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ヤマノHD Research Memo(1):大幅に業績を回復し、成長ステージへの移行プロセスに
配信日時:2025/07/31 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST ヤマノHD Research Memo(1):大幅に業績を回復し、成長ステージへの移行プロセスに
■要約
ヤマノホールディングス<7571>は、ヤマノグループの創始者山野愛子(やまのあいこ)氏が提唱した美道五原則「髪・顔・装い・精神美・健康美」を企業理念として、美容・和装宝飾・ライフプラス(旧 DSM事業)・教育・リユース・フォト事業を展開する。豊かさと彩りのあるライフスタイルを創造し続けるというミッションを掲げ、事業承継型M&Aをビジネス成長モデルとする。ライフスタイル領域を事業ドメインとして領域を拡充しながら、事業ポートフォリオの最適化、人的資本をより活かす経営、資本コストや株価を意識した経営を進め、2030年ビジョンである「従業員が投資したくなる会社へ」の成長を目指す。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の連結業績は、売上高13,964百万円(前期比0.9%増)、EBITDA※368百万円(同66.7%増)、営業利益256百万円(同153.9%増)、経常利益236百万円(同131.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益41百万円(前期は28百万円の損失)となった。中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)で掲げた「既存事業の収益安定化」策を着実に実行し、大幅な業績回復と2期ぶりの復配(年間1.0円)を実現した。売上高は、美容事業、DSM事業が不採算店舗の閉鎖・統廃合などで減収となったが、2023年12月にグループ入りした学習塾を運営する(株)灯学舎の売上が通期で寄与した教育事業の増収によってカバーした。損益面では収益構造改革と徹底したコスト最適化により全セグメントで収益性が改善し増益につながった。なお、特別損失で有価証券評価損81百万円を計上し負の資産を整理した。
※ EBITDA=営業利益(または営業損失)+減価償却費+のれん償却費
2. 中期経営計画の見直しと今後の成長戦略
中期経営計画初年度の2025年3月期において既存事業の収益構造を改革し、計画2年目の2026年3月期は、M&Aによる新規事業(企業)獲得と業容の拡充に向けた成長ステージ移行プロセスに入る。当初の計画よりも1年前倒しで移行する。中期経営計画の重点施策であった「既存事業の収益安定化」は、ステージの変化に合わせて、中長期視点での「事業ポートフォリオの最適化」へと再定義した。また、事業ポートフォリオは、事業セグメントを攻めるべきセグメントと守るべきセグメントに区分し、各セグメントの戦略を明確にして経営にメリハリを付けている。事業セグメントは従来の5事業を新たに「ニューバリューセグメント」(教育・リユース・フォト事業、以下、「ニューバリュー」)と「コアバリューセグメント」(和装宝飾・美容・ライフプラス事業、以下、「コアバリュー」)の2つに再編区分した。「ニューバリュー」は2020年以降に開始した事業であり、それ以前の既存事業に比べて収益性が高く、成長をけん引する領域と位置付けた。今後は、積極的な事業承継型M&Aにより現事業以外にも収益性が高く成長ポテンシャルを持つ新事業を「ニューバリュー」に取り込み、その拡大・成長を加速する戦略を明確にした。そして、「ニューバリュー」の2030年の売上高シェア50%(2025年3月期12%)、EBITDAシェア80%(同48%)をイメージした事業ポートフォリオ構築を目指す。一方、「コアバリュー」は利益の安定化、キャッシュ・フローの最大化により事業基盤を強化する戦略を明確にした。2025年4月には(株)薬師スタジオ(以下、YS)が展開するフォト事業を新規事業に加え、同年6月にはリユース事業の成長を目指して、既存の(株)OLD FLIPとは異なるビジネスモデルでファッションリユース事業を展開する(株)ニューヨークジョーエクスチェンジ(以下、NYJ)を子会社化するなど、新たな成長投資を加速させている。
3. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高14,400百万円(前期比3.1%増)、EBITDA640百万円(同73.9%)、営業利益500百万円(同95.3%増)、経常利益450百万円(同90.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同665.1%)と前期に続いて増収増益を見込む。収益性を改善した既存事業中心に増収増益を計画する。ただし、和装宝飾部門における期首からの新販売管理システム導入による業務プロセスの変更により、売上の一部が早期計上される影響を第1四半期に織り込んでいる。通期では約3億円の売上高、約2億円の営業利益の増加を見込むが、今期だけの会計上の特殊要因だ。また、計画にYSの収支は7ヶ月分を織り込むが、NYJは織り込んでいない。両社については、のれんの金額、償却方法などは未確定であるが、取得関連費用が計67百万円発生しており、初年度は利益に寄与しない見通しである。
■Key Points
・2025年3月期は収益構造改革により全セグメントで収益改善し、業績回復、復配を実現
・2026年3月期より1年前倒しで成長ステージ移行プロセスに移行
・セグメント再編、事業ポートフォリオ最適化に向け「ニューバリュー」への投資加速
