注目トピックス 日本株
FB Research Memo(8):2027年4月期に営業利益8,000百万円を目指す
配信日時:2025/07/14 14:08
配信元:FISCO
*14:08JST FB Research Memo(8):2027年4月期に営業利益8,000百万円を目指す
■中長期戦略の方向性
1. 10ヶ年計画の方向性とロードマップ
フリービット<3843>は、5G/web3時代の到来やその先の6Gを見据え、2021年~2030年にかけての10ヶ年計画を推進している。これまで通信インフラ事業で培ってきた技術的優位性に加え、独自開発したレイヤ1ブロックチェーン技術を組み合わせたWeb2.0とweb3のハイブリッド手法により段階的・補完的にweb3を社会実装することで「通信生まれのweb3実装企業~Platform Maker~」として進化し、複雑化する社会課題の解決と持続的な成長を目指す。
具体的には、web3の時代において、従来のように巨大なITプラットフォーマーへ依存するのではなく、多様なプラットフォーマーが分散された状態で社会を前進させる未来を創造するため、新しく立ち上がってくるプラットフォーマーを「Building Blocks」(限界コストゼロ)で支援する、高付加価値型事業への転換を進めている。
この目標に向けたロードマップとして、10年間を3つのフェーズに分け、「SiLK VISION 2024」をPre 5G/web3(成長事業の創出)、「SiLK VISION 2027」をCore 5G/web3(社会実装と成長加速)、「SiLK VISION 2030」を6G/web4 Standby(事業拡張とグローバル展開)と位置付けている。
2. 中期経営計画「SiLK VISION2027」の概要
(1) 位置付け及び方向性
2024年7月に10ヶ年計画の第2ステージにあたる新中期経営計画「SiLK VISION 2027」を公表した。前中期経営計画で創出してきた各種シード事業の社会実装に加え、既存事業の成長に合わせたM&A戦略の実行、業務提携による戦略ポートフォリオの拡大に取り組む。併せて、「Trusted Web」の概念に則った事業展開を推進し、既存の高収益化ビジネスから高PER化に向けて、最終的には「通信生まれのweb3実装企業」への転換(通信事業からweb3/AI事業へのカテゴリーチェンジを含む)につなげる考えだ。
(2) web3社会実装に向けた象徴的な取り組み
1) 医療DX
2024年5月に日本最大クラスの病床数、臨床データ基盤を持つ藤田学園と医療DX等における共同研究開発の基本合意書を締結した。政府が推進する医療DXとTrusted Web構想の概念設計に基づくサービスを構築し、「データの信頼性と検証可能性の向上」「国民の健康推進と医療サービスの質の向上」の実現を目指すものである。
具体的な取り組みとして、ヘルスケアデータの管理・活用、マイナンバーカードをトラストアンカーとした共通IDに関する共同事業、各病院や研究機関・国・自治体などへの技術提供の検討を進めている。実現すれば、個人が医療情報を管理できるようになる。また、過去の治療歴や診断結果などの情報を各医療機関と共有することで診療の効率が上がり、医療リソースの不足や合理化などの課題解決にも貢献できる。2024年9月にはPoC1(概念実証)が完了し、利用者からは肯定的な評価が多数寄せられたようだ。
2) 「One Vision」構想
web3によるステークホルダーコミュニティ実証実験「One Vision」の新しい株主還元策として、株主自身のスマートフォンでブロックチェーンが動作する「フリービット株主DAO」アプリを2024年6月より提供開始した。
ブロックチェーンのシーリング(マイニング)報酬として、「TONE Coin」が獲得できる。また、株主専用コミュニティへの参加と貢献トークンの獲得(予定)、同社グループの先進的な実証実験への参加(予定)も含まれる。
同社では「One Vision」を通じて、顧客・株主・従業員がコミュニティとして1つのビジョンを共有し、世界規模のL1ブロックチェーンを運営する計画である。これにより、web3時代の新しいステークホルダーコミュニティを基盤としてスマートフォンの待機電力とCPUを利用した地球にやさしいブロックチェーンネットワークの維持という社会実験に貢献し、世界最大規模の「非中央集権化」を実現したブロックチェーンコミュニティを目指す。
(3) 財務戦略と業績目標
