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サイバートラスト Research Memo(4):トラストサービス、プラットフォームサービスを展開(2)
配信日時:2025/07/03 15:04
配信元:FISCO
*15:04JST サイバートラスト Research Memo(4):トラストサービス、プラットフォームサービスを展開(2)
■サイバートラスト<4498>の事業概要
3. プラットフォームサービス
プラットフォームサービス(Linux/OSSサービスとIoTサービスを統合)は、国際標準LinuxOSを提供する国内唯一の企業として、重要インフラ15分野に向けてサーバーからエッジまで、国際標準サーバーOSやIoT向け組込OS等の国際安全基準適合・長期安定運用のプラットフォームを提供している。
(a) サーバー向けOSサービス
一般的なSIerがOS上にアプリケーションシステムを構築しているのに対して、同社はLinuxディストリビューションとしてLinuxカーネルに必要な機能を組み合わせ、特定業務用機器への組込用途としてシステム監視やシステムバックアップ等の製品・サービスを提供している。企業向けサーバー用途を主力に、航空管制システム、産業機器、通信インフラ、自動車関連など重要システムで多数の採用実績があり、国内唯一の企業向けLinuxディストリビューターの地位を確立している。
主要サービスとして、Linux OSではAlmaLinuxサポートサービス、サーバーOS/クラウド基盤のMIRACLE Linuxサービス、CentOSソリューション、LinuxコンサルティングサービスではLinux脆弱性メンテナンス・サービス、インフラソリューションでは統合監視・運用統合・自動化のMIRACLE ZBX、脆弱性管理のMIRACLE Vul Hammerなどがある。
なお、国内の企業向け無償Linuxで最も使用されているCentOS7のサポートが2024年6月で終了したことに伴い、後継OSへの移行に時間を要する企業や団体などからCentOSの延長サポート契約件数が大幅に増加した。同社は2023年5月に米国CloudLinux Inc.と提携し長期サポート体制の強化とともに、システムを停止せずに脆弱性パッチなどのソフトウェアが適用できるセキュリティ向上サービスなど、付加価値の高いサポートサービスを提供している。
また、CentOS7コミュニティサポート終了後の受け皿となるLinux OSとして有力視されるAlmaLinuxに関して、同社は2023年5月に、AlmaLinux OSを運営する非営利財団The AlmaLinux OS Foundationに日本企業として初めてプラチナスポンサーとして参画し、コミュニティメンバーと協働してAlmaLinuxの共同開発やSBOM※対応を推進する取組みを行っている。同社はCentOSの延長サポートへの対応とAlmaLinuxへの移行支援に加えて、重要インフラ15分野に向けて国際安全基準に適合した長期安定運用が可能なサーバー向けのプラットフォームとしてSBOMに対応しAlmaLinuxの展開に注力している。
※ Software Bill of Materials:ソフトウエアに含まれるコンポーネントや依存関係、ライセンスの種類などをリスト化したソフトウエア部品表のこと。SBOMを活用したソフトウエアの脆弱性管理が求められている。
(b) エッジ(IoT・組込み機器)向けOSサービス
IoT機能をセキュアに動かすLinux/OSS技術とIoT機器の真正性確認を行う認証・セキュリティ技術を融合し、IoT機器の安心・安全なライフサイクル管理を実現するサービスを提供している。同社は、IoT機器向けLinux OSの提供〜認証〜ライフサイクル管理までをトータルで提供できる技術力を持つ世界でも稀有な企業でありエッジ向けOSサービスを今後の成長分野と位置付けている。
主要サービスとしては、長期利用可能なIoT機器向けLinux OSのEMLinux、IoT機器の真正性を確認して長期のライフサイクル管理を提供するセキュアIoTプラットフォーム(以下、SIOTP)などがある。
重要インフラ15分野に向けて国際安全基準に適合した長期安定運用が可能なエッジ(IoT・組込み機器)向けのプラットフォームとしてSBOMに対応したEMLinuxの展開に注力している。
直近のアライアンスとしては、2024年9月にエフサステクノロジーズ(株)とAlmaLinuxを利用したシステムの長期運用の実現に向け協業を開始した。
規制に適合したサービス提供や技術革新への対応を強化
4. リスク要因と対策・課題
同社におけるリスク要因としては、製品陳腐化や技術革新への対応遅れ、電子証明書発行業務の信頼性低下、国・国際監視機関等による法的規制や自主規制ルールによる電子証明書発行業務への制約、経済安全保障に関わる基準・法規制の政策の施行遅れの影響などがある。これに対して同社は、ルール策定・改定、基準・法規制等に対する情報収集や、規制に適合したサービスの速やかな提供に努めるとともに、自主監査等を通じて電子証明書発行の信頼性を高める施策を継続的に実行している。また技術革新への対応として、量子コンピュータでも容易に解読できない新しい暗号技術PQCの研究開発などを強化している。
なお同社はSBテクノロジーの連結子会社であるが、社外取締役を3名選任するなど、経営の独立性は確保されている。また同社の顧客別売上高の第1位はソフトバンク、第2位はSBテクノロジーとなっているが、いずれも連結売上高に占める割合が10%未満であり、特定顧客への依存度として特に懸念される高さではない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<HN>
