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丸和運輸 Research Memo(2):物流センター業務を中心とするサードパーティ・ロジスティクス業務が主力事業
配信日時:2025/07/03 14:02
配信元:FISCO
*14:02JST 丸和運輸 Research Memo(2):物流センター業務を中心とするサードパーティ・ロジスティクス業務が主力事業
■会社概要
1. AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の会社概要
同社グループは、物流事業を主力事業として、物流センター業務を中心とするサードパーティ・ロジスティクス(3PL)業務を手掛けている。グループ合計269拠点の物流ネットワークを有し(2025年3月期末時点)、小売業に特化したEC物流、低温食品物流、医薬・医療物流の事業展開が特徴である。物流事業は輸配送事業と3PL事業に分かれており、輸配送事業では、一般貨物運送、軽貨物運送(当日お届けサービス、ネットスーパーなど)、特別積合せ貨物運送、鉄道利用運送、産業廃棄物の収集運搬など、多様な輸送手段を提供している。また3PL事業では、顧客の販売拠点や輸配送ルートを考慮した物流センターの選定、センター設計、商品の調達・入荷から保管、流通加工、ピッキング、梱包、仕分け、出荷検品までの一連の作業管理手法、輸配送のダイヤグラム設定及びリバースロジスティクス(返品物流)の提案と受託を行っている。
2. 沿革
同社は、1973年に埼玉県北葛飾郡吉川町(現 埼玉県吉川市)に一般区域貨物自動車運送事業を事業目的に設立された。設立以来、M&Aと事業の多角化を進めてきており、M&Aでは、直近で2024年にルーフィを完全子会社化するなど、これまでに数多くの実績を通じて企業規模を拡大してきた。事業の多角化については、1995年に医薬・医療物流を全国に拡大、2013年に低温食品物流事業を開始、2019年にはBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)物流を本格稼働させた。顧客は、(株)イトーヨーカ堂、ダスキン<4665>、マツキヨココカラ&カンパニー、アマゾンジャパンなど順次、大口顧客との取り引きを開始した。株式については、2014年に東京証券取引所(以下、東証)市場第2部に上場し、2015年に東証市場第1部銘柄に指定(現 東証プライム市場)された。2022年に純粋持株会社体制へ移行し、AZ-COM丸和ホールディングスに商号を変更した。
3. 事業内容
同社の事業セグメントは、物流事業、その他事業の2つで開示している。2025年3月期の事業別売上高構成比では、物流事業が売上高の98.7%を占める主力事業となっている。
(1) 物流事業
物流事業は輸配送事業と3PL事業に分かれている。輸配送事業には、ラストワンマイル事業とEC常温輸配送事業があり、3PL事業には、EC常温3PL事業、低温食品3PL事業、医薬・医療3PL事業のドメインがある。
1) 輸配送事業
a) ラストワンマイル事業
軽車両、小型車両を活用した配送、生協の個別配送、ネットスーパーの配送、電化製品などの宅配設置などを行っている。アマゾンジャパン、ヤマト運輸、生活協同組合コープみらいが主要取引先である。2017年から開始したアマゾンジャパンとの取り引き拡大を追い風に高成長を遂げてきた事業である。
b) EC常温輸配送事業
EC常温輸配送事業は、中型~大型車両及び鉄道を活用した拠点間配送・店舗間配送などを行っており、ヤマト運輸、アマゾンジャパンが主要取引先である。同事業は同社の売上高のうち、EC常温3PL事業に次ぐ第2位のシェアを占めており、M&Aによる事業拡大も行っている。
2) 3PL事業
a) EC常温3PL事業
EC常温3PL事業では、大手ECサイトやネット通販会社の専用センター業務、小売業の常温品向けセンター業務を手掛けている。アマゾンジャパン、ダスキンが主要取引先である。同事業は同社の売上高に占める最大シェアの事業であり、2ケタ成長を続けるトップラインのけん引役となっている。
b) 低温食品3PL事業
低温食品3PL事業では、スーパーマーケット向けのセンター業務、メーカーや卸センターからの調達物流を手掛けている。ベルク<9974>、(株)マルアイ、ヤマザワ<9993>、(株)ベイシア、コープ東北サンネット事業連合が主要取引先である。新たなセンターがオープンするなど安定した成長が続く事業である。
c) 医薬・医療3PL事業
医薬・医療3PL事業では、ドラッグストア向けのセンター業務、メーカーや卸向けの返品物流を手掛けている。マツキヨココカラ&カンパニーが主要取引先である。主要取引先の経営統合に伴う物流センターの統合の進展により、新たなセンター開設による取扱物量の増加が見込まれている事業である。
(2) その他事業
その他事業として、各種申込書や契約書など重要書類の原本保管や輸配送などの原本管理、Webアプリケーションを利用したリアルタイムな書類検索や電子データ閲覧、IT技術を活用したドキュメントの電子データ化など、ドキュメントの発生から廃棄までを総合的にサポートし、最適なドキュメント総合管理サービスを提供する「文書保管」と、首都圏を中心として、ビル・駐車場等の賃貸管理業務を行う「不動産賃貸」を手掛けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
