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ソフト99 Research Memo(5):生成AI市場の拡大を背景にポーラスマテリアル事業が大幅増収増益に(1)
配信日時:2025/07/14 12:05
配信元:FISCO
*12:05JST ソフト99 Research Memo(5):生成AI市場の拡大を背景にポーラスマテリアル事業が大幅増収増益に(1)
■ソフト99コーポレーション<4464>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績は、売上高が前期比5.9%減の13,652百万円、営業利益が同4.6%減の1,837百万円となった。売上高は海外事業のうち他社製品の仲介取引から撤退した影響が大きく減収となった。利益面では、一般消費者向け製品販売を中心に値上げが進んだことや、海外事業における自社製品の販売が増加するなど販売ミックスの変化により売上総利益は同1.7%増益となったものの、販管費の増加が減益要因となった。
売上高の内訳を見ると、国内一般消費者向け販売(自動車分野)のうち、ボディケア製品は前期比17.6%減となった。酷暑の影響で上期に洗車機会が減少したことや、前期に新発売した足回り製品「ディグロス」シリーズの販売が落ち着いたことなどが影響した。一方、ガラスケア製品は同12.9%増、リペア製品は同1.6%増といずれも増収に転じた。ガラスケア製品は、撥水剤の価格改定を実施したことやワイパー製品で店頭キャンペーンを実施したことが増収要因となった。リペア製品は一部販売先に対する商流変更(卸会社)により一時的な販売減少があった前期に対して、2025年3月期は得意先への販売が堅調に推移したことや、価格改定を実施したことで若干ながら増収に転じた。なお、ガラス製品については3期ぶりに過去最高売上を更新した。
業務用製品(自動車・産業分野)は前期比0.9%減となった。中古車向け販売やコーティング以外の製品販売が伸長したものの、新車向けが上期の自動車生産台数低迷の影響により前期を下回ったことが減収要因となった。家庭用製品販売(生活分野)は同4.4%減と4期連続で減収となった。主力製品であるメガネケア製品は新たにスポーツ市場向けの撥水剤やくもり止め製品の販売を開始したものの、ドラッグストア向けの販売減少が続いた。需要のピークであった2021年3月期と比較すると55.4%の水準まで売上は低下したが、コロナ禍前の2020年3月期の売上水準と比較すると13.1%上回っており、中期的に見れば新市場の開拓効果もあって売上規模は底上げされているものと考えられる。
海外事業(自動車分野)は前期比39.9%減となった。他社製品の仲介取引から撤退したことが要因で、自社製品については各地域で伸長し、14億円強と過去最高売上を更新した。地域別では欧州、ブラジル向けが大きく伸長し、商材もガラスケア製品を中心にほぼすべての商材が伸長した。各地域でSNSを活用したプロモーションや展示会への出展などの取り組みを強化したことや、国別ローカライズ戦略として現地語パッケージ商品の販売を強化するなど、ここ数年取り組んできた営業活動の成果が顕在化した格好だ。そのほかTPMSの企画・開発・販売(自動車分野)は同4.6%増、電子機器・ソフトウェア開発は同10.8%増とそれぞれ増収基調が続いた。
(2) ポーラスマテリアル事業
ポーラスマテリアル事業の業績は、売上高が前期比9.5%増の9,094百万円、営業利益が同54.8%増の1,677百万円となった。生成AIの普及拡大を背景にデータセンター投資が活発化したことに伴い、AIサーバ用の先端半導体や高容量ハードディスクの需要が拡大し、製造ラインで用いられる精密洗浄用ブラシローラーやハードディスク用研磨剤の売上が伸長し、産業資材の売上が過去最高売上を大幅更新したことが増収要因となった。利益面では、販売ミックスの改善や増収効果に加えて、一過性の売上原価低減効果(約1.8億円)も第4四半期に発生し、売上総利益率が前期の31.5%から35.4%に上昇したことが増益要因となった。
売上高の内訳は、産業資材部門が前期比15.0%増の7,495百万円となり、このうち国内向けは同7.3%増の2,193百万円となった。前期に得意先の生産調整があったHDD向けがデータセンター向けの需要増加に伴いコロナ禍前の水準まで回復したほか、フィルター及びプリンター向けも堅調に推移したことによる。一方、海外向けは同28.2%増の4,293百万円と大きく伸長した。AIサーバに搭載される最先端のロジック半導体やメモリ半導体の製造ライン向けの需要拡大が続き、韓国や台湾向けを中心に販売が好調に推移したほか、中国向けも代理店経由でローカル企業向けに増加した。米国政府が中国に対する半導体規制の強化を進めている影響で、最終顧客が競合の米国メーカーの製品から同社製品に切り替えを進めていることも増加の一因になったようだ。医療分野は同10.2%減の1,009百万円と減収傾向が続いた。コロナ禍の収束により感染症対策強化で伸びていた病院向け清掃用モップなどの需要が病院の買い控えの動きもあって減少したほか、体外検査薬フィルターなどの需要も減少した。
生活資材は前期比10.7%減の1,599百万円と減収に転じた。国内向けは、家庭用製品が前期並みの水準を維持したものの、自動車向けが新車販売低迷の影響により一般消費者向け、OEM製品ともに低調に推移し、同6.6%減の1,026百万円となった。また、海外向けは主力仕向け地である米国の在庫調整が物価高による消費停滞の影響で長引いたことで、同17.0%減の573百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別動向
