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ミロク情報 Research Memo(4):顧客基盤とストック型サービス収入の拡大が順調に進む
配信日時:2022/01/18 15:44
配信元:FISCO
■ミロク情報サービス<9928>の業績動向
2. 販売先別・品目別売上動向
売上高の内訳を見ると、フロー型収入となるシステム導入契約売上高が前年同期比3.2%増の9,930百万円、ストック型収入となるサービス収入が同6.6%増の6,324百万円、その他(主に子会社の売上)が同58.0%増の1,526百万円となった。
(1) システム導入契約の販売先別・品目別売上高
システム導入契約売上高を販売先別で見ると、企業向けは前年同期比9.6%増の5,370百万円となった。既存顧客向けが同11.4%増の3,752百万円と好調に推移したほか、新規顧客向けについてもコロナ禍で営業活動の制限を受けるなか、同5.8%増の1,617百万円と堅調に推移した。中堅企業向け「Galileopt」、中堅・中小企業向け「MJSLINK」ともに新規顧客の獲得も含めて売上増となった。企業向け売上全体に占める新規顧客の売上比率は30.1%と、前年同期から1.1ポイント低下したものの高水準を維持している。同社では現在、パッケージ製品の販売形態を売り切り型からサブスクモデル(継続課金型)へのシフトを進めており、新規顧客の増収率が低くなっている一因であると弊社では見ている。なお、パッケージ製品売上のなかでサブスクモデルの契約比率は10%弱となっており、今後この比率をさらに引き上げていく方針となっている。新規顧客については導入時の売上以外にも、ストック型収入としてソフト運用支援サービスまたはソフト使用料※として今後の売上増に貢献する見通しだ。
※同社は2020年8月より従来のパッケージ販売に加えて、「Microsoft Azure」上で利用できるクラウドサービス(サブスクモデル)での提供も開始しており、同サービスの売上はソフト使用料として計上している。
一方、会計事務所向け売上高は前年同期比13.6%減の2,978百万円となった。2期前にパソコン等の買い替え特需と合わせてERP製品の更新もピークを打ち、減少傾向が続いている。なお、会計事務所向けについてもサブスクモデルへの移行を進めており、売上高のうちサブスク契約の比率は10%弱程度だったと見られる。
また、システム導入契約売上高を品目別で見ると、ソフトウェアが前年同期比5.1%増の5,982百万円、ハードウェアが同10.0%減の1,648百万円、ユースウェア(導入支援サービス)が同9.6%増の2,299百万円となった。ハードウェアについては2期前にWindows7のサポート終了に伴うパソコンやその他周辺機器の買い替え特需があり、その反動減が続いている。ソフトウェアについては会計事務所向けの減少を企業向けの増収によりカバーした。導入支援サービスよりも増収率が低かった要因として、サブスクモデルでの販売増加により一部の売上高がソフト使用料に計上されていることが影響していると見られる。
(2) サービス収入
サービス収入の内訳を見ると、TVS(会計事務所向け総合保守サービス)が、前年同期比2.2%増の1,255百万円、ソフト使用料が同16.5%増の1,260百万円、ソフト運用支援サービス(企業向けソフト保守サービス)が同6.7%増の2,761百万円、ハード・NW保守サービスが同3.7%増の752百万円、サプライ・オフィス用品が同4.6%減の294百万円となった。
TVSやソフト運用支援サービスについては、新規顧客の開拓が進んだことにより着実に増加した。ソフト使用料は、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴う売上計上方法の変更(年額一括計上から月額計上に)や、仕入商品の純額計上の影響により、増収率が前年同期の26.3%増から鈍化したものの、企業向け統合フロントクラウドサービス「Edge Tracker」※や小規模事業者向けの各種クラウドサービスの伸長、並びにERP製品のサブスクモデルの売上伸長等により2ケタ成長が続いた。
※中堅・中小企業の従業員を対象としたクラウドサービスで、「経費精算」「勤怠管理」「給与明細参照」「年末調整申告」「ワークフロー」などの業務をマルチデバイス対応により、いつでも、どこでも利用できるサービス。
なお、クラウド・サブスク収入(ソフト使用料)のKPIとなるARRについて見ると、2021年9月は前年同月比で31.2%増の2,606百万円と右肩上がりに増加しており、ストック型の収益基盤が順調に拡大していることがうかがえる。内訳を見ると、「Edge Tracker」やERP製品のサブスクモデルのARRの成長率が高くなっており、前期からの取り組みの成果が顕在化してきたものと評価される。
(3) その他
その他(主に子会社の事業)の売上高は前年同期比58.0%増の1,526百万円となったが、これは主にトライベックの売上が新たに加わったことによるもので、既存子会社については微増収にとどまった。
ビズオーシャンで運営していたビジネス情報サイト「bizocean」については、収入源となる広告収入の回復が遅れており、総務・人事系コンサルティングサービスのトランストラクチャや人材採用・紹介に特化した広告代理事業を行う(株)アド・トップについては、いずれもコロナ禍の影響で営業活動が制限を受けるなか、厳しい収益状況となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 販売先別・品目別売上動向
