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セルム Research Memo(6):既存市場と新市場における顧客基盤拡充と新事業開発で過去最高益の実現へ
配信日時:2022/01/20 15:06
配信元:FISCO
■中期経営計画
1. 中期経営計画の概要
セルム<7367>を取り巻く事業環境としては、コロナ禍による新たな組織・人材開発ニーズが急速に顕在化している。デジタルトランスフォーメーション(DX)の急進による、DXを軸とした人材開発や組織開発、価値観・働き方の多様化、副業の社会的な浸透など、コロナ禍により社会的な価値観が大きく変化しつつあるなかで、新たな事業や顧客価値の創出に向けた組織・人材開発が求められるようになってきている。
このような背景を踏まえて、同社では2022年3月期から2024年3月期にかけて、大きく分けて既存事業の開発と新事業の開発の2本柱での、新たな成長基盤の開発を目指す中期経営計画を策定し、2021年5月14日に発表した。計画最終期の2024年3月期の業績目標は売上高を6,157百万円、EBITDAを920百万円、営業利益を710百万円としていた。今般2022年1月14日に発表された2022年3月期の業績見通しが好調である点を踏まえ、2022年3月期通年決算の着地時点で改めて中期経営計画の見直し案を検討する方針である。
2. 成長戦略
計画のなかで同社は、2022年3月期をコロナ禍を踏まえた事業・組織基盤の再構築期、2023年3月期をビフォーコロナの業績水準への回復期、2024年3月期を過去最高益の実現期と捉え、1)大手人事部門とのさらなる取引拡大、2)他機能及び事業部門における取引基盤の開発、3)特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発、4)準大手顧客の開発、5)現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進、の5つのテーマを軸とした、既存事業の開発と新事業の開発の2本柱で新たな成長基盤の開発を行っていく。
(1) 既存事業の開発
a) 大手人事部門とのさらなる取引拡大
経営塾を基盤とした顧客の経営リーダーに対し、「オンライン環境、デジタルツール、人材開発データ」の活用による同社サービスのDX推進・1on1メンタリングと、DX人材育成サービスの拡充による新たな成長力の獲得に注力する。経営塾からミドル革新、ミドル革新から組織開発、若手育成へと取引拡大をよりスムーズにすることで、大手人事部門とのさらなる取引拡大を図る。
b) 特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発
アフターコロナを見据え、金融・IT・通信・物流・総合商社にフォーカスした継続的なアプローチによる新たな顧客基盤の開発を行っていく。
(2) 新事業の開発
a) 他機能及び事業部門における取引基盤の開発
経営塾を基盤とした経営リーダーに対し、経営塾参加者への個別アプローチや1on1メンタリングを軸とした経営リーダーへのアプローチ強化、経営リーダー限定のデータベース構築を通じた経営リーダー向けマーケティング施策拡充にフォーカスする。経営リーダーとの長期リレーション構築を図ることで、他機能及び事業部門における取引基盤の開発を行っていく。
b) 準大手顧客の開発
大手顧客での実績と、コーポレートガバナンスを起点とした成功モデルの展開で中長期取引基盤の構築を図っていく。
c) 現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進
先述した既存事業における顧客基盤の拡充に加え、現業の強み・投資先・M&A(特定市場・テーマに突出した同業他社であり、営業機能が脆弱な専門性に偏った同業他社かつHR-Tech企業など、諸条件を満たした企業がターゲット)の3点を軸とする、事業開発におけるソーシャルイシューR&Dでの新市場の創出という成長サイクル創出を図っていく。
(3) KPI
計画における5つのテーマのうち1)大手人事部門とのさらなる取引拡大、3)特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発、の既存市場開発に該当する2テーマにおいては、個別KPIを設けず、企業KPIの最大化を重視する方針である。一方で2)他機能及び事業部門における取引基盤の開発、4)準大手顧客の開発に該当する2テーマにおいては、企業価値の源泉となるKPI、新市場開発の進捗を表すKPIをそれぞれ設け、市場開発を追求していく。なお、5)現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進の既存事業に関しては新市場開発に該当するが、個別KPIは設定していない。
1) 企業価値に関するKPI
2022年3月期における企業価値に関する各KPIについて、1社あたり取引額をみるための売上上位150社の平均を24百万円(2021年3月期比106.8%増)、売上総利益額上位150社の平均を12百万円(同107.2%増)、経営塾の導入推移をみるための導入社数を85社(同110.4%増)、導入コース数を185コース(同126.7%増)とした。
2) 新市場開発の進捗に関するKPI
2022年3月期における新市場開発の進捗に関するKPIについて、部門取引の推移をみるための売上300万円以上の取引部門数を40部門(同125.0%)、準大手市場の顧客推移をみるための準大手取引総額を700百万円(同153.4%)、売上2,000万以上の準大手取引顧客数を10社(同142.9%増)とした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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1. 中期経営計画の概要
