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FB Research Memo(3):MVNO向け事業支援(MVNE)サービスをはじめ、堅調な需要を維持
配信日時:2025/07/14 14:03
配信元:FISCO
*14:03JST FB Research Memo(3):MVNO向け事業支援(MVNE)サービスをはじめ、堅調な需要を維持
■事業概要
1. 事業内容
フリービット<3843>の2025年4月期の売上構成比は、5Gインフラ支援事業18.4%、5G生活様式支援事業45.7%、企業・クリエイター5G DX支援事業36.0%となっている。
(1) 5Gインフラ支援事業
ISP向け事業支援サービス、MVNO向け事業支援(MVNE)サービス、法人向けクラウドサービスの3つで構成される。
ISP向け事業支援サービスでは、ISPのバックエンドを支える形で、大小様々な企業の多岐にわたるニーズに対応する。インターネット接続や大容量メールなどの基本サービスに加え、オンラインストレージやモバイル接続など周辺サービスまで幅広く提供している。
MVNO向け事業支援サービスでは、MVNO事業に新規参入する事業者に対して、それぞれのニーズに合わせた専用のプランやオプションを用意し、事業の立ち上げ・運用のサポート、コンサルティングなどの支援サービスをワンストップで提供する。
法人向けクラウドサービスは、競争が激しい分野ではあるものの、同社の強みである多種多様なニーズへの対応力を生かし、様々な事業法人に対してクラウドやIoTなどのIT環境導入支援サービスを提供している。また、5G時代に対応する次世代ネットワークやデータセンターも構築しており、クラウドサービス、5GやeSIM(組み込み型のSIM)を活用したサービス、それらを組み合わせたサービスを展開している。
(2) 5G生活様式支援事業
個人向けモバイル通信関連サービス、個人向けインターネット接続関連サービス、集合住宅向けインターネット接続関連サービスの3つで構成される。
個人向けモバイル通信関連サービスでは、シニア層や子どもも安心して利用できるスマートフォン「トーンモバイル」を展開し、低価格でのモバイル高速データ通信サービスを提供している。個人向けインターネット接続関連サービスでは、プロバイダがセットになった、ドコモ光やNTT東日本(株)及びNTT西日本(株)の光回線によるインターネット接続サービスなどを提供している。集合住宅向けインターネット接続関連サービスでは、集合住宅全戸に一括してインターネットサービスを提供している。
特に「トーンモバイル」は、同社グループの技術のショーケースとなっており、「トーンモバイル」が持つソフトウェアコンポーネント資産「TONE Ware」を様々なスマートフォンやIoT機器で動作させ、OEM提供を含む「TONE IN」戦略を展開している。さらに、「TONE Ware」におけるユーザー認証のweb3化も推進している。
(3) 企業・クリエイター5G DX支援事業
インターネットマーケティング関連サービス、アドテクノロジー関連サービスの2つで構成される。
インターネットマーケティング関連サービスでは、Webサイトの制作・コンサルティング、SEOコンサルティングやソーシャルメディアマーケティングなどのデジタルマーケティング支援サービスを提供している。アドテクノロジー関連サービスでは、成果報酬型のアフィリエイトサービスなどを展開している。
インターネット広告サービスは競争が激しい分野であるため、構造改革を進めている。5Gマーケティングを意識したサービスやインフルエンサーマーケティングの拡大を図るとともに、web3を視野に入れたインターネットマーケティング、アドテクノロジー関連事業を拡充している。
また、5G/web3時代におけるファンコミュニティの形成とクリエイターエコノミー(クリエイターが自らのスキルによって収益化をおこなう経済圏)の拡大を目指し、クリエイターが大手プラットフォーマーを介さずに自ら情報発信し、その価値創出を支援するクリエイタープラットフォーム「StandAlone」サービスの提供も拡大している。
2. 業界環境
5Gインフラ支援事業が対象とする通信サービス市場のうち、固定回線網の利用は高水準を維持している。コロナ禍を機に働き方や生活様式の変化が加速し、オンライン動画視聴やゲームなどのリッチコンテンツ、SNS利用、テレワーク、在宅学習といったオンラインコミュニケーションが一般化したためだ。これに伴い回線利用量が増加し、ネットワーク原価は高止まり傾向にある。モバイル回線網については、大手モバイル通信キャリアによる格安プランやサブブランド展開がMVNOサービス事業者の成長に影響を与えている。しかし、IoTやインバウンド向け利用の増加が見込まれることから、モバイル市場全体としては成長が継続しており、今後も拡大すると考えられる。
5G生活様式支援事業における固定回線網の通信サービス市場の普及は一巡した。しかし、同社グループの主要サービスの1つである集合住宅向けインターネットサービスは、新築物件に加え既存物件においても、建物の資産価値向上や入居率向上を目的に、利便性の高い高速ブロードバンド環境の導入が進んでいる。不動産業界ではAIやIoT、VRなどのテクノロジーを活用した不動産Techへの関心が高まっている。地域の課題解決や暮らしの安全・安心を提供するスマートシティ、多様な生活スタイルに合わせたスマートホーム、デジタル技術で都市インフラの機能や利便性を高めるスマートタウンの実現に向けた新たなサービス需要の拡大が見込まれる。
企業・クリエイター5G DX支援事業におけるインターネット広告市場は、消費者のデジタルシフトが進むなかで、コロナ禍を契機とした社会や働き方の多様化によるデジタル施策の加速に伴い、広告需要は増加傾向にある。一方、アドテクの進化やクッキー規制※などを背景に、インターネット広告市場は転換の局面を迎えていると見られる。
※ クッキー規制:クッキーが保存するユーザー情報の利用を制限する動き。3rd Party Cookieを利用したリターゲティング広告が利用できなくなったり、1st Party Cookieを利用するリテールメディア広告が拡大したりするなどの動きが予想されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 事業内容
