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日東紡績:AI・半導体を支えるスペシャルガラスを製造・販売するグローバル・ニッチNo.1企業
配信日時:2025/07/10 14:54
配信元:FISCO
*14:54JST 日東紡績:AI・半導体を支えるスペシャルガラスを製造・販売するグローバル・ニッチNo.1企業
日東紡績<3110>は1918年創業、同社はガラス繊維を起点に発展し、近年は半導体パッケージや高速通信機器向け低誘電スペシャルガラスを核に成長を加速している。長期ビジョン「Big VISION 2030」の下、製品開発で独自のポジションを築き、グローバルな顧客に深く根ざすグローバル・ニッチNo.1企業を目指している。
同社事業は、電子材料、メディカル、複合材、資材・ケミカル、断熱材、その他事業の6セグメントがある。その中で、電子材料が売上高の48%、営業利益の85%超を稼ぐ収益ドライバーである。電子材料の中でも、スペシャルガラスが、近年AI・半導体需要を追い風に右肩上がりの成長を遂げており、収益の大宗を占めているため、同社業績において最重要分野となっている。
スペシャルガラスの具体的な製品としては、データセンターやメモリー向け低誘電ガラス(NEガラス、NERガラス)、半導体パッケージ基板向け低熱膨張ガラス(Tガラス)などが足元の需要が強く、高い成長が継続している。スペシャルガラスは非常に専門化された分野であり、特許技術など専門的知見に加え、各種製品を大量に安定供給する能力が必要である。同社は長年の実績・技術を用いて、最先端のスペシャルガラスを顧客ニーズ応じて納品することで競争優位性を獲得している。その結果、半導体産業においては、日本、韓国、台湾がグローバルな生産拠点になっているが、同社は域内においてトップクラスの市場占有率を保持している。
また、電子材料以外では、メディカル事業も成長領域であり、体外診断用医薬品の販売は堅調に推移している。メディカル事業は電子材料などと異なり、多額の設備投資を必要としないため、アセットライトで資本効率が高く、事業分散にも資するため、ファイナンス観点上も重要なセグメントとなっている。
同社を取り巻く事業環境は生成AIブームが続く中、極めてポジティブであり、今後も主要メーカーから増産要請が見込まれる。競合企業が限られる中、今期も20,000百万円の設備投資が計画されるなど、当面は需要の刈り取りが期待できよう。
2026年3月期業績予想は、売上高は前期比10.1%増の120,000百万円、営業利益は同3.4%増の17,000百万円、純利益は同1.3%増の13,000百万円としている。電子材料向けスペシャルガラスにおいて、データセンターのサーバーやネットワーク機器、半導体パッケージ基板などでの旺盛な需要が継続する見込み。米関税政策による不透明感はあるものの、生成AI関連の需要は高まるばかりであり、業績が上振れする余地は大きいだろう。
同社は新中期計画(FY24-27)を発表しており、定量目標として、2027年3月期の売上高135,000百万円、営業利益20,000百万円、ROE8%以上、ネットD/Eレシオ0.4倍以下などとしている。また、重点施策としては、スペシャルガラス増産、メディカルのグローバル展開強化、新規ビジネスの創出などに加え、設備投資80,000百万円、研究開発15,000百万円(4年間)を計画している。特筆すべきは、投資総額95,000百万円で、同社時価総額(180,000百万円程度)から見ても大きな投資であり、スペシャルガラスの需要拡大を捉えることができれば、大きなアップサイド要因となるだろう。
株主還元については、1株あたり配当金55円を下限とし、定常収益に対する連結配当性向30%を基本方針としている。2026年3月期については現時点では未定となっている。
同社は、生成AIブームが続く中、今後も高い成長が期待されるが、足元のバリエーションはPER13.5倍、PBR1.35倍と過熱感はない。今期業績予想についても数字は保守的であり、今後業績が進捗する中では、株価も大きく上昇する可能性があると見ている。
<HM>
同社事業は、電子材料、メディカル、複合材、資材・ケミカル、断熱材、その他事業の6セグメントがある。その中で、電子材料が売上高の48%、営業利益の85%超を稼ぐ収益ドライバーである。電子材料の中でも、スペシャルガラスが、近年AI・半導体需要を追い風に右肩上がりの成長を遂げており、収益の大宗を占めているため、同社業績において最重要分野となっている。
スペシャルガラスの具体的な製品としては、データセンターやメモリー向け低誘電ガラス(NEガラス、NERガラス)、半導体パッケージ基板向け低熱膨張ガラス(Tガラス)などが足元の需要が強く、高い成長が継続している。スペシャルガラスは非常に専門化された分野であり、特許技術など専門的知見に加え、各種製品を大量に安定供給する能力が必要である。同社は長年の実績・技術を用いて、最先端のスペシャルガラスを顧客ニーズ応じて納品することで競争優位性を獲得している。その結果、半導体産業においては、日本、韓国、台湾がグローバルな生産拠点になっているが、同社は域内においてトップクラスの市場占有率を保持している。
また、電子材料以外では、メディカル事業も成長領域であり、体外診断用医薬品の販売は堅調に推移している。メディカル事業は電子材料などと異なり、多額の設備投資を必要としないため、アセットライトで資本効率が高く、事業分散にも資するため、ファイナンス観点上も重要なセグメントとなっている。
同社を取り巻く事業環境は生成AIブームが続く中、極めてポジティブであり、今後も主要メーカーから増産要請が見込まれる。競合企業が限られる中、今期も20,000百万円の設備投資が計画されるなど、当面は需要の刈り取りが期待できよう。
2026年3月期業績予想は、売上高は前期比10.1%増の120,000百万円、営業利益は同3.4%増の17,000百万円、純利益は同1.3%増の13,000百万円としている。電子材料向けスペシャルガラスにおいて、データセンターのサーバーやネットワーク機器、半導体パッケージ基板などでの旺盛な需要が継続する見込み。米関税政策による不透明感はあるものの、生成AI関連の需要は高まるばかりであり、業績が上振れする余地は大きいだろう。
同社は新中期計画(FY24-27)を発表しており、定量目標として、2027年3月期の売上高135,000百万円、営業利益20,000百万円、ROE8%以上、ネットD/Eレシオ0.4倍以下などとしている。また、重点施策としては、スペシャルガラス増産、メディカルのグローバル展開強化、新規ビジネスの創出などに加え、設備投資80,000百万円、研究開発15,000百万円(4年間)を計画している。特筆すべきは、投資総額95,000百万円で、同社時価総額(180,000百万円程度)から見ても大きな投資であり、スペシャルガラスの需要拡大を捉えることができれば、大きなアップサイド要因となるだろう。
株主還元については、1株あたり配当金55円を下限とし、定常収益に対する連結配当性向30%を基本方針としている。2026年3月期については現時点では未定となっている。
同社は、生成AIブームが続く中、今後も高い成長が期待されるが、足元のバリエーションはPER13.5倍、PBR1.35倍と過熱感はない。今期業績予想についても数字は保守的であり、今後業績が進捗する中では、株価も大きく上昇する可能性があると見ている。
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