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日本リーテック:鉄道電気工事を中核に、インフラ更新需要と送電線強化で成長加速へ
配信日時:2025/09/02 10:40
配信元:FISCO
*10:40JST 日本リーテック:鉄道電気工事を中核に、インフラ更新需要と送電線強化で成長加速へ
日本リーテック<1938>は、鉄道や道路、建築物、送電線といった社会インフラの電気設備工事を手掛ける総合電気工事会社である。JR東日本グループや官公庁との取引を基盤とし、鉄道電気工事分野で高いシェアと実績を誇る点が特徴である。
事業は4つのセグメントに分かれており、2025年3月期の売上構成比は、鉄道電気設備55%、道路設備18%、屋内外電気設備10%、送電線設備17%である。ビジネスモデルは、受注から設計・施工・完成引渡しまでを一貫して担う形態で、売上は工事の進捗に応じて計上される。鉄道電気設備では、信号・電車線・駅電気設備など鉄道運行の安全性に直結する工事を担う。道路設備は交通信号機や標識板など交通安全関連に強みを持ち、屋内外電気設備ではビルや商業施設の受変電・照明・情報通信設備を手掛ける。送電線設備は高圧送電線路の新設や改修工事を対象とし、再生可能エネルギー普及やデータセンター増設に伴う需要拡大が見込まれる。
同社は鉄道電気分野において高い専門性を有しており、特にJR東日本の工事を受注できるのは同社を含めほぼ2社である。このため、JR関連案件における実績とノウハウは大きな参入障壁となっている。また送電線分野においても、高電圧への対応力や安全施工体制を持つ企業は限られており、同社はこの領域でも競合優位性を確立している。
2026年3月期第1四半期の連結業績は、売上高121.7億円(前年同期比8.1%増)、営業損益0.5億円の赤字(前年同期は3.7億円の赤字)であった。受注は屋内外電気設備部門で前年度に大型工事を受注した反動減があったものの、総じて各事業部門とも順調に推移した。前年同期に比べ赤字幅は大きく縮小しており、工事進捗の改善に加え、原価低減の継続が寄与した。完成工事高が第4四半期に集中するため、季節性として第4四半期偏重となる。
通期計画は、売上高723.0億円(前期比5.3%増)、営業利益53.3億円(同2.5%増)を見込んでいる。前期からの繰越工事高は477億円と高水準であり、加えて今期の受注高も堅調に推移しており、通期計画を達成する確度は高い。セグメント別にみると、鉄道電気工事は高い受注残を背景に堅調が続く見込みであり、送電線工事については電力インフラ改善を目的とした国家プロジェクトが進められており、系統強化や再生可能エネルギーの普及に伴い需要が拡大している。加えて、データセンターの新設・増設に向けた電力供給網の整備需要も拡大が見込まれており、同社にとって中長期的な成長ドライバーとなる可能性が高い。
市場環境としては、鉄道・道路インフラの老朽化に伴う更新投資や都市再開発、送電網の増強などが追い風となっており、同社の得意分野に有利な状況が続く。四半期ごとの変動は大きいものの、通期での着地には安定感がある。
「中期経営計画2027」(2025~2027年度)では、2027年度に売上高775億円、営業利益65億円を目標に掲げている。鉄道電気分野の安定成長をベースに、送電線事業を次の成長ドライバーと位置付けている。再生可能エネルギーの普及、データセンター立地の拡大に伴う送電網強化といった国家的課題は、同社にとって中長期的な追い風になると考えられる。そして施工力強化のための人材投資やデジタル化による生産性向上を進めている。3年間で50億円超の成長投資を行い、施工効率および安全性の向上を図る方針である。
株主還元については、DOE3.2%を目安に高水準で安定的かつ累進的な配当を基本方針としている。2026年3月期の年間配当予想は82円(前期比5円の増配)であり、配当利回りは4.15%と高水準。財務面では、ROEは7.7%と前期比約3%改善し、PBRは0.79倍と株価水準に割安感が残る。収益性は改善傾向にあり、今後も高付加価値案件の積み上げによる利益率上昇余地があるとみられる。
<HM>
事業は4つのセグメントに分かれており、2025年3月期の売上構成比は、鉄道電気設備55%、道路設備18%、屋内外電気設備10%、送電線設備17%である。ビジネスモデルは、受注から設計・施工・完成引渡しまでを一貫して担う形態で、売上は工事の進捗に応じて計上される。鉄道電気設備では、信号・電車線・駅電気設備など鉄道運行の安全性に直結する工事を担う。道路設備は交通信号機や標識板など交通安全関連に強みを持ち、屋内外電気設備ではビルや商業施設の受変電・照明・情報通信設備を手掛ける。送電線設備は高圧送電線路の新設や改修工事を対象とし、再生可能エネルギー普及やデータセンター増設に伴う需要拡大が見込まれる。
同社は鉄道電気分野において高い専門性を有しており、特にJR東日本の工事を受注できるのは同社を含めほぼ2社である。このため、JR関連案件における実績とノウハウは大きな参入障壁となっている。また送電線分野においても、高電圧への対応力や安全施工体制を持つ企業は限られており、同社はこの領域でも競合優位性を確立している。
2026年3月期第1四半期の連結業績は、売上高121.7億円(前年同期比8.1%増)、営業損益0.5億円の赤字(前年同期は3.7億円の赤字)であった。受注は屋内外電気設備部門で前年度に大型工事を受注した反動減があったものの、総じて各事業部門とも順調に推移した。前年同期に比べ赤字幅は大きく縮小しており、工事進捗の改善に加え、原価低減の継続が寄与した。完成工事高が第4四半期に集中するため、季節性として第4四半期偏重となる。
通期計画は、売上高723.0億円(前期比5.3%増)、営業利益53.3億円(同2.5%増)を見込んでいる。前期からの繰越工事高は477億円と高水準であり、加えて今期の受注高も堅調に推移しており、通期計画を達成する確度は高い。セグメント別にみると、鉄道電気工事は高い受注残を背景に堅調が続く見込みであり、送電線工事については電力インフラ改善を目的とした国家プロジェクトが進められており、系統強化や再生可能エネルギーの普及に伴い需要が拡大している。加えて、データセンターの新設・増設に向けた電力供給網の整備需要も拡大が見込まれており、同社にとって中長期的な成長ドライバーとなる可能性が高い。
市場環境としては、鉄道・道路インフラの老朽化に伴う更新投資や都市再開発、送電網の増強などが追い風となっており、同社の得意分野に有利な状況が続く。四半期ごとの変動は大きいものの、通期での着地には安定感がある。
「中期経営計画2027」(2025~2027年度)では、2027年度に売上高775億円、営業利益65億円を目標に掲げている。鉄道電気分野の安定成長をベースに、送電線事業を次の成長ドライバーと位置付けている。再生可能エネルギーの普及、データセンター立地の拡大に伴う送電網強化といった国家的課題は、同社にとって中長期的な追い風になると考えられる。そして施工力強化のための人材投資やデジタル化による生産性向上を進めている。3年間で50億円超の成長投資を行い、施工効率および安全性の向上を図る方針である。
株主還元については、DOE3.2%を目安に高水準で安定的かつ累進的な配当を基本方針としている。2026年3月期の年間配当予想は82円(前期比5円の増配)であり、配当利回りは4.15%と高水準。財務面では、ROEは7.7%と前期比約3%改善し、PBRは0.79倍と株価水準に割安感が残る。収益性は改善傾向にあり、今後も高付加価値案件の積み上げによる利益率上昇余地があるとみられる。
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