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丸和運輸 Research Memo(3):2025年3月期は増収も、大型拠点の閉鎖に伴う輸送量の減少により減益
配信日時:2025/07/03 14:03
配信元:FISCO
*14:03JST 丸和運輸 Research Memo(3):2025年3月期は増収も、大型拠点の閉鎖に伴う輸送量の減少により減益
■業績動向
1. 2025年3月期の業績概要
AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の2025年3月期の業績は、売上高で前期比4.9%増の208,370百万円、営業利益で同20.8%減の10,969百万円、経常利益で同19.7%減の11,645百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20.1%減の7,284百万円となった。計画(売上高207,000百万円、営業利益11,200百万円、経常利益11,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円)に対しては、売上高は0.7%超過となったが、営業利益は2.1%未達、経常利益は0.5%未達、親会社株主に帰属する当期純利益は5.4%未達となった。
売上面では、輸配送事業において大型の1拠点の閉鎖に伴う輸配送数が減少した一方、3PL事業において大型拠点を中心とした新規物流センターが複数開設されたうえ、各取引先との取扱物量の増加でカバーし、増収で着地した。利益面での経常利益の主な増減要因は、既存物量増加、取引拡大、新規拠点稼働による1,732百万円、生産性改善による702百万円が増益に寄与したが、拠点見直しによる輸送数減少での2,787百万円、新拠点立ち上げなどの一時費用831百万円、社員賃金ベースアップ影響による611百万円、生産性未達やコスト増加による584百万円が減益要因となった。
2. 事業セグメント別動向
物流事業の売上高は前期比4.9%増の205,598百万円、営業利益は同18.2%減の11,330百万円となり、その他事業の売上高は同7.2%増の2,771百万円、営業利益は同9.1%増の418百万円となった。物流事業セグメントにおける各事業の売上動向は以下のとおり。
ラストワンマイル事業の売上高は前期比2.9%増の39,350百万円となった。完全子会社化したルーフィによる増収効果があったものの、アマゾンジャパンのネットワーク拡大が落ち着きを見せたことで、わずかな増収率に留まった。
EC常温輸配送事業の売上高は前期比10.3%減の53,371百万円となった。大型拠点の閉鎖に伴う輸送量の減少が減収要因となったが、新たな輸配送案件の獲得や料金改定効果により、減収幅は4割程度をカバーする形での着地となった。
EC常温3PL事業の売上高は前期比18.2%増の64,486百万円となった。大手ネット通販会社向けの大型拠点を中心とした新規物流センターの開設、各取引先における取扱物量の増加により2ケタ成長を維持した。
低温食品3PL事業の売上高は前期比9.8%増の24,239百万円となった。新たなスーパーマーケット向け物流センターの開設、各取引先における取扱物量の増加により堅調な成長を示した。
医薬・医療3PL事業の売上高は前期比12.0%増の24,151百万円となった。主要取引先であるドラッグストアの業容拡大に対応する新たな物流センターの開設が寄与した。
3. 財務状況と経営指標
2025年3月期末の資産合計は前期末比3,845百万円増加の138,440百万円となった。主な増減要因は、有価証券が5,000百万円減少、未収還付法人税等が614百万円減少したことにより流動資産が5,924百万円減少したが、有形固定資産が8,233百万円の増加、無形固定資産が688百万円の増加、投資その他の資産が851百万円の増加となり、固定資産は9,770百万円増加したことによる。
負債合計は前期末比947百万円増加の78,000百万円となった。主な増減要因は、流動負債は1年内償還予定の転換社債が20,146百万円増加したことにより、18,066百万円増加の50,682百万円となった。固定負債は転換社債が20,366百万円減少したことにより、17,118百万円減少の27,317百万円となった。純資産合計は同2,897百万円増加の60,440百万円となった。利益剰余金は3,091百万円増加した。また、経営指標については、自己資本比率が前期末比0.7ポイント上昇の41.7%となり、財務の健全性は良好であると評価できる。
4. キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは8,897百万円の収入(前期は10,798百万円の収入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益11,944百万円、減価償却費2,923百万円、のれん償却額450百万円、賞与引当金の増加172百万円があったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは、10,606百万円の支出(前期は5,864百万円の支出)となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出8,712百万円、無形固定資産の取得による支出448百万円、敷金及び保証金の差入による支出1,756百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,249百万円があったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、3,035百万円の支出(前期は8,581百万円の収入)となった。これは主に、長期借入金の返済による支出5,708百万円、配当金の支払いによる支出4,192百万円があったことによる。
