注目トピックス 日本株
テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(7)
配信日時:2025/06/20 15:37
配信元:FISCO
*15:37JST テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(7)
テスホールディングス<5074>
■テスホールディングス 山本様
ありがとうございます。
私たちが系統用蓄電所のEPCにおいて持つ強みは、主に4点あると考えています。まず1点目は、太陽光発電所の開発実績とノウハウです。蓄電池と太陽光発電所の開発プロセスは非常に似ており、いずれも土地と電力系統の確保が必要です。当社はこれまでに500MWを超える太陽光発電所の開発を行ってきた実績があり、この経験とノウハウ、また体制も整っているため蓄電池開発にも活かすことができます。
2点目は、ワンストップでの対応力です。土地や電力系統の確保から、ファイナンスの組成、EPCの実行、さらには運用・保守まで、すべてのフェーズに対応できる体制が整っています。お客様のニーズに応じて、部分的な支援からフルサポートまで柔軟に対応できることが特徴です。
3点目は、すでに国のオークションで落札し、実行フェーズに入っている実績がある点です。「静岡菊川蓄電所」がその代表例で、今年4月に建設工事に着手しました。このように、すでに開発実績があり、ノウハウが蓄積されている点も強みです。
4点目は、コストの大半を占める蓄電池そのものに関する取り組みです。EPC費用の7~8割を占める蓄電池の調達において、当社は複数の蓄電池メーカーと協力体制を構築しており、太陽光関連事業での取引関係も活かしながら調達コストの競争力を高めています。また、自社発電所のFIP転+蓄電池併設においても多数の調達実績があることから、価格面でも優位性があると考えています。
さらに、2025年2月には大和証券グループの大和エナジー・インフラ様と国内で2GWhの系統用蓄電池案件の事業化に向けた協業を開始しました。こうした金融機関や大手パートナーとの連携も当社の差別化要素の一つです。
●DAIBOUCHOU
実績やノウハウに加えて、大手企業との連携などが強みになるということですね。
■テスホールディングス 山本様
はい、その通りです。特にプロジェクトファイナンスを利用する際には、資金を提供する金融機関がEPC事業者の信用力を重視します。当社はこれまでの実績などから、ファイナンス面でも優位性があるのではないかと考えています。
●DAIBOUCHOU
プロジェクトの規模も大きく、資金も必要だから資金調達力、信用力なども非常に重要になっていくということですね。
太陽光発電での余剰電力を有効活用するため、系統用蓄電所の重要性が高まっていると思います。今年3月31日、4月15日には系統用蓄電所のEPCについて大口受注の発表がありました。今後も増えそうでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
現在、自社で開発を進めている系統用蓄電所のパイプラインは2,500MW以上に上り、中期経営計画で掲げる700MWの目標に対して、十分なパイプラインを確保しています。
また、自社開発案件に加え、お客様からのEPCに関するご相談や引き合いも非常に多く寄せられており、現在、その数は200件近くに達しています。今後も当社の強みと優位性を活かし、着実に受注を積み上げていく方針です。
●DAIBOUCHOU
系統用蓄電所の需要が高いのであれば、投資家に系統用蓄電所を売却して譲渡益を得る事業も考えられます。系統用蓄電所の開発販売も考えられていますか?