3. プラットフォームサービス
プラットフォームサービス(Linux/OSSサービスとIoTサービスを統合)は、国際標準LinuxOSを提供する国内唯一の企業として、重要インフラ15分野に向けてサーバーからエッジまで、国際標準サーバーOSやIoT向け組込OS等の国際安全基準適合・長期安定運用のプラットフォームを提供している。
(a) サーバー向けOSサービス
一般的なSIerがOS上にアプリケーションシステムを構築しているのに対して、同社はLinuxディストリビューションとしてLinuxカーネルに必要な機能を組み合わせ、特定業務用機器への組込用途としてシステム監視やシステムバックアップ等の製品・サービスを提供している。企業向けサーバー用途を主力に、航空管制システム、産業機器、通信インフラ、自動車関連など重要システムで多数の採用実績があり、国内唯一の企業向けLinuxディストリビューターの地位を確立している。
主要サービスとして、Linux OSではAlmaLinuxサポートサービス、サーバーOS/クラウド基盤のMIRACLE Linuxサービス、CentOSソリューション、LinuxコンサルティングサービスではLinux脆弱性メンテナンス・サービス、インフラソリューションでは統合監視・運用統合・自動化のMIRACLE ZBX、脆弱性管理のMIRACLE Vul Hammerなどがある。
なお、国内の企業向け無償Linuxで最も使用されているCentOS7のサポートが2024年6月で終了したことに伴い、後継OSへの移行に時間を要する企業や団体などからCentOSの延長サポート契約件数が大幅に増加した。同社は2023年5月に米国CloudLinux Inc.と提携し長期サポート体制の強化とともに、システムを停止せずに脆弱性パッチなどのソフトウェアが適用できるセキュリティ向上サービスなど、付加価値の高いサポートサービスを提供している。
また、CentOS7コミュニティサポート終了後の受け皿となるLinux OSとして有力視されるAlmaLinuxに関して、同社は2023年5月に、AlmaLinux OSを運営する非営利財団The AlmaLinux OS Foundationに日本企業として初めてプラチナスポンサーとして参画し、コミュニティメンバーと協働してAlmaLinuxの共同開発やSBOM※対応を推進する取組みを行っている。同社はCentOSの延長サポートへの対応とAlmaLinuxへの移行支援に加えて、重要インフラ15分野に向けて国際安全基準に適合した長期安定運用が可能なサーバー向けのプラットフォームとしてSBOMに対応しAlmaLinuxの展開に注力している。
※ Software Bill of Materials:ソフトウエアに含まれるコンポーネントや依存関係、ライセンスの種類などをリスト化したソフトウエア部品表のこと。SBOMを活用したソフトウエアの脆弱性管理が求められている。
(b) エッジ(IoT・組込み機器)向けOSサービス
IoT機能をセキュアに動かすLinux/OSS技術とIoT機器の真正性確認を行う認証・セキュリティ技術を融合し、IoT機器の安心・安全なライフサイクル管理を実現するサービスを提供している。同社は、IoT機器向けLinux OSの提供〜認証〜ライフサイクル管理までをトータルで提供できる技術力を持つ世界でも稀有な企業でありエッジ向けOSサービスを今後の成長分野と位置付けている。
主要サービスとしては、長期利用可能なIoT機器向けLinux OSのEMLinux、IoT機器の真正性を確認して長期のライフサイクル管理を提供するセキュアIoTプラットフォーム(以下、SIOTP)などがある。
重要インフラ15分野に向けて国際安全基準に適合した長期安定運用が可能なエッジ(IoT・組込み機器)向けのプラットフォームとしてSBOMに対応したEMLinuxの展開に注力している。
直近のアライアンスとしては、2024年9月にエフサステクノロジーズ(株)とAlmaLinuxを利用したシステムの長期運用の実現に向け協業を開始した。
規制に適合したサービス提供や技術革新への対応を強化
4. リスク要因と対策・課題
同社におけるリスク要因としては、製品陳腐化や技術革新への対応遅れ、電子証明書発行業務の信頼性低下、国・国際監視機関等による法的規制や自主規制ルールによる電子証明書発行業務への制約、経済安全保障に関わる基準・法規制の政策の施行遅れの影響などがある。これに対して同社は、ルール策定・改定、基準・法規制等に対する情報収集や、規制に適合したサービスの速やかな提供に努めるとともに、自主監査等を通じて電子証明書発行の信頼性を高める施策を継続的に実行している。また技術革新への対応として、量子コンピュータでも容易に解読できない新しい暗号技術PQCの研究開発などを強化している。
なお同社はSBテクノロジーの連結子会社であるが、社外取締役を3名選任するなど、経営の独立性は確保されている。また同社の顧客別売上高の第1位はソフトバンク、第2位はSBテクノロジーとなっているが、いずれも連結売上高に占める割合が10%未満であり、特定顧客への依存度として特に懸念される高さではない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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