事業活動で創出する営業キャッシュ・フローを原資とし、「成長投資」「株主還元」「健全な財務体質の維持」の3つのバランスを考慮したキャピタル・アロケーションを目指しており、ソフトバンクとの資本業務提携およびギガプライズのTOB実施により「SiLK VISION 2027」公表時から金額のアップデートを行っている。具体的には、3期累計で160億円以上の営業キャッシュ・フローを「成長投資」に110億円以上、「株主還元」に30億円程度、「その他(サステナビリティ、人的投資、内部留保)」に20億円程度を配分する方針だ。
また、最終年度(2027年4月期)の業績目標として、売上高63,000百万円~70,000百万円、営業利益8,000百万円(年平均成長率13%)を掲げている。売上高目標がレンジ形式となっているのは、ソフトウェアで提供するのか、ハードウェアも組み合わせた形で提供するのかの違いによって売上高が変動するためである。利益目標については、提供形態にかかわらず生み出される付加価値をコミットする水準として設定しているようだ。
■株主還元策
2026年4月期は前期比11.0円増の41.0円の配当を予定
1. 株主還元方針
同社は、「SiLK VISION 2027」において「成長投資」「株主還元」「健全な財務体質維持」の3つのバランスを重視する方針を掲げている。初年度の2025年4月期については前期比3.0円増の1株当たり30.0円の配当(配当性向22.1%)に決定した。2026年4月期は同11.0円増の1株当たり41.0円の配当(配当性向25.5%)を予定している。最終年度の2027年4月期は、自己株式の取得も含め、総還元性向30%を目指す。
2. 株主優待制度
同社は、保有株式数に応じた株主優待制度を設けている。株主は「フリービット・プレミアム優待倶楽部」を通じて、食品、ワイン、電化製品、雑貨商品など4,000点以上の優待商品と交換できる。毎年4月末日時点の同社の株主名簿に記載されている株主が対象となる。
また、同社はステークホルダーとの関係性構築を目指すweb3によるステークホルダーコミュニティ実証実験「One Vision」の一環として、株主に対し「TONE Chain」や株主専用コミュニティへの参加権及び「株主NFT」を配布するという新しい株主還元「フリービット株主DAO」を2024年6月より開始した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 10ヶ年計画の方向性とロードマップ
フリービット<3843>は、5G/web3時代の到来やその先の6Gを見据え、2021年~2030年にかけての10ヶ年計画を推進している。これまで通信インフラ事業で培ってきた技術的優位性に加え、独自開発したレイヤ1ブロックチェーン技術を組み合わせたWeb2.0とweb3のハイブリッド手法により段階的・補完的にweb3を社会実装することで「通信生まれのweb3実装企業~Platform Maker~」として進化し、複雑化する社会課題の解決と持続的な成長を目指す。
具体的には、web3の時代において、従来のように巨大なITプラットフォーマーへ依存するのではなく、多様なプラットフォーマーが分散された状態で社会を前進させる未来を創造するため、新しく立ち上がってくるプラットフォーマーを「Building Blocks」(限界コストゼロ)で支援する、高付加価値型事業への転換を進めている。
この目標に向けたロードマップとして、10年間を3つのフェーズに分け、「SiLK VISION 2024」をPre 5G/web3(成長事業の創出)、「SiLK VISION 2027」をCore 5G/web3(社会実装と成長加速)、「SiLK VISION 2030」を6G/web4 Standby(事業拡張とグローバル展開)と位置付けている。
2. 中期経営計画「SiLK VISION2027」の概要
(1) 位置付け及び方向性
2024年7月に10ヶ年計画の第2ステージにあたる新中期経営計画「SiLK VISION 2027」を公表した。前中期経営計画で創出してきた各種シード事業の社会実装に加え、既存事業の成長に合わせたM&A戦略の実行、業務提携による戦略ポートフォリオの拡大に取り組む。併せて、「Trusted Web」の概念に則った事業展開を推進し、既存の高収益化ビジネスから高PER化に向けて、最終的には「通信生まれのweb3実装企業」への転換(通信事業からweb3/AI事業へのカテゴリーチェンジを含む)につなげる考えだ。
(2) web3社会実装に向けた象徴的な取り組み
1) 医療DX