<HN>
1. AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の会社概要
同社グループは、物流事業を主力事業として、物流センター業務を中心とするサードパーティ・ロジスティクス(3PL)業務を手掛けている。グループ合計269拠点の物流ネットワークを有し(2025年3月期末時点)、小売業に特化したEC物流、低温食品物流、医薬・医療物流の事業展開が特徴である。物流事業は輸配送事業と3PL事業に分かれており、輸配送事業では、一般貨物運送、軽貨物運送(当日お届けサービス、ネットスーパーなど)、特別積合せ貨物運送、鉄道利用運送、産業廃棄物の収集運搬など、多様な輸送手段を提供している。また3PL事業では、顧客の販売拠点や輸配送ルートを考慮した物流センターの選定、センター設計、商品の調達・入荷から保管、流通加工、ピッキング、梱包、仕分け、出荷検品までの一連の作業管理手法、輸配送のダイヤグラム設定及びリバースロジスティクス(返品物流)の提案と受託を行っている。
2. 沿革
同社は、1973年に埼玉県北葛飾郡吉川町(現 埼玉県吉川市)に一般区域貨物自動車運送事業を事業目的に設立された。設立以来、M&Aと事業の多角化を進めてきており、M&Aでは、直近で2024年にルーフィを完全子会社化するなど、これまでに数多くの実績を通じて企業規模を拡大してきた。事業の多角化については、1995年に医薬・医療物流を全国に拡大、2013年に低温食品物流事業を開始、2019年にはBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)物流を本格稼働させた。顧客は、(株)イトーヨーカ堂、ダスキン<4665>、マツキヨココカラ&カンパニー、アマゾンジャパンなど順次、大口顧客との取り引きを開始した。株式については、2014年に東京証券取引所(以下、東証)市場第2部に上場し、2015年に東証市場第1部銘柄に指定(現 東証プライム市場)された。2022年に純粋持株会社体制へ移行し、AZ-COM丸和ホールディングスに商号を変更した。
3. 事業内容
同社の事業セグメントは、物流事業、その他事業の2つで開示している。2025年3月期の事業別売上高構成比では、物流事業が売上高の98.7%を占める主力事業となっている。
(1) 物流事業
物流事業は輸配送事業と3PL事業に分かれている。輸配送事業には、ラストワンマイル事業とEC常温輸配送事業があり、3PL事業には、EC常温3PL事業、低温食品3PL事業、医薬・医療3PL事業のドメインがある。
1) 輸配送事業
a) ラストワンマイル事業
軽車両、小型車両を活用した配送、生協の個別配送、ネットスーパーの配送、電化製品などの宅配設置などを行っている。アマゾンジャパン、ヤマト運輸、生活協同組合コープみらいが主要取引先である。2017年から開始したアマゾンジャパンとの取り引き拡大を追い風に高成長を遂げてきた事業である。
b) EC常温輸配送事業
EC常温輸配送事業は、中型~大型車両及び鉄道を活用した拠点間配送・店舗間配送などを行っており、ヤマト運輸、アマゾンジャパンが主要取引先である。同事業は同社の売上高のうち、EC常温3PL事業に次ぐ第2位のシェアを占めており、M&Aによる事業拡大も行っている。
2) 3PL事業
a) EC常温3PL事業
EC常温3PL事業では、大手ECサイトやネット通販会社の専用センター業務、小売業の常温品向けセンター業務を手掛けている。アマゾンジャパン、ダスキンが主要取引先である。同事業は同社の売上高に占める最大シェアの事業であり、2ケタ成長を続けるトップラインのけん引役となっている。
b) 低温食品3PL事業
低温食品3PL事業では、スーパーマーケット向けのセンター業務、メーカーや卸センターからの調達物流を手掛けている。ベルク<9974>、(株)マルアイ、ヤマザワ<9993>、(株)ベイシア、コープ東北サンネット事業連合が主要取引先である。新たなセンターがオープンするなど安定した成長が続く事業である。
c) 医薬・医療3PL事業
医薬・医療3PL事業では、ドラッグストア向けのセンター業務、メーカーや卸向けの返品物流を手掛けている。マツキヨココカラ&カンパニーが主要取引先である。主要取引先の経営統合に伴う物流センターの統合の進展により、新たなセンター開設による取扱物量の増加が見込まれている事業である。
(2) その他事業
その他事業として、各種申込書や契約書など重要書類の原本保管や輸配送などの原本管理、Webアプリケーションを利用したリアルタイムな書類検索や電子データ閲覧、IT技術を活用したドキュメントの電子データ化など、ドキュメントの発生から廃棄までを総合的にサポートし、最適なドキュメント総合管理サービスを提供する「文書保管」と、首都圏を中心として、ビル・駐車場等の賃貸管理業務を行う「不動産賃貸」を手掛けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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