栽培設備の価格を高く設定することで吸収するが(フル稼働の場合、利益率は屋外型と同水準)、農園の稼働率がまだ低い時期においては利益率の低下要因となる。
b) ロジスティクスアウトソーシングサービス
ロジスティクスアウトソーシングサービスの売上高は前期比7.5%増の1,261百万円と増収となったものの、期初計画(1,400百万円)に対しては下回った。コロナ禍が長引いたことで百貨店向け物流センター運営代行業務の低迷が長引いたことや、EC通販発送代行業務において低採算だった一部顧客との契約を打ち切ったこと等が要因だ。売上高の内訳を見ると、EC通販発送代行業務は前期比8.5%増の1,144百万円、物流センター運営代行業務は同0.8%減の116百万円となった。
営業利益は低収益案件の発生による生産性低下が響いて同24百万円減の134百万円となったが、下期だけで見ると人員の最適化と顧客の入れ替えを進めた効果により前年同期比横ばい水準まで回復している。また、顧客数に関しては前期末比18社増加の145社となっている。
c) 採用支援サービス
採用支援サービスの売上高は前期比9.3%増の616百万円、営業利益は同5百万円増加の65百万円と増収増益となった。売上の約3割を占める飲食業界向けはコロナ禍が長引いた影響で低調だったものの、デリバリーサービス事業者やスーパーマーケット、ドラッグストア等の小売業界向けの需要増加により、応募受付数は前期比13.9%増の626千件と拡大した。受付回数当たりの売上単価は顧客構成の変化により低下している。
期初計画では690百万円の売上高を見込んでいたものの、第3四半期以降は外食業界を中心に外国人留学生や大学生等の求職者数が減少傾向となり、売上高の下振れ要因となった。応募受付代行サービスの売上減少分をWeb面接代行などその他サービスの売上増でカバーする格好となっている。また、顧客数も前期末比で4社増加の95社にとどまっており、コロナ禍の影響が続いている状況にある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別の動向
(1) ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業の売上高は前期比32.1%増の7,696百万円、営業利益は同31.0%増の2,121百万円といずれも会社計画(売上高7,408百万円、営業利益1,873百万円)を上回って着地した。前期比ではすべての事業が増収となり、なかでも主力の障がい者雇用支援サービスが37.2%増と大きく伸長した。利益面ではロジスティクスアウトソーシングサービスの減益を障がい者雇用支援サービスを中心にその他事業の増益でカバーした。計画比では、コロナ禍の影響等によりロジスティクスアウトソーシングサービス、採用支援サービスの売上が計画を下回ったものの、障がい者雇用支援サービスの販売好調と下期から新たに開始した広域行政BPOサービスの寄与が上振れ要因となった。
a) 障がい者雇用支援サービス
障がい者雇用支援サービスの売上高は前期比37.2%増の4,577百万円(期初計画4,240百万円)と大きく伸長し、営業利益も同375百万円増加の1,850百万円と高成長が続いた。2021年3月に企業の障がい者法定雇用率が従来の2.2%から2.3%に引き上げられたこともあり、同社のサービスを利用する企業が引き続き増加しており、契約企業数は前期末の321社から417社に拡大した。
設備販売区画数については前期比26.9%増の1,188区画(期初計画1,035区画)と過去最高を大きく更新し、設備販売売上高は同39.4%増の1,905百万円となった。販売単価が10%弱上昇したことになるが、これは単価の高い屋内型農園を3施設開設したことが要因となっている。2021年11月期の新規開設数は7施設(愛知・大阪各2、埼玉・千葉・東京各1)で当初計画から1施設積み増しており、累計で30施設となった。
運営管理区画数は前期末比29.3%増の4,951区画となり、運営管理収入は同40.7%増の2,175百万円と大きく伸長した。こちらも月額管理料の高い屋内型農園が増加したこと等により、1区画当たりの平均管理収入が上昇している。また、人材紹介料は販売区画数の増加に伴い、前期比17.8%増の496百万円となった。販売区画数よりも伸び率が低くなっているのは、契約時期の期ずれ等の影響があったものと見られる。
売上高営業利益率は前期の約44%から約40%に低下したものと推計される。低下要因としては売上構成比の変化(運営管理収入の売上構成比上昇:46.4%→47.5%)が挙げられるが、そのほか賃料負担の重い屋内型農園を3施設(5月愛知・大阪、10月東京)開設したことも一因と考えられる。農園は開設の半年前から賃料負担が発生するため、開設時期によって費用が先行することになる。賃料負担については月額管理収入や栽培設備の価格を高く設定することで吸収するが(フル稼働の場合、利益率は屋外型と同水準)、農園の稼働率がまだ低い時期においては利益率の低下要因となる。
b) ロジスティクスアウトソーシングサービス
ロジスティクスアウトソーシングサービスの売上高は前期比7.5%増の1,261百万円と増収となったものの、期初計画(1,400百万円)に対しては下回った。コロナ禍が長引いたことで百貨店向け物流センター運営代行業務の低迷が長引いたことや、EC通販発送代行業務において低採算だった一部顧客との契約を打ち切ったこと等が要因だ。売上高の内訳を見ると、EC通販発送代行業務は前期比8.5%増の1,144百万円、物流センター運営代行業務は同0.8%減の116百万円となった。
営業利益は低収益案件の発生による生産性低下が響いて同24百万円減の134百万円となったが、下期だけで見ると人員の最適化と顧客の入れ替えを進めた効果により前年同期比横ばい水準まで回復している。また、顧客数に関しては前期末比18社増加の145社となっている。
c) 採用支援サービス
採用支援サービスの売上高は前期比9.3%増の616百万円、営業利益は同5百万円増加の65百万円と増収増益となった。売上の約3割を占める飲食業界向けはコロナ禍が長引いた影響で低調だったものの、デリバリーサービス事業者やスーパーマーケット、ドラッグストア等の小売業界向けの需要増加により、応募受付数は前期比13.9%増の626千件と拡大した。受付回数当たりの売上単価は顧客構成の変化により低下している。
期初計画では690百万円の売上高を見込んでいたものの、第3四半期以降は外食業界を中心に外国人留学生や大学生等の求職者数が減少傾向となり、売上高の下振れ要因となった。応募受付代行サービスの売上減少分をWeb面接代行などその他サービスの売上増でカバーする格好となっている。また、顧客数も前期末比で4社増加の95社にとどまっており、コロナ禍の影響が続いている状況にある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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