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JTP:エンジニアの技術力と人材育成力が武器、ストックビジネス強化で更なる成長基盤の確立を目指す中計に注目
配信日時:2025/06/23 15:24
配信元:FISCO
*15:24JST JTP:エンジニアの技術力と人材育成力が武器、ストックビジネス強化で更なる成長基盤の確立を目指す中計に注目
JTP<2488>は、高度な技術力を持つエンジニア集団として、ICTインフラの構築・保守から、生成AIやセキュリティソリューションまでを展開するITサービス企業である。
事業は4つのセグメントから成り、主力のICT事業では、ICTシステムの設計・構築・運用・保守を一貫して提供、企業のITインフラの最適化と安定運用を支えている。デジタルイノベーション事業は、内部脅威対策ソリューションなどを扱うセキュリティ、人財育成コンサルティング、生成AIソリューション「Third AI」なども展開するDX開発の3つのサービスラインで構成されている。ライフサイエンス事業では、医療機器・化学分析装置の保守、海外医療機器メーカー向けのコンサルティング、ライフサイエンス分野のICT事業を展開。その他事業では、インド支店を拠点とした海外事業や、グローバルIT人財マッチングサービスに取り組んでいる。
同社の最大の強みは、エンジニア集団としての高度な技術力と、それを継続的に強化する人材育成体制にある。IT業界の急速な技術進化に対応するため、常に最新の技術動向を注視しており、米国の先端技術イベントへのエンジニア派遣や、同社顧問のサン・マイクロシステムズ創業者スコット・マクネリー氏からの助言などを通じて、グローバルなトレンドをいち早く捉えている。人材育成においては、毎年の技術方針の見直しや資格取得支援制度の整備により、社員のスキル向上を強力に推進。特にクラウド技術に関しては積極的に取り組んでおり、400個以上のAWS資格を保持するなど、業界内でもトップクラスの技術力を誇る(2025年3月時点の従業員数は462名)。また、大手競合企業にはない柔軟かつ迅速な対応力や、中立的な立場で顧客に最適なソリューションを提供し続けてきた実績も強みだ。ソフトバンク<9434>やKDDI<9433>といった大手企業やAWSなどベンダーとの強固な関係性は、同社への信頼の証と言えよう。
2025年3月期決算は、売上高は9,211百万円(前期比13.4%増)、営業利益は820百万円(同29.9%増)、経常利益は828百万円(同24.4%増)、当期純利益は562百万円(同16.6%増)と、2ケタの増収増益を達成した。主力のICTセグメントでは、クラウド関連およびガバメントクラウド案件の貢献や、クラウド運用サービス「Kyrios」の堅調な推移を背景に、売上高5,016百万円(同10.8%増)、セグメント利益1,233百万円(同34.4%増)を記録。デジタルイノベーション事業では、好調な内部脅威対策ソリューションが貢献、また「Third AI」の導入企業も100社を超え、売上高2,236百万円(同24.1%増)、セグメント利益180百万円(同23.9%増)となった。ライフサイエンス事業では、病院・製薬企業向けのICTサービスが伸長し、売上高は1,922百万円(同8.7%増)、セグメント利益は279百万円(同4.6%増)を計上した。
2026年3月期通期業績予想は、売上高9,632百万円(前期比4.6%増)、営業利益830百万円(同1.2%増)、経常利益830百万円(同0.2%増)、当期純利益600百万円(同6.6%増)と、増収増益を見込む。AIエージェントの本格的な利活用が進展する中、AI・データ・セキュリティを重点技術領域と位置づけ、自社ソリューションの開発強化、人的資本への投資、マーケティング体制の拡充を進める方針だ。
第2次中期経営計画(2024年3月期~2027年3月期)においては、「業界随一のイネイブラー」となることを目指すとともに、「Kyrios」や「Third AI」、ラーニングプラットフォーム「Learning Booster」といった自社ソリューション・サービスの拡販による、フロービジネスからストックビジネスへの転換も進めている(2025年3月期のストックビジネスの売上比率は53%)。最終年度である2027年3月期の数値目標は、売上高92~100億円、営業利益7.1~10億円、営業利益率7.7~10.0%。また、人的資本への投資も重視し、約2.5億円を投じてコンサルタントおよびプロジェクトマネージャーの育成を強化、イネイブラー人財の組織的育成と文化醸成を図る。
株主還元においては、1株あたり配当25円もしくは配当性向40%以上のいずれか高い方とするとしており、2021年3月期から4年連続で増配を継続。2026年3月期も1株あたり43円と2025年3月期の41円から増配の予想である。エンジニアの高い技術力と人材育成力を武器に多様なサービスを展開、加えてストックビジネスへの転換により中長期的な成長基盤の構築を進める同社は、安定性と成長性を備えたバランスの取れた企業と言えるだろう。同社の今後の展開には、注目しておきたい。
