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日本ヒューム Research Memo(1):2025年3月期の好調に引き続き、2026年3月期も増収・営業増益予想
配信日時:2025/06/20 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST 日本ヒューム Research Memo(1):2025年3月期の好調に引き続き、2026年3月期も増収・営業増益予想
■要約
日本ヒューム<5262>は2025年に会社創立100周年を迎えたコンクリート二次製品総合メーカーである。我が国の衛生環境改善に資するヒューム管(鉄筋コンクリート管)を日本国内で初めて製造し、建設市場の人手不足を補うプレキャスト製品や社会インフラ老朽化に対応する製品・施工方法開発など、社会基盤の整備を通じて豊かな社会や環境づくりに貢献している。
1. 基礎事業と下水道関連事業が2本柱
同社は基礎事業(コンクリートパイル製造・販売・杭打工事など)、下水道関連事業(ヒューム管などコンクリート製下水道関連製品の製造・販売、コンクリート製道路関連製品の製造・販売、下水道関連工事など)を2本柱として、太陽光発電・不動産事業(太陽光発電、不動産賃貸・管理など)、その他事業(鉄工・鉄筋事業、環境・衛生コンサルティング事業、下水道関連工事用機材レンタルなど)も展開している。時代のニーズに合った製品や工法を開発する技術力が強みで、低炭素型高機能コンクリート「e-CON(R)」など新技術・新製品の開発を強化している。ヒューム管とコンクリートパイルの両方の分野で上位の市場シェアを獲得しているのは同社のみであり、同社の技術力や品質力の高さを示している。
2. 2025年3月期は上方修正値を上回る大幅増益で着地
2025年3月期の連結業績は売上高が前期比9.9%増の37,064百万円、営業利益が同46.3%増の2,022百万円、経常利益が同27.5%増の3,049百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同59.2%増の3,045百万円となった。前回予想(2024年11月8日付で売上高を据え置き、各利益を上方修正)を上回る大幅増益で着地した。全体需要が減少する厳しい事業環境だったが、営業強化の成果などで受注が増加し、特に下水道関連事業が大幅に拡大した。売上総利益率は同2.1ポイント上昇した。増収効果、売価改善進展、高利益率案件や高付加価値製品の増加、製造・工事部門における生産性向上などにより収益性が向上した。
3. 2026年3月期も増収・営業増益で、中期経営計画の目標値を2期前倒しで達成見込み
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比7.9%増の40,000百万円、営業利益が同8.8%増の2,200百万円、経常利益が同横ばいの3,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同25.5%減の2,270百万円と、増収・営業増益を見込んでいる。引き続き基礎事業、下水道関連事業とも堅調に推移し、中期経営計画の最終年度目標値を2期前倒しで達成する見込みだ。なお親会社株主に帰属する当期純利益については前期計上の特別利益の反動により減益予想としている。中期経営計画の重点戦略として推進している設計提案営業強化や売価改善、高付加価値プレキャスト製品の拡販、製造・工事部門における生産性向上などにより、2026年3月期も好業績が期待できると弊社では見ている。
4. 中期経営計画「23-27計画R」の進捗は順調
同社は2023年5月に中期経営計画「23-27計画R」(2024年3月期〜2028年3月期)を策定し、200年企業に向けた成長軌道を創るための改革の期間と位置付けた。経営目標値には最終年度となる2028年3月期に売上高40,000百万円、営業利益2,200百万円、経常利益3,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,270百万円を掲げ、事業別戦略としては主力事業の振興軌道強化と戦略事業の強化により成長基盤を構築する。最終年度目標値を2026年3月期に2期前倒して達成する見込みであり、業績の進捗は順調である。また積極的な株主還元策の実施を目指し、2026年3月期の配当予想は会社100周年記念配当6.00円を加え、前期比6.00円増配の44.00円を予定(予想配当性向45.0%)している。さらに株主優待制度も拡充している。
5. 重点戦略の進捗状況に注目
同社の重点戦略の進捗状況は順調であると弊社では評価している。営業面では地道な受注活動や売価改善が進展し、製造・施工面でもICT施工管理システム「Pile-ViMSys(R)」や3Dプリンティングの活用により生産性向上が進展する見込みだ。また技術開発の面では「CP-X工法」認証(技術評定)を取得や「e-CON(R)」建設技術審査証明取得など着実な進展が見られ、資本コストや株価を意識した経営でも株主還元やIR活動の強化などにより株式市場での評価が高まった。中期経営計画「23-27計画R」の目標数値は上方修正される可能性が高く、積極的な事業展開で新たな成長ステージに入った可能性が考えられる。引き続き重点戦略の進捗状況に注目したい。
■Key Points
・2025年に創立100周年を迎えたコンクリート二次製品総合メーカー、基礎事業と下水道関連事業が2本柱
・2025年3月期は前回予想を上回る大幅増益で着地
・2026年3月期も増収・営業増益で中計最終年度目標値を2期前倒しで達成見込み
