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リケンNPR Research Memo(10):第一次中期経営計画期間中の3ヶ年平均の総還元性向は70%以上を目途
配信日時:2025/07/04 11:10
配信元:FISCO
*11:10JST リケンNPR Research Memo(10):第一次中期経営計画期間中の3ヶ年平均の総還元性向は70%以上を目途
■成長戦略
4. 株主還元策
リケンNPR<6209>は株主への利益還元を経営上の重要課題と位置付け、成長と企業価値向上のための投資や財務の健全性とのバランスを考慮し、安定的な配当を継続して実施するとともに、機動的な自己株式取得を実施し、資本効率と総還元性向を意識した株主還元を行うことを基本方針としている。そして第一次中期経営計画では配当性向40%以上、自己株式取得を含めた3ヶ年平均の総還元性向70%以上、3ヶ年累計の自己株式取得100億円を目途として株主還元水準の引き上げを図る。これにより2027年3月期のDOEは3%水準となる見込みだ。
この基本方針に基づき、2025年3月期の配当は前期比60円増配の年間130円(中間期末45円、期末85円)とした。配当性向は40.2%となる。なお、2024年5月に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)により1,368,400株を自己株式として取得(取得総額3,999百万円)しており、これを含めた2025年3月期の総還元性向は86%となった。また2026年3月期は一時的な業績の落ち込みが見込まれるものの、配当予想は前期と同額の年間130円(中間期末45円、期末85円)としている。予想配当性向は48.2%となる。自己株式取得については損益・財務状況や資本効率などを考慮して機動的に実施する。
5. サステナビリティ経営
同社は企業と社会の持続的成長を支えるため、サステナビリティ経営主要6項目(カーボンニュートラルへの取り組み強化、DE&Iの推進、地域コミュニティへの貢献、コーポレート・ガバナンスの向上、従業員エンゲージメント向上と人材育成戦略、安心・安全な職場の構築)を掲げてサステナビリティ経営を推進している。主要目標(KPI)としては2027年3月期にそれぞれ、GHG排出量を2014年3月期比39%削減(2031年3月期に51%削減)、女性管理職比率を国内3%以上・連結7%以上、男性育児休業取得率を国内50%以上、2024年3月期に制定した行動規範の実践度率を80%以上、従業員人材開発投資は2023年3月期比連結30%増を掲げている。2025年3月期末時点ではGHG排出量や男性育児休業取得率などが2027年3月期目標を達成している。カーボンニュートラルへの取り組み強化としては、キューポラ(鋳造設備)電気炉化、高効率設備への更新、太陽光発電導入、小型風力発電システム開発、再エネ調達、グリーン電力証書購入、J-クレジット(カーボンオフセット)活用などを推進する。2025年1月には、東北電力(株)によるオフサイト型PPAサービスを導入する契約を締結した。風力発電所で発電した電力が東北電力管轄にある同社15事業所に供給されることとなる。なお2025年3月にはリケンとNPRがそれぞれ、経済産業省及び日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度において、健康経営優良法人2025(大規模法人部門)に認定された。
経営統合によるシナジー効果の加速を期待
6. 弊社の見方
自動車エンジン部品関連業界はEV化の流れで厳しい事業環境が警戒されているが、EV化のスピードが鈍化していること加えて、ICE生き残りのシナリオも想定されるだけに、同社のピストンリング事業やベース事業は、適切な事業戦略によって引き続き安定的な収益を得られると考えられる。こうした点を考慮すれば、自動車エンジン部品関連業界に対する投資家のイメージは、やや悲観的過ぎるのではないかと弊社では見ている。また、第一次中期経営計画の初年度である2025年3月期の進捗状況はおおむね順調だった。2年目の2026年3月期は業績が米国の関税政策変更や為替の影響で一時的に減速する可能性があるものの、今後は経営統合によるシナジー効果の加速が期待されるため、成長戦略の着実な進捗に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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4. 株主還元策
リケンNPR<6209>は株主への利益還元を経営上の重要課題と位置付け、成長と企業価値向上のための投資や財務の健全性とのバランスを考慮し、安定的な配当を継続して実施するとともに、機動的な自己株式取得を実施し、資本効率と総還元性向を意識した株主還元を行うことを基本方針としている。そして第一次中期経営計画では配当性向40%以上、自己株式取得を含めた3ヶ年平均の総還元性向70%以上、3ヶ年累計の自己株式取得100億円を目途として株主還元水準の引き上げを図る。これにより2027年3月期のDOEは3%水準となる見込みだ。
この基本方針に基づき、2025年3月期の配当は前期比60円増配の年間130円(中間期末45円、期末85円)とした。配当性向は40.2%となる。なお、2024年5月に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)により1,368,400株を自己株式として取得(取得総額3,999百万円)しており、これを含めた2025年3月期の総還元性向は86%となった。また2026年3月期は一時的な業績の落ち込みが見込まれるものの、配当予想は前期と同額の年間130円(中間期末45円、期末85円)としている。予想配当性向は48.2%となる。自己株式取得については損益・財務状況や資本効率などを考慮して機動的に実施する。
5. サステナビリティ経営
同社は企業と社会の持続的成長を支えるため、サステナビリティ経営主要6項目(カーボンニュートラルへの取り組み強化、DE&Iの推進、地域コミュニティへの貢献、コーポレート・ガバナンスの向上、従業員エンゲージメント向上と人材育成戦略、安心・安全な職場の構築)を掲げてサステナビリティ経営を推進している。主要目標(KPI)としては2027年3月期にそれぞれ、GHG排出量を2014年3月期比39%削減(2031年3月期に51%削減)、女性管理職比率を国内3%以上・連結7%以上、男性育児休業取得率を国内50%以上、2024年3月期に制定した行動規範の実践度率を80%以上、従業員人材開発投資は2023年3月期比連結30%増を掲げている。2025年3月期末時点ではGHG排出量や男性育児休業取得率などが2027年3月期目標を達成している。カーボンニュートラルへの取り組み強化としては、キューポラ(鋳造設備)電気炉化、高効率設備への更新、太陽光発電導入、小型風力発電システム開発、再エネ調達、グリーン電力証書購入、J-クレジット(カーボンオフセット)活用などを推進する。2025年1月には、東北電力(株)によるオフサイト型PPAサービスを導入する契約を締結した。風力発電所で発電した電力が東北電力管轄にある同社15事業所に供給されることとなる。なお2025年3月にはリケンとNPRがそれぞれ、経済産業省及び日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度において、健康経営優良法人2025(大規模法人部門)に認定された。
経営統合によるシナジー効果の加速を期待
6. 弊社の見方
自動車エンジン部品関連業界はEV化の流れで厳しい事業環境が警戒されているが、EV化のスピードが鈍化していること加えて、ICE生き残りのシナリオも想定されるだけに、同社のピストンリング事業やベース事業は、適切な事業戦略によって引き続き安定的な収益を得られると考えられる。こうした点を考慮すれば、自動車エンジン部品関連業界に対する投資家のイメージは、やや悲観的過ぎるのではないかと弊社では見ている。また、第一次中期経営計画の初年度である2025年3月期の進捗状況はおおむね順調だった。2年目の2026年3月期は業績が米国の関税政策変更や為替の影響で一時的に減速する可能性があるものの、今後は経営統合によるシナジー効果の加速が期待されるため、成長戦略の着実な進捗に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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