<HM>
事業は4つのセグメントから成り、主力のICT事業では、ICTシステムの設計・構築・運用・保守を一貫して提供、企業のITインフラの最適化と安定運用を支えている。デジタルイノベーション事業は、内部脅威対策ソリューションなどを扱うセキュリティ、人財育成コンサルティング、生成AIソリューション「Third AI」なども展開するDX開発の3つのサービスラインで構成されている。ライフサイエンス事業では、医療機器・化学分析装置の保守、海外医療機器メーカー向けのコンサルティング、ライフサイエンス分野のICT事業を展開。その他事業では、インド支店を拠点とした海外事業や、グローバルIT人財マッチングサービスに取り組んでいる。
同社の最大の強みは、エンジニア集団としての高度な技術力と、それを継続的に強化する人材育成体制にある。IT業界の急速な技術進化に対応するため、常に最新の技術動向を注視しており、米国の先端技術イベントへのエンジニア派遣や、同社顧問のサン・マイクロシステムズ創業者スコット・マクネリー氏からの助言などを通じて、グローバルなトレンドをいち早く捉えている。人材育成においては、毎年の技術方針の見直しや資格取得支援制度の整備により、社員のスキル向上を強力に推進。特にクラウド技術に関しては積極的に取り組んでおり、400個以上のAWS資格を保持するなど、業界内でもトップクラスの技術力を誇る(2025年3月時点の従業員数は462名)。また、大手競合企業にはない柔軟かつ迅速な対応力や、中立的な立場で顧客に最適なソリューションを提供し続けてきた実績も強みだ。ソフトバンク<9434>やKDDI<9433>といった大手企業やAWSなどベンダーとの強固な関係性は、同社への信頼の証と言えよう。
2025年3月期決算は、売上高は9,211百万円(前期比13.4%増)、営業利益は820百万円(同29.9%増)、経常利益は828百万円(同24.4%増)、当期純利益は562百万円(同16.6%増)と、2ケタの増収増益を達成した。主力のICTセグメントでは、クラウド関連およびガバメントクラウド案件の貢献や、クラウド運用サービス「Kyrios」の堅調な推移を背景に、売上高5,016百万円(同10.8%増)、セグメント利益1,233百万円(同34.4%増)を記録。デジタルイノベーション事業では、好調な内部脅威対策ソリューションが貢献、また「Third AI」の導入企業も100社を超え、売上高2,236百万円(同24.1%増)、セグメント利益180百万円(同23.9%増)となった。ライフサイエンス事業では、病院・製薬企業向けのICTサービスが伸長し、売上高は1,922百万円(同8.7%増)、セグメント利益は279百万円(同4.6%増)を計上した。
2026年3月期通期業績予想は、売上高9,632百万円(前期比4.6%増)、営業利益830百万円(同1.2%増)、経常利益830百万円(同0.2%増)、当期純利益600百万円(同6.6%増)と、増収増益を見込む。AIエージェントの本格的な利活用が進展する中、AI・データ・セキュリティを重点技術領域と位置づけ、自社ソリューションの開発強化、人的資本への投資、マーケティング体制の拡充を進める方針だ。
第2次中期経営計画(2024年3月期~2027年3月期)においては、「業界随一のイネイブラー」となることを目指すとともに、「Kyrios」や「Third AI」、ラーニングプラットフォーム「Learning Booster」といった自社ソリューション・サービスの拡販による、フロービジネスからストックビジネスへの転換も進めている(2025年3月期のストックビジネスの売上比率は53%)。最終年度である2027年3月期の数値目標は、売上高92~100億円、営業利益7.1~10億円、営業利益率7.7~10.0%。また、人的資本への投資も重視し、約2.5億円を投じてコンサルタントおよびプロジェクトマネージャーの育成を強化、イネイブラー人財の組織的育成と文化醸成を図る。
株主還元においては、1株あたり配当25円もしくは配当性向40%以上のいずれか高い方とするとしており、2021年3月期から4年連続で増配を継続。2026年3月期も1株あたり43円と2025年3月期の41円から増配の予想である。エンジニアの高い技術力と人材育成力を武器に多様なサービスを展開、加えてストックビジネスへの転換により中長期的な成長基盤の構築を進める同社は、安定性と成長性を備えたバランスの取れた企業と言えるだろう。同社の今後の展開には、注目しておきたい。
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