フリービット<3843>の2025年4月期の売上構成比は、5Gインフラ支援事業18.4%、5G生活様式支援事業45.7%、企業・クリエイター5G DX支援事業36.0%となっている。
(1) 5Gインフラ支援事業
ISP向け事業支援サービス、MVNO向け事業支援(MVNE)サービス、法人向けクラウドサービスの3つで構成される。
ISP向け事業支援サービスでは、ISPのバックエンドを支える形で、大小様々な企業の多岐にわたるニーズに対応する。インターネット接続や大容量メールなどの基本サービスに加え、オンラインストレージやモバイル接続など周辺サービスまで幅広く提供している。
MVNO向け事業支援サービスでは、MVNO事業に新規参入する事業者に対して、それぞれのニーズに合わせた専用のプランやオプションを用意し、事業の立ち上げ・運用のサポート、コンサルティングなどの支援サービスをワンストップで提供する。
法人向けクラウドサービスは、競争が激しい分野ではあるものの、同社の強みである多種多様なニーズへの対応力を生かし、様々な事業法人に対してクラウドやIoTなどのIT環境導入支援サービスを提供している。また、5G時代に対応する次世代ネットワークやデータセンターも構築しており、クラウドサービス、5GやeSIM(組み込み型のSIM)を活用したサービス、それらを組み合わせたサービスを展開している。
(2) 5G生活様式支援事業
個人向けモバイル通信関連サービス、個人向けインターネット接続関連サービス、集合住宅向けインターネット接続関連サービスの3つで構成される。
個人向けモバイル通信関連サービスでは、シニア層や子どもも安心して利用できるスマートフォン「トーンモバイル」を展開し、低価格でのモバイル高速データ通信サービスを提供している。個人向けインターネット接続関連サービスでは、プロバイダがセットになった、ドコモ光やNTT東日本(株)及びNTT西日本(株)の光回線によるインターネット接続サービスなどを提供している。集合住宅向けインターネット接続関連サービスでは、集合住宅全戸に一括してインターネットサービスを提供している。
特に「トーンモバイル」は、同社グループの技術のショーケースとなっており、「トーンモバイル」が持つソフトウェアコンポーネント資産「TONE Ware」を様々なスマートフォンやIoT機器で動作させ、OEM提供を含む「TONE IN」戦略を展開している。さらに、「TONE Ware」におけるユーザー認証のweb3化も推進している。
(3) 企業・クリエイター5G DX支援事業
インターネットマーケティング関連サービス、アドテクノロジー関連サービスの2つで構成される。
インターネットマーケティング関連サービスでは、Webサイトの制作・コンサルティング、SEOコンサルティングやソーシャルメディアマーケティングなどのデジタルマーケティング支援サービスを提供している。アドテクノロジー関連サービスでは、成果報酬型のアフィリエイトサービスなどを展開している。
インターネット広告サービスは競争が激しい分野であるため、構造改革を進めている。5Gマーケティングを意識したサービスやインフルエンサーマーケティングの拡大を図るとともに、web3を視野に入れたインターネットマーケティング、アドテクノロジー関連事業を拡充している。
また、5G/web3時代におけるファンコミュニティの形成とクリエイターエコノミー(クリエイターが自らのスキルによって収益化をおこなう経済圏)の拡大を目指し、クリエイターが大手プラットフォーマーを介さずに自ら情報発信し、その価値創出を支援するクリエイタープラットフォーム「StandAlone」サービスの提供も拡大している。
2. 業界環境
5Gインフラ支援事業が対象とする通信サービス市場のうち、固定回線網の利用は高水準を維持している。コロナ禍を機に働き方や生活様式の変化が加速し、オンライン動画視聴やゲームなどのリッチコンテンツ、SNS利用、テレワーク、在宅学習といったオンラインコミュニケーションが一般化したためだ。これに伴い回線利用量が増加し、ネットワーク原価は高止まり傾向にある。モバイル回線網については、大手モバイル通信キャリアによる格安プランやサブブランド展開がMVNOサービス事業者の成長に影響を与えている。しかし、IoTやインバウンド向け利用の増加が見込まれることから、モバイル市場全体としては成長が継続しており、今後も拡大すると考えられる。
5G生活様式支援事業における固定回線網の通信サービス市場の普及は一巡した。しかし、同社グループの主要サービスの1つである集合住宅向けインターネットサービスは、新築物件に加え既存物件においても、建物の資産価値向上や入居率向上を目的に、利便性の高い高速ブロードバンド環境の導入が進んでいる。不動産業界ではAIやIoT、VRなどのテクノロジーを活用した不動産Techへの関心が高まっている。地域の課題解決や暮らしの安全・安心を提供するスマートシティ、多様な生活スタイルに合わせたスマートホーム、デジタル技術で都市インフラの機能や利便性を高めるスマートタウンの実現に向けた新たなサービス需要の拡大が見込まれる。
企業・クリエイター5G DX支援事業におけるインターネット広告市場は、消費者のデジタルシフトが進むなかで、コロナ禍を契機とした社会や働き方の多様化によるデジタル施策の加速に伴い、広告需要は増加傾向にある。一方、アドテクの進化やクッキー規制※などを背景に、インターネット広告市場は転換の局面を迎えていると見られる。
※ クッキー規制:クッキーが保存するユーザー情報の利用を制限する動き。3rd Party Cookieを利用したリターゲティング広告が利用できなくなったり、1st Party Cookieを利用するリテールメディア広告が拡大したりするなどの動きが予想されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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