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豆蔵デジタルHD Research Memo(1):2026年3月期は先行投資の利益圧迫もコア事業好調から営業増益確保へ
配信日時:2025/06/25 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST 豆蔵デジタルHD Research Memo(1):2026年3月期は先行投資の利益圧迫もコア事業好調から営業増益確保へ
■要約
豆蔵デジタルホールディングス<202A>は、(株)豆蔵、(株)コーワメックス、(株)エヌティ・ソリューションズの3社を傘下に持つ持株会社であり、グループ全体の運営方針を策定する中核的な役割を担っている。豆蔵はAIソフトウェア工学やロボット工学を強みにコンサルティングを提供し、コーワメックスは次世代モビリティ分野でソフト・ハード両面の技術を活かした開発支援を行う。エヌティ・ソリューションズはERPのDX化を中心に生成AI等を活用したソリューションを展開する。同社が提供するサービスは主にクラウド、AI、ロボティクス、モビリティの4分野に分かれ、IT戦略からシステム開発、技術者教育まで幅広く対応することができる。金融、通信、製造、商社など多様な業種と取引があり、売上の80%以上は東証プライム上場企業関連で占められている。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の業績は、売上高が前期比10.1%増の10,551百万円、営業利益が同15.1%増の2,070百万円、経常利益が同12.7%増の2,051百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.6%増の1,433百万円と増収増益となり、おおむね期初計画どおりに着地した。増収の内訳をサービス区分別に見ると、AIロボティクス・エンジニアリングが同428百万円増、モビリティ・オートメーションが同407百万円増と、両事業が全体の売上成長をけん引した。利益面では、一部でプロジェクトの遅延や凍結などの一時的な要因が影響したものの、主力分野における増収効果がこれらを補い、売上総利益は同11.2%増の3,535百万円と伸長し、売上総利益率は同0.3ポイント改善した。販管費は人件費の増加などにより同6.0%増加したものの、売上総利益の拡大及びコストコントロールにより打ち返し、営業利益は同15.1%増の2,070百万円、営業利益率は同0.8ポイント上昇した。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の通期業績は、売上高が前期比10.0%増の11,607百万円、営業利益が同3.5%増の2,142百万円、経常利益が同4.3%増の2,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.9%増の1,447百万円と増収増益の見通しである。※売上面は、各サービスのコア事業の拡大により2ケタ成長を目指す。他方で、AIロボティクス・エンジニアリングでは競争力強化に向けた戦略的な先行投資を実施するため、利益面においては一時的な重石となるものの、増益は確保することができる見通しである。
※ 同社は2025年10月1日を効力発生日として、子会社である豆蔵、コーワメックス、エヌティ・ソリューションズの3社を吸収合併し、統合後は単体ベースで業績が開示される予定であるため、2026年3月期の業績見通しは仮に2026年3月31日まで連結決算を継続した場合の数値。
3. 中長期の成長戦略
同社は2025年から2027年を対象に中期経営計画を策定しており、「未来からの逆算」によるバックキャスト型戦略を掲げる。AIやデジタルシフトの進展がビジネスモデルを変革するなか、同社はAIソフトウェアの台頭とレベニューシェアモデルを未来像の中核に据えている。独自の「豆蔵 Way」を軸に顧客と直接取引し、プロジェクトを通じて技術ノウハウを提供、社員の成長を最優先に掲げる。利益成長は人員拡充による量的成長と、サービスミックス改革による質的成長の両面から図る。また、同社が注力するAIロボティクスの競争力強化に向けて、AI活用基盤の整備、シミュレーション支援基盤構築などを推進していく。これらが同社のビジネスモデルを高収益型に転換し、中長期的に競争優位性を高める布石になると見られ、注目される。
■Key Points
・先端技術を基盤としてDX支援を多面的に展開
・2025年3月期は主力事業の好調により増収増益、収益性も改善
・2026年3月期は先行投資が利益面を圧迫するものの、好調な事業環境を背景に営業増益を確保へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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豆蔵デジタルホールディングス<202A>は、(株)豆蔵、(株)コーワメックス、(株)エヌティ・ソリューションズの3社を傘下に持つ持株会社であり、グループ全体の運営方針を策定する中核的な役割を担っている。豆蔵はAIソフトウェア工学やロボット工学を強みにコンサルティングを提供し、コーワメックスは次世代モビリティ分野でソフト・ハード両面の技術を活かした開発支援を行う。エヌティ・ソリューションズはERPのDX化を中心に生成AI等を活用したソリューションを展開する。同社が提供するサービスは主にクラウド、AI、ロボティクス、モビリティの4分野に分かれ、IT戦略からシステム開発、技術者教育まで幅広く対応することができる。金融、通信、製造、商社など多様な業種と取引があり、売上の80%以上は東証プライム上場企業関連で占められている。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の業績は、売上高が前期比10.1%増の10,551百万円、営業利益が同15.1%増の2,070百万円、経常利益が同12.7%増の2,051百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.6%増の1,433百万円と増収増益となり、おおむね期初計画どおりに着地した。増収の内訳をサービス区分別に見ると、AIロボティクス・エンジニアリングが同428百万円増、モビリティ・オートメーションが同407百万円増と、両事業が全体の売上成長をけん引した。利益面では、一部でプロジェクトの遅延や凍結などの一時的な要因が影響したものの、主力分野における増収効果がこれらを補い、売上総利益は同11.2%増の3,535百万円と伸長し、売上総利益率は同0.3ポイント改善した。販管費は人件費の増加などにより同6.0%増加したものの、売上総利益の拡大及びコストコントロールにより打ち返し、営業利益は同15.1%増の2,070百万円、営業利益率は同0.8ポイント上昇した。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の通期業績は、売上高が前期比10.0%増の11,607百万円、営業利益が同3.5%増の2,142百万円、経常利益が同4.3%増の2,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.9%増の1,447百万円と増収増益の見通しである。※売上面は、各サービスのコア事業の拡大により2ケタ成長を目指す。他方で、AIロボティクス・エンジニアリングでは競争力強化に向けた戦略的な先行投資を実施するため、利益面においては一時的な重石となるものの、増益は確保することができる見通しである。
※ 同社は2025年10月1日を効力発生日として、子会社である豆蔵、コーワメックス、エヌティ・ソリューションズの3社を吸収合併し、統合後は単体ベースで業績が開示される予定であるため、2026年3月期の業績見通しは仮に2026年3月31日まで連結決算を継続した場合の数値。
3. 中長期の成長戦略
同社は2025年から2027年を対象に中期経営計画を策定しており、「未来からの逆算」によるバックキャスト型戦略を掲げる。AIやデジタルシフトの進展がビジネスモデルを変革するなか、同社はAIソフトウェアの台頭とレベニューシェアモデルを未来像の中核に据えている。独自の「豆蔵 Way」を軸に顧客と直接取引し、プロジェクトを通じて技術ノウハウを提供、社員の成長を最優先に掲げる。利益成長は人員拡充による量的成長と、サービスミックス改革による質的成長の両面から図る。また、同社が注力するAIロボティクスの競争力強化に向けて、AI活用基盤の整備、シミュレーション支援基盤構築などを推進していく。これらが同社のビジネスモデルを高収益型に転換し、中長期的に競争優位性を高める布石になると見られ、注目される。
■Key Points
・先端技術を基盤としてDX支援を多面的に展開
・2025年3月期は主力事業の好調により増収増益、収益性も改善
・2026年3月期は先行投資が利益面を圧迫するものの、好調な事業環境を背景に営業増益を確保へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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