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アートネイチャ Research Memo(6):売上高は前年比大幅増、営業利益は黒字転換
配信日時:2022/01/07 15:26
配信元:FISCO
■業績動向
1. 2022年3月期第2四半期の業績
アートネイチャー<7823>の2022年3月期第2四半期の業績は、売上高19,329百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益1,561百万円(同2,153百万円増)、経常利益1,492百万円(同1,923百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益857百万円(同1,303百万円増)となった。売上高は前年比大幅増となり、コロナ禍前の水準が視野に入るところまで戻すことができ、利益は前年同期の赤字から黒字に転換した。
今期に入って4月、5月の売上高は、前年同期の1回目の緊急事態宣言による落ち込みの反動増に加え、前期受注分の納品が進捗したため大幅に増加した。6月以降は、感染者再拡大もあってほぼ前年同月並みの水準で推移した。利益面では、規制緩和に伴う工場稼働率上昇や売上拡大によって売上総利益率が大きく改善、前年同期に抑制した販管費は広告費を中心に前年同期を上回るペースで推移したが、売上回復と一部費目の下期への期ズレにより販管費率としては大幅な改善となった。なお、収益認識会計基準等を第1四半期期首より適用したため、第2四半期までの売上高が74百万円減少している。
メンズ、レディースともにコロナ禍前の水準に近づく
2. セグメント別業績
メンズ、レディースともに売上高は、営業自粛や工場の一時休止などが解消された結果、大きく伸びてコロナ禍前の水準に近づくことができた。特にレディースは、新商品の発売や再開した展示試着会などが寄与した。その他は対照的に低い伸びとなった。その他に含まれる通販事業がメインのため前年同期は巣ごもり需要で伸びたが、今期はテレビ通販の放映回数の減少などにより伸び悩んでいる。また、増毛商品と育毛ケア・サービスの伸びが相対的に低いが、これはコロナ禍における接触を敬遠する傾向が依然残っていることから、新規顧客の伸びがいずれも20%前後の減少となったことが要因である。なお、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンターに、今期よりAI自動応答システムを試験導入した。これにより、瞬間的な着信数増大やオペレーター不在の際の問い合わせをカバーすることができ、「反響」の獲得拡大につながっている。10月には本格稼働により24時間受付体制となったことから、さらなる受注拡大につながることが期待されている。
セグメントの中のメンズ売上高は11,078百万円(前年同期比26.7%増)となった。新規顧客の「反響」獲得には苦戦したが、リピート顧客は堅調に推移、コロナ禍でも堅調に業績を上げることができた。なお、9月に発売した増毛商品「マープワンダー」は、新開発の結び目「ワンダー結着法」(特許出願中)により、頭頂部や分け目の周囲などの短い自毛への増毛が容易になることに加え、商品のクオリティを維持しつつ、従来の施術時間を半分に短縮することが可能となった。サービス提供時間の劇的な改善により、施術に関わる顧客の負担が軽減されるだけでなく、従業員の業務効率化にもつながっている。レディース売上高は5,683百万円(前年同期比43.4%増)となった。コロナ禍による外出自粛やイベントの中止などから、同社製品の使用機会が減少する傾向が見られたが、新規顧客の「反響」数は非常に好調で、計画を上回る受注につながった。特に9月に発売したオーダーメイドウィッグ「フィーリン」は、新開発の「プッシュdeフィット」(特許出願中)方式による、レディースアートネイチャー史上初のピンでとめないウィッグで、自毛を絡めて簡単に装着できるうえ、風が吹いても安心感のあるフィット性を実現した。このため注目度が非常に高く、9月は過去最高の月間反響数を獲得、10月以降も好調を持続している模様である。
新規では、メンズ、レディースともに広告による露出を高めた。メンズは、新規全体の「反響」は苦戦したが、新たに投入した広告でウィッグ顧客の獲得が進んだうえ、「プレミアム増毛体験」サービスを投入したことで増毛の成約率が向上した。レディースは、3月発売の「フリーディア3」や9月発売の「フィーリン」などウィッグを中心に新規顧客の「反響」が拡大した。リピートでは、大都市圏を中心に上期のほぼ全期間が緊急事態宣言下となる中、メンズは来店数を前年同期と同水準に維持できたが、レディースは外出自粛やイベント中止の影響がメンズ以上に大きかった。なお、社内ブランドの垣根を越え、幅広い商品・サービスを取り揃えた新形態店舗をそごう大宮店に出店した。また、コロナ禍における研修体制を構築し、オンラインを活用した研修を機動的に実施、スタッフのスキルの維持・向上に努めた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<SI>