セルム<7367>を取り巻く事業環境としては、コロナ禍による新たな組織・人材開発ニーズが急速に顕在化している。デジタルトランスフォーメーション(DX)の急進による、DXを軸とした人材開発や組織開発、価値観・働き方の多様化、副業の社会的な浸透など、コロナ禍により社会的な価値観が大きく変化しつつあるなかで、新たな事業や顧客価値の創出に向けた組織・人材開発が求められるようになってきている。
このような背景を踏まえて、同社では2022年3月期から2024年3月期にかけて、大きく分けて既存事業の開発と新事業の開発の2本柱での、新たな成長基盤の開発を目指す中期経営計画を策定し、2021年5月14日に発表した。計画最終期の2024年3月期の業績目標は売上高を6,157百万円、EBITDAを920百万円、営業利益を710百万円としていた。今般2022年1月14日に発表された2022年3月期の業績見通しが好調である点を踏まえ、2022年3月期通年決算の着地時点で改めて中期経営計画の見直し案を検討する方針である。
2. 成長戦略
計画のなかで同社は、2022年3月期をコロナ禍を踏まえた事業・組織基盤の再構築期、2023年3月期をビフォーコロナの業績水準への回復期、2024年3月期を過去最高益の実現期と捉え、1)大手人事部門とのさらなる取引拡大、2)他機能及び事業部門における取引基盤の開発、3)特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発、4)準大手顧客の開発、5)現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進、の5つのテーマを軸とした、既存事業の開発と新事業の開発の2本柱で新たな成長基盤の開発を行っていく。
(1) 既存事業の開発
a) 大手人事部門とのさらなる取引拡大
経営塾を基盤とした顧客の経営リーダーに対し、「オンライン環境、デジタルツール、人材開発データ」の活用による同社サービスのDX推進・1on1メンタリングと、DX人材育成サービスの拡充による新たな成長力の獲得に注力する。経営塾からミドル革新、ミドル革新から組織開発、若手育成へと取引拡大をよりスムーズにすることで、大手人事部門とのさらなる取引拡大を図る。
b) 特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発
アフターコロナを見据え、金融・IT・通信・物流・総合商社にフォーカスした継続的なアプローチによる新たな顧客基盤の開発を行っていく。
(2) 新事業の開発
a) 他機能及び事業部門における取引基盤の開発
経営塾を基盤とした経営リーダーに対し、経営塾参加者への個別アプローチや1on1メンタリングを軸とした経営リーダーへのアプローチ強化、経営リーダー限定のデータベース構築を通じた経営リーダー向けマーケティング施策拡充にフォーカスする。経営リーダーとの長期リレーション構築を図ることで、他機能及び事業部門における取引基盤の開発を行っていく。
b) 準大手顧客の開発
大手顧客での実績と、コーポレートガバナンスを起点とした成功モデルの展開で中長期取引基盤の構築を図っていく。
c) 現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進
先述した既存事業における顧客基盤の拡充に加え、現業の強み・投資先・M&A(特定市場・テーマに突出した同業他社であり、営業機能が脆弱な専門性に偏った同業他社かつHR-Tech企業など、諸条件を満たした企業がターゲット)の3点を軸とする、事業開発におけるソーシャルイシューR&Dでの新市場の創出という成長サイクル創出を図っていく。
(3) KPI
計画における5つのテーマのうち1)大手人事部門とのさらなる取引拡大、3)特定市場にフォーカスした大手顧客ポートフォリオの開発、の既存市場開発に該当する2テーマにおいては、個別KPIを設けず、企業KPIの最大化を重視する方針である。一方で2)他機能及び事業部門における取引基盤の開発、4)準大手顧客の開発に該当する2テーマにおいては、企業価値の源泉となるKPI、新市場開発の進捗を表すKPIをそれぞれ設け、市場開発を追求していく。なお、5)現業の強みや投資先、M&Aを軸とした事業開発の推進の既存事業に関しては新市場開発に該当するが、個別KPIは設定していない。
1) 企業価値に関するKPI
2022年3月期における企業価値に関する各KPIについて、1社あたり取引額をみるための売上上位150社の平均を24百万円(2021年3月期比106.8%増)、売上総利益額上位150社の平均を12百万円(同107.2%増)、経営塾の導入推移をみるための導入社数を85社(同110.4%増)、導入コース数を185コース(同126.7%増)とした。
2) 新市場開発の進捗に関するKPI
2022年3月期における新市場開発の進捗に関するKPIについて、部門取引の推移をみるための売上300万円以上の取引部門数を40部門(同125.0%)、準大手市場の顧客推移をみるための準大手取引総額を700百万円(同153.4%)、売上2,000万以上の準大手取引顧客数を10社(同142.9%増)とした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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