現金及び現金同等物の減少額は4,744百万円(前期は13,515百万円の増加)となり、期末における現金及び現金同等物の残高は41,136百万円で、前期末の45,880百万円から減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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1. 2025年3月期の業績概要
AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の2025年3月期の業績は、売上高で前期比4.9%増の208,370百万円、営業利益で同20.8%減の10,969百万円、経常利益で同19.7%減の11,645百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20.1%減の7,284百万円となった。計画(売上高207,000百万円、営業利益11,200百万円、経常利益11,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円)に対しては、売上高は0.7%超過となったが、営業利益は2.1%未達、経常利益は0.5%未達、親会社株主に帰属する当期純利益は5.4%未達となった。
売上面では、輸配送事業において大型の1拠点の閉鎖に伴う輸配送数が減少した一方、3PL事業において大型拠点を中心とした新規物流センターが複数開設されたうえ、各取引先との取扱物量の増加でカバーし、増収で着地した。利益面での経常利益の主な増減要因は、既存物量増加、取引拡大、新規拠点稼働による1,732百万円、生産性改善による702百万円が増益に寄与したが、拠点見直しによる輸送数減少での2,787百万円、新拠点立ち上げなどの一時費用831百万円、社員賃金ベースアップ影響による611百万円、生産性未達やコスト増加による584百万円が減益要因となった。
2. 事業セグメント別動向
物流事業の売上高は前期比4.9%増の205,598百万円、営業利益は同18.2%減の11,330百万円となり、その他事業の売上高は同7.2%増の2,771百万円、営業利益は同9.1%増の418百万円となった。物流事業セグメントにおける各事業の売上動向は以下のとおり。
ラストワンマイル事業の売上高は前期比2.9%増の39,350百万円となった。完全子会社化したルーフィによる増収効果があったものの、アマゾンジャパンのネットワーク拡大が落ち着きを見せたことで、わずかな増収率に留まった。
EC常温輸配送事業の売上高は前期比10.3%減の53,371百万円となった。大型拠点の閉鎖に伴う輸送量の減少が減収要因となったが、新たな輸配送案件の獲得や料金改定効果により、減収幅は4割程度をカバーする形での着地となった。
EC常温3PL事業の売上高は前期比18.2%増の64,486百万円となった。大手ネット通販会社向けの大型拠点を中心とした新規物流センターの開設、各取引先における取扱物量の増加により2ケタ成長を維持した。
低温食品3PL事業の売上高は前期比9.8%増の24,239百万円となった。新たなスーパーマーケット向け物流センターの開設、各取引先における取扱物量の増加により堅調な成長を示した。
医薬・医療3PL事業の売上高は前期比12.0%増の24,151百万円となった。主要取引先であるドラッグストアの業容拡大に対応する新たな物流センターの開設が寄与した。
3. 財務状況と経営指標
2025年3月期末の資産合計は前期末比3,845百万円増加の138,440百万円となった。主な増減要因は、有価証券が5,000百万円減少、未収還付法人税等が614百万円減少したことにより流動資産が5,924百万円減少したが、有形固定資産が8,233百万円の増加、無形固定資産が688百万円の増加、投資その他の資産が851百万円の増加となり、固定資産は9,770百万円増加したことによる。
負債合計は前期末比947百万円増加の78,000百万円となった。主な増減要因は、流動負債は1年内償還予定の転換社債が20,146百万円増加したことにより、18,066百万円増加の50,682百万円となった。固定負債は転換社債が20,366百万円減少したことにより、17,118百万円減少の27,317百万円となった。純資産合計は同2,897百万円増加の60,440百万円となった。利益剰余金は3,091百万円増加した。また、経営指標については、自己資本比率が前期末比0.7ポイント上昇の41.7%となり、財務の健全性は良好であると評価できる。
4. キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは8,897百万円の収入(前期は10,798百万円の収入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益11,944百万円、減価償却費2,923百万円、のれん償却額450百万円、賞与引当金の増加172百万円があったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは、10,606百万円の支出(前期は5,864百万円の支出)となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出8,712百万円、無形固定資産の取得による支出448百万円、敷金及び保証金の差入による支出1,756百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,249百万円があったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、3,035百万円の支出(前期は8,581百万円の収入)となった。これは主に、長期借入金の返済による支出5,708百万円、配当金の支払いによる支出4,192百万円があったことによる。
現金及び現金同等物の減少額は4,744百万円(前期は13,515百万円の増加)となり、期末における現金及び現金同等物の残高は41,136百万円で、前期末の45,880百万円から減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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