1. 2022年3月期第2四半期の業績
アートネイチャー<7823>の2022年3月期第2四半期の業績は、売上高19,329百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益1,561百万円(同2,153百万円増)、経常利益1,492百万円(同1,923百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益857百万円(同1,303百万円増)となった。売上高は前年比大幅増となり、コロナ禍前の水準が視野に入るところまで戻すことができ、利益は前年同期の赤字から黒字に転換した。
今期に入って4月、5月の売上高は、前年同期の1回目の緊急事態宣言による落ち込みの反動増に加え、前期受注分の納品が進捗したため大幅に増加した。6月以降は、感染者再拡大もあってほぼ前年同月並みの水準で推移した。利益面では、規制緩和に伴う工場稼働率上昇や売上拡大によって売上総利益率が大きく改善、前年同期に抑制した販管費は広告費を中心に前年同期を上回るペースで推移したが、売上回復と一部費目の下期への期ズレにより販管費率としては大幅な改善となった。なお、収益認識会計基準等を第1四半期期首より適用したため、第2四半期までの売上高が74百万円減少している。
メンズ、レディースともにコロナ禍前の水準に近づく
2. セグメント別業績
メンズ、レディースともに売上高は、営業自粛や工場の一時休止などが解消された結果、大きく伸びてコロナ禍前の水準に近づくことができた。特にレディースは、新商品の発売や再開した展示試着会などが寄与した。その他は対照的に低い伸びとなった。その他に含まれる通販事業がメインのため前年同期は巣ごもり需要で伸びたが、今期はテレビ通販の放映回数の減少などにより伸び悩んでいる。また、増毛商品と育毛ケア・サービスの伸びが相対的に低いが、これはコロナ禍における接触を敬遠する傾向が依然残っていることから、新規顧客の伸びがいずれも20%前後の減少となったことが要因である。なお、顧客からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンターに、今期よりAI自動応答システムを試験導入した。これにより、瞬間的な着信数増大やオペレーター不在の際の問い合わせをカバーすることができ、「反響」の獲得拡大につながっている。10月には本格稼働により24時間受付体制となったことから、さらなる受注拡大につながることが期待されている。
セグメントの中のメンズ売上高は11,078百万円(前年同期比26.7%増)となった。新規顧客の「反響」獲得には苦戦したが、リピート顧客は堅調に推移、コロナ禍でも堅調に業績を上げることができた。なお、9月に発売した増毛商品「マープワンダー」は、新開発の結び目「ワンダー結着法」(特許出願中)により、頭頂部や分け目の周囲などの短い自毛への増毛が容易になることに加え、商品のクオリティを維持しつつ、従来の施術時間を半分に短縮することが可能となった。サービス提供時間の劇的な改善により、施術に関わる顧客の負担が軽減されるだけでなく、従業員の業務効率化にもつながっている。レディース売上高は5,683百万円(前年同期比43.4%増)となった。コロナ禍による外出自粛やイベントの中止などから、同社製品の使用機会が減少する傾向が見られたが、新規顧客の「反響」数は非常に好調で、計画を上回る受注につながった。特に9月に発売したオーダーメイドウィッグ「フィーリン」は、新開発の「プッシュdeフィット」(特許出願中)方式による、レディースアートネイチャー史上初のピンでとめないウィッグで、自毛を絡めて簡単に装着できるうえ、風が吹いても安心感のあるフィット性を実現した。このため注目度が非常に高く、9月は過去最高の月間反響数を獲得、10月以降も好調を持続している模様である。
新規では、メンズ、レディースともに広告による露出を高めた。メンズは、新規全体の「反響」は苦戦したが、新たに投入した広告でウィッグ顧客の獲得が進んだうえ、「プレミアム増毛体験」サービスを投入したことで増毛の成約率が向上した。レディースは、3月発売の「フリーディア3」や9月発売の「フィーリン」などウィッグを中心に新規顧客の「反響」が拡大した。リピートでは、大都市圏を中心に上期のほぼ全期間が緊急事態宣言下となる中、メンズは来店数を前年同期と同水準に維持できたが、レディースは外出自粛やイベント中止の影響がメンズ以上に大きかった。なお、社内ブランドの垣根を越え、幅広い商品・サービスを取り揃えた新形態店舗をそごう大宮店に出店した。また、コロナ禍における研修体制を構築し、オンラインを活用した研修を機動的に実施、スタッフのスキルの維持・向上に努めた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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