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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ヤマノホールディングス<7571>は、ヤマノグループの創始者山野愛子(やまのあいこ)氏が提唱した美道五原則「髪・顔・装い・精神美・健康美」を企業理念として、美容・和装宝飾・ライフプラス(旧 DSM事業)・教育・リユース・フォト事業を展開する。豊かさと彩りのあるライフスタイルを創造し続けるというミッションを掲げ、事業承継型M&Aをビジネス成長モデルとする。ライフスタイル領域を事業ドメインとして領域を拡充しながら、事業ポートフォリオの最適化、人的資本をより活かす経営、資本コストや株価を意識した経営を進め、2030年ビジョンである「従業員が投資したくなる会社へ」の成長を目指す。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の連結業績は、売上高13,964百万円(前期比0.9%増)、EBITDA※368百万円(同66.7%増)、営業利益256百万円(同153.9%増)、経常利益236百万円(同131.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益41百万円(前期は28百万円の損失)となった。中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)で掲げた「既存事業の収益安定化」策を着実に実行し、大幅な業績回復と2期ぶりの復配(年間1.0円)を実現した。売上高は、美容事業、DSM事業が不採算店舗の閉鎖・統廃合などで減収となったが、2023年12月にグループ入りした学習塾を運営する(株)灯学舎の売上が通期で寄与した教育事業の増収によってカバーした。損益面では収益構造改革と徹底したコスト最適化により全セグメントで収益性が改善し増益につながった。なお、特別損失で有価証券評価損81百万円を計上し負の資産を整理した。
※ EBITDA=営業利益(または営業損失)+減価償却費+のれん償却費
2. 中期経営計画の見直しと今後の成長戦略
中期経営計画初年度の2025年3月期において既存事業の収益構造を改革し、計画2年目の2026年3月期は、M&Aによる新規事業(企業)獲得と業容の拡充に向けた成長ステージ移行プロセスに入る。当初の計画よりも1年前倒しで移行する。中期経営計画の重点施策であった「既存事業の収益安定化」は、ステージの変化に合わせて、中長期視点での「事業ポートフォリオの最適化」へと再定義した。また、事業ポートフォリオは、事業セグメントを攻めるべきセグメントと守るべきセグメントに区分し、各セグメントの戦略を明確にして経営にメリハリを付けている。事業セグメントは従来の5事業を新たに「ニューバリューセグメント」(教育・リユース・フォト事業、以下、「ニューバリュー」)と「コアバリューセグメント」(和装宝飾・美容・ライフプラス事業、以下、「コアバリュー」)の2つに再編区分した。「ニューバリュー」は2020年以降に開始した事業であり、それ以前の既存事業に比べて収益性が高く、成長をけん引する領域と位置付けた。今後は、積極的な事業承継型M&Aにより現事業以外にも収益性が高く成長ポテンシャルを持つ新事業を「ニューバリュー」に取り込み、その拡大・成長を加速する戦略を明確にした。そして、「ニューバリュー」の2030年の売上高シェア50%(2025年3月期12%)、EBITDAシェア80%(同48%)をイメージした事業ポートフォリオ構築を目指す。一方、「コアバリュー」は利益の安定化、キャッシュ・フローの最大化により事業基盤を強化する戦略を明確にした。2025年4月には(株)薬師スタジオ(以下、YS)が展開するフォト事業を新規事業に加え、同年6月にはリユース事業の成長を目指して、既存の(株)OLD FLIPとは異なるビジネスモデルでファッションリユース事業を展開する(株)ニューヨークジョーエクスチェンジ(以下、NYJ)を子会社化するなど、新たな成長投資を加速させている。
3. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高14,400百万円(前期比3.1%増)、EBITDA640百万円(同73.9%)、営業利益500百万円(同95.3%増)、経常利益450百万円(同90.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同665.1%)と前期に続いて増収増益を見込む。収益性を改善した既存事業中心に増収増益を計画する。ただし、和装宝飾部門における期首からの新販売管理システム導入による業務プロセスの変更により、売上の一部が早期計上される影響を第1四半期に織り込んでいる。通期では約3億円の売上高、約2億円の営業利益の増加を見込むが、今期だけの会計上の特殊要因だ。また、計画にYSの収支は7ヶ月分を織り込むが、NYJは織り込んでいない。両社については、のれんの金額、償却方法などは未確定であるが、取得関連費用が計67百万円発生しており、初年度は利益に寄与しない見通しである。
■Key Points
・2025年3月期は収益構造改革により全セグメントで収益改善し、業績回復、復配を実現
・2026年3月期より1年前倒しで成長ステージ移行プロセスに移行
・セグメント再編、事業ポートフォリオ最適化に向け「ニューバリュー」への投資加速
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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