売上高の内訳を見ると、フロー型収入となるシステム導入契約売上高が前年同期比3.2%増の9,930百万円、ストック型収入となるサービス収入が同6.6%増の6,324百万円、その他(主に子会社の売上)が同58.0%増の1,526百万円となった。
(1) システム導入契約の販売先別・品目別売上高
システム導入契約売上高を販売先別で見ると、企業向けは前年同期比9.6%増の5,370百万円となった。既存顧客向けが同11.4%増の3,752百万円と好調に推移したほか、新規顧客向けについてもコロナ禍で営業活動の制限を受けるなか、同5.8%増の1,617百万円と堅調に推移した。中堅企業向け「Galileopt」、中堅・中小企業向け「MJSLINK」ともに新規顧客の獲得も含めて売上増となった。企業向け売上全体に占める新規顧客の売上比率は30.1%と、前年同期から1.1ポイント低下したものの高水準を維持している。同社では現在、パッケージ製品の販売形態を売り切り型からサブスクモデル(継続課金型)へのシフトを進めており、新規顧客の増収率が低くなっている一因であると弊社では見ている。なお、パッケージ製品売上のなかでサブスクモデルの契約比率は10%弱となっており、今後この比率をさらに引き上げていく方針となっている。新規顧客については導入時の売上以外にも、ストック型収入としてソフト運用支援サービスまたはソフト使用料※として今後の売上増に貢献する見通しだ。
※同社は2020年8月より従来のパッケージ販売に加えて、「Microsoft Azure」上で利用できるクラウドサービス(サブスクモデル)での提供も開始しており、同サービスの売上はソフト使用料として計上している。
一方、会計事務所向け売上高は前年同期比13.6%減の2,978百万円となった。2期前にパソコン等の買い替え特需と合わせてERP製品の更新もピークを打ち、減少傾向が続いている。なお、会計事務所向けについてもサブスクモデルへの移行を進めており、売上高のうちサブスク契約の比率は10%弱程度だったと見られる。
また、システム導入契約売上高を品目別で見ると、ソフトウェアが前年同期比5.1%増の5,982百万円、ハードウェアが同10.0%減の1,648百万円、ユースウェア(導入支援サービス)が同9.6%増の2,299百万円となった。ハードウェアについては2期前にWindows7のサポート終了に伴うパソコンやその他周辺機器の買い替え特需があり、その反動減が続いている。ソフトウェアについては会計事務所向けの減少を企業向けの増収によりカバーした。導入支援サービスよりも増収率が低かった要因として、サブスクモデルでの販売増加により一部の売上高がソフト使用料に計上されていることが影響していると見られる。
(2) サービス収入
サービス収入の内訳を見ると、TVS(会計事務所向け総合保守サービス)が、前年同期比2.2%増の1,255百万円、ソフト使用料が同16.5%増の1,260百万円、ソフト運用支援サービス(企業向けソフト保守サービス)が同6.7%増の2,761百万円、ハード・NW保守サービスが同3.7%増の752百万円、サプライ・オフィス用品が同4.6%減の294百万円となった。
TVSやソフト運用支援サービスについては、新規顧客の開拓が進んだことにより着実に増加した。ソフト使用料は、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴う売上計上方法の変更(年額一括計上から月額計上に)や、仕入商品の純額計上の影響により、増収率が前年同期の26.3%増から鈍化したものの、企業向け統合フロントクラウドサービス「Edge Tracker」※や小規模事業者向けの各種クラウドサービスの伸長、並びにERP製品のサブスクモデルの売上伸長等により2ケタ成長が続いた。
※中堅・中小企業の従業員を対象としたクラウドサービスで、「経費精算」「勤怠管理」「給与明細参照」「年末調整申告」「ワークフロー」などの業務をマルチデバイス対応により、いつでも、どこでも利用できるサービス。
なお、クラウド・サブスク収入(ソフト使用料)のKPIとなるARRについて見ると、2021年9月は前年同月比で31.2%増の2,606百万円と右肩上がりに増加しており、ストック型の収益基盤が順調に拡大していることがうかがえる。内訳を見ると、「Edge Tracker」やERP製品のサブスクモデルのARRの成長率が高くなっており、前期からの取り組みの成果が顕在化してきたものと評価される。
(3) その他
その他(主に子会社の事業)の売上高は前年同期比58.0%増の1,526百万円となったが、これは主にトライベックの売上が新たに加わったことによるもので、既存子会社については微増収にとどまった。
ビズオーシャンで運営していたビジネス情報サイト「bizocean」については、収入源となる広告収入の回復が遅れており、総務・人事系コンサルティングサービスのトランストラクチャや人材採用・紹介に特化した広告代理事業を行う(株)アド・トップについては、いずれもコロナ禍の影響で営業活動が制限を受けるなか、厳しい収益状況となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
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