■テスホールディングス 山本様
大型の系統用蓄電所においては、実際に私たちが案件をゼロから開発し、完成した系統用蓄電所を売却するかたちをメインで考えています。また、当社であれば、系統用蓄電所を販売して終わりではなく、その後のメンテナンスや運用管理も請け負い、約20年間にわたるストック収入も見込めると考えています。この点は、当社が系統用蓄電所に注力する理由のひとつでもあります。
●DAIBOUCHOU
マンションのように、開発して分譲したあとも管理手数料のようなストック収入が期待できるということですね。
将来的に系統用蓄電所の普及が進み、夜間の売電量が増えれば、夜間の売電価格が下がり、収益性が下がる可能性もあります。系統用蓄電所の設備投資コストを加味しても、十分な収益性は期待出来るのでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
まず前提として、現状、当社は系統用蓄電所を自社で運営するのではなく、先ほどご説明した強みが活かせるEPC型のビジネスに注力しています。
再生可能エネルギーが増えてくると蓄電池で平準化されていって売電単価が下がってくる可能性はあります。ただ、系統用蓄電事業は、3つの市場(卸電力市場、需給調整市場、容量市場)を組み合わせて収益を確保する形となっています。電力の価格が安い時間帯に充電し、高い時間帯に放電することで収益を得るといった市場による値差を利用するだけでなく、電力の需給バランスを調整するための市場や、電力供給能力を確保するための市場も活用しながら収益を得る仕組みです。この3つの市場を上手く活用すれば、投資に見合う収益が見込めるのではと考えています。
●DAIBOUCHOU
2番と3番の市場は、例えば猛暑でエアコンによる電力需要が増えたときに蓄電所から放電をして電力を供給するといったニュアンスでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
そのような急激な変動にも耐えられるよう、あらかじめ調整力やバッファーを持っておく、という考え方です。また、太陽光発電の場合、急に曇ってしまうことで、発電量が瞬間的に大きく落ち込むことがあります。そうした急激な変動にも対応できるように、一定のバッファーを確保しておくことが重要だと考えています。
●DAIBOUCHOU
太陽光ならではの急激な変動ですね。やはり自然が相手なので、天気によって発電量が増減してしまう欠点を、蓄電池で補うというイメージでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
やはり国としても、また世界的にも、地球温暖化を防止するために再生可能エネルギーを増やしていこうという大きな方向性はあります。ただ、再生可能エネルギーはコントロールが難しい電源でもありますので、そこはしっかりとしたバッファーを持っておかないと、最悪の場合、停電などのリスクにもつながりかねません。
最近もスペインやポルトガルといった太陽光発電の導入が進んだ地域で大規模な停電が発生しました。原因ははっきりとはしていませんが、一因として調整力の不足が指摘されています。日本でも再生可能エネルギーの導入拡大が進む中で、こうした事態を回避するためには、蓄電池による調整機能の整備が極めて重要であり、その必要性は今後ますます高まっていくと考えています。
●DAIBOUCHOU
インフラとして非常に重要な設備になるということですね。
次にバイオマス発電についても質問させてください。バイオマス発電の燃料は主にPKS(パーム椰子殻)でしょうか? PKSの仕入れ価格が安くなれば、バイオマス発電の収益性が上がるのでしょうか?
テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)に続く
<MY>
■テスホールディングス 山本様
ありがとうございます。
私たちが系統用蓄電所のEPCにおいて持つ強みは、主に4点あると考えています。まず1点目は、太陽光発電所の開発実績とノウハウです。蓄電池と太陽光発電所の開発プロセスは非常に似ており、いずれも土地と電力系統の確保が必要です。当社はこれまでに500MWを超える太陽光発電所の開発を行ってきた実績があり、この経験とノウハウ、また体制も整っているため蓄電池開発にも活かすことができます。
2点目は、ワンストップでの対応力です。土地や電力系統の確保から、ファイナンスの組成、EPCの実行、さらには運用・保守まで、すべてのフェーズに対応できる体制が整っています。お客様のニーズに応じて、部分的な支援からフルサポートまで柔軟に対応できることが特徴です。
3点目は、すでに国のオークションで落札し、実行フェーズに入っている実績がある点です。「静岡菊川蓄電所」がその代表例で、今年4月に建設工事に着手しました。このように、すでに開発実績があり、ノウハウが蓄積されている点も強みです。
4点目は、コストの大半を占める蓄電池そのものに関する取り組みです。EPC費用の7~8割を占める蓄電池の調達において、当社は複数の蓄電池メーカーと協力体制を構築しており、太陽光関連事業での取引関係も活かしながら調達コストの競争力を高めています。また、自社発電所のFIP転+蓄電池併設においても多数の調達実績があることから、価格面でも優位性があると考えています。
さらに、2025年2月には大和証券グループの大和エナジー・インフラ様と国内で2GWhの系統用蓄電池案件の事業化に向けた協業を開始しました。こうした金融機関や大手パートナーとの連携も当社の差別化要素の一つです。
●DAIBOUCHOU
実績やノウハウに加えて、大手企業との連携などが強みになるということですね。
■テスホールディングス 山本様
はい、その通りです。特にプロジェクトファイナンスを利用する際には、資金を提供する金融機関がEPC事業者の信用力を重視します。当社はこれまでの実績などから、ファイナンス面でも優位性があるのではないかと考えています。
●DAIBOUCHOU
プロジェクトの規模も大きく、資金も必要だから資金調達力、信用力なども非常に重要になっていくということですね。
太陽光発電での余剰電力を有効活用するため、系統用蓄電所の重要性が高まっていると思います。今年3月31日、4月15日には系統用蓄電所のEPCについて大口受注の発表がありました。今後も増えそうでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
現在、自社で開発を進めている系統用蓄電所のパイプラインは2,500MW以上に上り、中期経営計画で掲げる700MWの目標に対して、十分なパイプラインを確保しています。
また、自社開発案件に加え、お客様からのEPCに関するご相談や引き合いも非常に多く寄せられており、現在、その数は200件近くに達しています。今後も当社の強みと優位性を活かし、着実に受注を積み上げていく方針です。
●DAIBOUCHOU
系統用蓄電所の需要が高いのであれば、投資家に系統用蓄電所を売却して譲渡益を得る事業も考えられます。系統用蓄電所の開発販売も考えられていますか?