・中期経営計画「23-27計画R」の進捗は順調
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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日本ヒューム<5262>は2025年に会社創立100周年を迎えたコンクリート二次製品総合メーカーである。我が国の衛生環境改善に資するヒューム管(鉄筋コンクリート管)を日本国内で初めて製造し、建設市場の人手不足を補うプレキャスト製品や社会インフラ老朽化に対応する製品・施工方法開発など、社会基盤の整備を通じて豊かな社会や環境づくりに貢献している。
1. 基礎事業と下水道関連事業が2本柱
同社は基礎事業(コンクリートパイル製造・販売・杭打工事など)、下水道関連事業(ヒューム管などコンクリート製下水道関連製品の製造・販売、コンクリート製道路関連製品の製造・販売、下水道関連工事など)を2本柱として、太陽光発電・不動産事業(太陽光発電、不動産賃貸・管理など)、その他事業(鉄工・鉄筋事業、環境・衛生コンサルティング事業、下水道関連工事用機材レンタルなど)も展開している。時代のニーズに合った製品や工法を開発する技術力が強みで、低炭素型高機能コンクリート「e-CON(R)」など新技術・新製品の開発を強化している。ヒューム管とコンクリートパイルの両方の分野で上位の市場シェアを獲得しているのは同社のみであり、同社の技術力や品質力の高さを示している。
2. 2025年3月期は上方修正値を上回る大幅増益で着地
2025年3月期の連結業績は売上高が前期比9.9%増の37,064百万円、営業利益が同46.3%増の2,022百万円、経常利益が同27.5%増の3,049百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同59.2%増の3,045百万円となった。前回予想(2024年11月8日付で売上高を据え置き、各利益を上方修正)を上回る大幅増益で着地した。全体需要が減少する厳しい事業環境だったが、営業強化の成果などで受注が増加し、特に下水道関連事業が大幅に拡大した。売上総利益率は同2.1ポイント上昇した。増収効果、売価改善進展、高利益率案件や高付加価値製品の増加、製造・工事部門における生産性向上などにより収益性が向上した。
3. 2026年3月期も増収・営業増益で、中期経営計画の目標値を2期前倒しで達成見込み
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比7.9%増の40,000百万円、営業利益が同8.8%増の2,200百万円、経常利益が同横ばいの3,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同25.5%減の2,270百万円と、増収・営業増益を見込んでいる。引き続き基礎事業、下水道関連事業とも堅調に推移し、中期経営計画の最終年度目標値を2期前倒しで達成する見込みだ。なお親会社株主に帰属する当期純利益については前期計上の特別利益の反動により減益予想としている。中期経営計画の重点戦略として推進している設計提案営業強化や売価改善、高付加価値プレキャスト製品の拡販、製造・工事部門における生産性向上などにより、2026年3月期も好業績が期待できると弊社では見ている。
4. 中期経営計画「23-27計画R」の進捗は順調
同社は2023年5月に中期経営計画「23-27計画R」(2024年3月期〜2028年3月期)を策定し、200年企業に向けた成長軌道を創るための改革の期間と位置付けた。経営目標値には最終年度となる2028年3月期に売上高40,000百万円、営業利益2,200百万円、経常利益3,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,270百万円を掲げ、事業別戦略としては主力事業の振興軌道強化と戦略事業の強化により成長基盤を構築する。最終年度目標値を2026年3月期に2期前倒して達成する見込みであり、業績の進捗は順調である。また積極的な株主還元策の実施を目指し、2026年3月期の配当予想は会社100周年記念配当6.00円を加え、前期比6.00円増配の44.00円を予定(予想配当性向45.0%)している。さらに株主優待制度も拡充している。
5. 重点戦略の進捗状況に注目
同社の重点戦略の進捗状況は順調であると弊社では評価している。営業面では地道な受注活動や売価改善が進展し、製造・施工面でもICT施工管理システム「Pile-ViMSys(R)」や3Dプリンティングの活用により生産性向上が進展する見込みだ。また技術開発の面では「CP-X工法」認証(技術評定)を取得や「e-CON(R)」建設技術審査証明取得など着実な進展が見られ、資本コストや株価を意識した経営でも株主還元やIR活動の強化などにより株式市場での評価が高まった。中期経営計画「23-27計画R」の目標数値は上方修正される可能性が高く、積極的な事業展開で新たな成長ステージに入った可能性が考えられる。引き続き重点戦略の進捗状況に注目したい。
■Key Points
・2025年に創立100周年を迎えたコンクリート二次製品総合メーカー、基礎事業と下水道関連事業が2本柱
・2025年3月期は前回予想を上回る大幅増益で着地
・2026年3月期も増収・営業増益で中計最終年度目標値を2期前倒しで達成見込み
・中期経営計画「23-27計画R」の進捗は順調
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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