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紀文食品 Research Memo(4):企画・開発力などの強みを背景に「紀文」ブランドを構築
配信日時:2025/07/11 11:04
配信元:FISCO
*11:04JST 紀文食品 Research Memo(4):企画・開発力などの強みを背景に「紀文」ブランドを構築
■紀文食品<2933>の事業概要
2. 同社の強み
同社には、フルラインのスリミ製品の企画・開発力、素早く安全に全国に配送するチルド物流、小売から信頼の厚い販売力といった、競合他社に真似のできない強みがあり、その結果として、非常に高い認知度などブランド力や、海外の拠点とネットワークといった強みにつながっている。
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想によって、スリミ製品のフルライン化や中華惣菜の商品化などを推進してきた。なかでも特徴的なのが、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発である。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画もユニークで、すり身加工技術と豆乳で培った加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に樹木の年輪のように三層構造で巻き込んだ独自の味わいと食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などのヒット商品を世の中に送り出してきた。なお、仕入れや製造においては、同社創業者の「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との精神が礎になっており、現在でもスリミ製品のフルラインや豊富なアイテム数、国内外に構築した様々な調達ルート、同社独自の設備による短時間・高品質・高鮮度の製造技術など、随所に受け継がれている。
(2) 物流
全国をつなぐチルド物流システムも創業者の精神を礎に構築されている。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、独自技術によって集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程でチルド温度帯管理を可能にし、現在では全国22の物流拠点を中心にチルド物流ネットワークを構築した。チルド物流は設備投資負担が大きく、しかも約60年にわたる運用ノウハウが同社に蓄積しているため、他社が容易に真似できるものでなく、大きな強みとなっている。このため、大手コンビニエンスストアなどから多大な信頼を獲得しただけでなく、ライバルを含め多くの食品メーカーが顧客となっているのは前述したとおりで、外販先顧客数は約500社に達している。
(3) 販売力
同社商品の小売店での販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアが約75%を占める。このため同社は、小売との直接取引を推進するとともに、データに基づいた売場展開や棚割、メニューなどの提案活動を積極的に展開している。こうした直接取引やプロモーション活動は小売との深い信頼関係につながっており、同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売することで消費者ニーズに接し、商品開発に生かしている。近年ではオンラインショップを通じた販売や、展示会やSNS、ブランドサイトを活用したプロモーションにも注力しており、キャラクター蒲鉾や正月セット商品などのヒットにつなげている。
(4) 紀文ブランド
こうした強みを背景に、同社は、安全安心を優先しつつニーズの強い多彩な製品を市場に投入し、長い間スリミ製品で全国シェアNo.1、中華惣菜などでシェアトップグループを続けてきた。この結果として消費者や取引先の信頼を獲得し、「紀文」といえばスリミ製品、スリミ製品といえば「紀文」を想起する確かなブランドを構築した。
(5) 海外拠点とネットワーク
同社は、40年以上にわたって海外で拠点とネットワークを展開してきた。このため、グローバルワイドな水産物や農産物などの原材料調達力が身につき、安定量の確保という点で大きな強みとなっている。また、現地の人的・物的ネットワークも強みで、こうしたネットワークを生かして、販売ルートや販売チャネルの開拓や、味や機能性など現地ニーズにあった競争力のある高付加価値製品の開発につなげている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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2. 同社の強み
同社には、フルラインのスリミ製品の企画・開発力、素早く安全に全国に配送するチルド物流、小売から信頼の厚い販売力といった、競合他社に真似のできない強みがあり、その結果として、非常に高い認知度などブランド力や、海外の拠点とネットワークといった強みにつながっている。
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想によって、スリミ製品のフルライン化や中華惣菜の商品化などを推進してきた。なかでも特徴的なのが、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発である。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画もユニークで、すり身加工技術と豆乳で培った加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に樹木の年輪のように三層構造で巻き込んだ独自の味わいと食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などのヒット商品を世の中に送り出してきた。なお、仕入れや製造においては、同社創業者の「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との精神が礎になっており、現在でもスリミ製品のフルラインや豊富なアイテム数、国内外に構築した様々な調達ルート、同社独自の設備による短時間・高品質・高鮮度の製造技術など、随所に受け継がれている。
(2) 物流
全国をつなぐチルド物流システムも創業者の精神を礎に構築されている。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、独自技術によって集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程でチルド温度帯管理を可能にし、現在では全国22の物流拠点を中心にチルド物流ネットワークを構築した。チルド物流は設備投資負担が大きく、しかも約60年にわたる運用ノウハウが同社に蓄積しているため、他社が容易に真似できるものでなく、大きな強みとなっている。このため、大手コンビニエンスストアなどから多大な信頼を獲得しただけでなく、ライバルを含め多くの食品メーカーが顧客となっているのは前述したとおりで、外販先顧客数は約500社に達している。
(3) 販売力
同社商品の小売店での販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアが約75%を占める。このため同社は、小売との直接取引を推進するとともに、データに基づいた売場展開や棚割、メニューなどの提案活動を積極的に展開している。こうした直接取引やプロモーション活動は小売との深い信頼関係につながっており、同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売することで消費者ニーズに接し、商品開発に生かしている。近年ではオンラインショップを通じた販売や、展示会やSNS、ブランドサイトを活用したプロモーションにも注力しており、キャラクター蒲鉾や正月セット商品などのヒットにつなげている。
(4) 紀文ブランド
こうした強みを背景に、同社は、安全安心を優先しつつニーズの強い多彩な製品を市場に投入し、長い間スリミ製品で全国シェアNo.1、中華惣菜などでシェアトップグループを続けてきた。この結果として消費者や取引先の信頼を獲得し、「紀文」といえばスリミ製品、スリミ製品といえば「紀文」を想起する確かなブランドを構築した。
(5) 海外拠点とネットワーク
同社は、40年以上にわたって海外で拠点とネットワークを展開してきた。このため、グローバルワイドな水産物や農産物などの原材料調達力が身につき、安定量の確保という点で大きな強みとなっている。また、現地の人的・物的ネットワークも強みで、こうしたネットワークを生かして、販売ルートや販売チャネルの開拓や、味や機能性など現地ニーズにあった競争力のある高付加価値製品の開発につなげている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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