2024年5月に日本最大クラスの病床数、臨床データ基盤を持つ藤田学園と医療DX等における共同研究開発の基本合意書を締結した。政府が推進する医療DXとTrusted Web構想の概念設計に基づくサービスを構築し、「データの信頼性と検証可能性の向上」「国民の健康推進と医療サービスの質の向上」の実現を目指すものである。
具体的な取り組みとして、ヘルスケアデータの管理・活用、マイナンバーカードをトラストアンカーとした共通IDに関する共同事業、各病院や研究機関・国・自治体などへの技術提供の検討を進めている。実現すれば、個人が医療情報を管理できるようになる。また、過去の治療歴や診断結果などの情報を各医療機関と共有することで診療の効率が上がり、医療リソースの不足や合理化などの課題解決にも貢献できる。2024年9月にはPoC1(概念実証)が完了し、利用者からは肯定的な評価が多数寄せられたようだ。
2) 「One Vision」構想
web3によるステークホルダーコミュニティ実証実験「One Vision」の新しい株主還元策として、株主自身のスマートフォンでブロックチェーンが動作する「フリービット株主DAO」アプリを2024年6月より提供開始した。
ブロックチェーンのシーリング(マイニング)報酬として、「TONE Coin」が獲得できる。また、株主専用コミュニティへの参加と貢献トークンの獲得(予定)、同社グループの先進的な実証実験への参加(予定)も含まれる。
同社では「One Vision」を通じて、顧客・株主・従業員がコミュニティとして1つのビジョンを共有し、世界規模のL1ブロックチェーンを運営する計画である。これにより、web3時代の新しいステークホルダーコミュニティを基盤としてスマートフォンの待機電力とCPUを利用した地球にやさしいブロックチェーンネットワークの維持という社会実験に貢献し、世界最大規模の「非中央集権化」を実現したブロックチェーンコミュニティを目指す。
(3) 財務戦略と業績目標
事業活動で創出する営業キャッシュ・フローを原資とし、「成長投資」「株主還元」「健全な財務体質の維持」の3つのバランスを考慮したキャピタル・アロケーションを目指しており、ソフトバンクとの資本業務提携およびギガプライズのTOB実施により「SiLK VISION 2027」公表時から金額のアップデートを行っている。具体的には、3期累計で160億円以上の営業キャッシュ・フローを「成長投資」に110億円以上、「株主還元」に30億円程度、「その他(サステナビリティ、人的投資、内部留保)」に20億円程度を配分する方針だ。
また、最終年度(2027年4月期)の業績目標として、売上高63,000百万円~70,000百万円、営業利益8,000百万円(年平均成長率13%)を掲げている。売上高目標がレンジ形式となっているのは、ソフトウェアで提供するのか、ハードウェアも組み合わせた形で提供するのかの違いによって売上高が変動するためである。利益目標については、提供形態にかかわらず生み出される付加価値をコミットする水準として設定しているようだ。
■株主還元策
2026年4月期は前期比11.0円増の41.0円の配当を予定
1. 株主還元方針
同社は、「SiLK VISION 2027」において「成長投資」「株主還元」「健全な財務体質維持」の3つのバランスを重視する方針を掲げている。初年度の2025年4月期については前期比3.0円増の1株当たり30.0円の配当(配当性向22.1%)に決定した。2026年4月期は同11.0円増の1株当たり41.0円の配当(配当性向25.5%)を予定している。最終年度の2027年4月期は、自己株式の取得も含め、総還元性向30%を目指す。
2. 株主優待制度
同社は、保有株式数に応じた株主優待制度を設けている。株主は「フリービット・プレミアム優待倶楽部」を通じて、食品、ワイン、電化製品、雑貨商品など4,000点以上の優待商品と交換できる。毎年4月末日時点の同社の株主名簿に記載されている株主が対象となる。
また、同社はステークホルダーとの関係性構築を目指すweb3によるステークホルダーコミュニティ実証実験「One Vision」の一環として、株主に対し「TONE Chain」や株主専用コミュニティへの参加権及び「株主NFT」を配布するという新しい株主還元「フリービット株主DAO」を2024年6月より開始した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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