■テスホールディングス 山本様
大型の系統用蓄電所においては、実際に私たちが案件をゼロから開発し、完成した系統用蓄電所を売却するかたちをメインで考えています。また、当社であれば、系統用蓄電所を販売して終わりではなく、その後のメンテナンスや運用管理も請け負い、約20年間にわたるストック収入も見込めると考えています。この点は、当社が系統用蓄電所に注力する理由のひとつでもあります。
●DAIBOUCHOU
マンションのように、開発して分譲したあとも管理手数料のようなストック収入が期待できるということですね。
将来的に系統用蓄電所の普及が進み、夜間の売電量が増えれば、夜間の売電価格が下がり、収益性が下がる可能性もあります。系統用蓄電所の設備投資コストを加味しても、十分な収益性は期待出来るのでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
まず前提として、現状、当社は系統用蓄電所を自社で運営するのではなく、先ほどご説明した強みが活かせるEPC型のビジネスに注力しています。
再生可能エネルギーが増えてくると蓄電池で平準化されていって売電単価が下がってくる可能性はあります。ただ、系統用蓄電事業は、3つの市場(卸電力市場、需給調整市場、容量市場)を組み合わせて収益を確保する形となっています。電力の価格が安い時間帯に充電し、高い時間帯に放電することで収益を得るといった市場による値差を利用するだけでなく、電力の需給バランスを調整するための市場や、電力供給能力を確保するための市場も活用しながら収益を得る仕組みです。この3つの市場を上手く活用すれば、投資に見合う収益が見込めるのではと考えています。
●DAIBOUCHOU
2番と3番の市場は、例えば猛暑でエアコンによる電力需要が増えたときに蓄電所から放電をして電力を供給するといったニュアンスでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
そのような急激な変動にも耐えられるよう、あらかじめ調整力やバッファーを持っておく、という考え方です。また、太陽光発電の場合、急に曇ってしまうことで、発電量が瞬間的に大きく落ち込むことがあります。そうした急激な変動にも対応できるように、一定のバッファーを確保しておくことが重要だと考えています。
●DAIBOUCHOU
太陽光ならではの急激な変動ですね。やはり自然が相手なので、天気によって発電量が増減してしまう欠点を、蓄電池で補うというイメージでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
やはり国としても、また世界的にも、地球温暖化を防止するために再生可能エネルギーを増やしていこうという大きな方向性はあります。ただ、再生可能エネルギーはコントロールが難しい電源でもありますので、そこはしっかりとしたバッファーを持っておかないと、最悪の場合、停電などのリスクにもつながりかねません。
最近もスペインやポルトガルといった太陽光発電の導入が進んだ地域で大規模な停電が発生しました。原因ははっきりとはしていませんが、一因として調整力の不足が指摘されています。日本でも再生可能エネルギーの導入拡大が進む中で、こうした事態を回避するためには、蓄電池による調整機能の整備が極めて重要であり、その必要性は今後ますます高まっていくと考えています。
●DAIBOUCHOU
インフラとして非常に重要な設備になるということですね。
次にバイオマス発電についても質問させてください。バイオマス発電の燃料は主にPKS(パーム椰子殻)でしょうか? PKSの仕入れ価格が安くなれば、バイオマス発電の収益性が上がるのでしょうか?
テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)に続く
<MY>
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