(1) ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績は、売上高が前期比5.9%減の13,652百万円、営業利益が同4.6%減の1,837百万円となった。売上高は海外事業のうち他社製品の仲介取引から撤退した影響が大きく減収となった。利益面では、一般消費者向け製品販売を中心に値上げが進んだことや、海外事業における自社製品の販売が増加するなど販売ミックスの変化により売上総利益は同1.7%増益となったものの、販管費の増加が減益要因となった。
売上高の内訳を見ると、国内一般消費者向け販売(自動車分野)のうち、ボディケア製品は前期比17.6%減となった。酷暑の影響で上期に洗車機会が減少したことや、前期に新発売した足回り製品「ディグロス」シリーズの販売が落ち着いたことなどが影響した。一方、ガラスケア製品は同12.9%増、リペア製品は同1.6%増といずれも増収に転じた。ガラスケア製品は、撥水剤の価格改定を実施したことやワイパー製品で店頭キャンペーンを実施したことが増収要因となった。リペア製品は一部販売先に対する商流変更(卸会社)により一時的な販売減少があった前期に対して、2025年3月期は得意先への販売が堅調に推移したことや、価格改定を実施したことで若干ながら増収に転じた。なお、ガラス製品については3期ぶりに過去最高売上を更新した。
業務用製品(自動車・産業分野)は前期比0.9%減となった。中古車向け販売やコーティング以外の製品販売が伸長したものの、新車向けが上期の自動車生産台数低迷の影響により前期を下回ったことが減収要因となった。家庭用製品販売(生活分野)は同4.4%減と4期連続で減収となった。主力製品であるメガネケア製品は新たにスポーツ市場向けの撥水剤やくもり止め製品の販売を開始したものの、ドラッグストア向けの販売減少が続いた。需要のピークであった2021年3月期と比較すると55.4%の水準まで売上は低下したが、コロナ禍前の2020年3月期の売上水準と比較すると13.1%上回っており、中期的に見れば新市場の開拓効果もあって売上規模は底上げされているものと考えられる。
海外事業(自動車分野)は前期比39.9%減となった。他社製品の仲介取引から撤退したことが要因で、自社製品については各地域で伸長し、14億円強と過去最高売上を更新した。地域別では欧州、ブラジル向けが大きく伸長し、商材もガラスケア製品を中心にほぼすべての商材が伸長した。各地域でSNSを活用したプロモーションや展示会への出展などの取り組みを強化したことや、国別ローカライズ戦略として現地語パッケージ商品の販売を強化するなど、ここ数年取り組んできた営業活動の成果が顕在化した格好だ。そのほかTPMSの企画・開発・販売(自動車分野)は同4.6%増、電子機器・ソフトウェア開発は同10.8%増とそれぞれ増収基調が続いた。
(2) ポーラスマテリアル事業
ポーラスマテリアル事業の業績は、売上高が前期比9.5%増の9,094百万円、営業利益が同54.8%増の1,677百万円となった。生成AIの普及拡大を背景にデータセンター投資が活発化したことに伴い、AIサーバ用の先端半導体や高容量ハードディスクの需要が拡大し、製造ラインで用いられる精密洗浄用ブラシローラーやハードディスク用研磨剤の売上が伸長し、産業資材の売上が過去最高売上を大幅更新したことが増収要因となった。利益面では、販売ミックスの改善や増収効果に加えて、一過性の売上原価低減効果(約1.8億円)も第4四半期に発生し、売上総利益率が前期の31.5%から35.4%に上昇したことが増益要因となった。
売上高の内訳は、産業資材部門が前期比15.0%増の7,495百万円となり、このうち国内向けは同7.3%増の2,193百万円となった。前期に得意先の生産調整があったHDD向けがデータセンター向けの需要増加に伴いコロナ禍前の水準まで回復したほか、フィルター及びプリンター向けも堅調に推移したことによる。一方、海外向けは同28.2%増の4,293百万円と大きく伸長した。AIサーバに搭載される最先端のロジック半導体やメモリ半導体の製造ライン向けの需要拡大が続き、韓国や台湾向けを中心に販売が好調に推移したほか、中国向けも代理店経由でローカル企業向けに増加した。米国政府が中国に対する半導体規制の強化を進めている影響で、最終顧客が競合の米国メーカーの製品から同社製品に切り替えを進めていることも増加の一因になったようだ。医療分野は同10.2%減の1,009百万円と減収傾向が続いた。コロナ禍の収束により感染症対策強化で伸びていた病院向け清掃用モップなどの需要が病院の買い控えの動きもあって減少したほか、体外検査薬フィルターなどの需要も減少した。
生活資材は前期比10.7%減の1,599百万円と減収に転じた。国内向けは、家庭用製品が前期並みの水準を維持したものの、自動車向けが新車販売低迷の影響により一般消費者向け、OEM製品ともに低調に推移し、同6.6%減の1,026百万円となった。また、海外向けは主力仕向け地である米国の在庫調整が物価高による消費停滞の影響で長引いたことで、同17.0%減の573百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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