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明日の株式相場に向けて=「AIエージェント」爆騰の宴が始まる
配信日時:2025/06/18 17:30
配信元:MINKABU
きょう(18日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比348円高の3万8885円と3日続伸。前日の欧州株市場で主要国の株価が軒並み軟調だったほか、米国株市場でも幅広い銘柄に利食いを優先させる動きが目立った。これを受け、きょうの東京市場もさすがにポジション調整の売りが優勢となることは避けられず、日経平均は3万8000円台前半に押し返されるとの見方が支配的であった。
ところが、朝方こそ軟調なスタートを切ったものの、その後は大方の思惑とは裏腹に戻り売り圧力を感じさせないまま、つむじ風に巻かれるように上値を指向する地合いとなった。再燃する中東リスクに加え、日本時間あす未明に判明するFOMCの結果とパウエルFRB議長の記者会見を見極めたいという時間軸にあって、3万8000円台後半にスルスルと水準を切り上げるというのは、なかなか想定し得ない展開で、市場関係者も首を捻る向きが多かった。
ともあれ、旺盛な個別株物色意欲はこれまで通りで、アドバンテスト<6857.T>を筆頭とした半導体関連の復活は、内需系中小型株の占有率が高いAI関連にも投資マネーの波及をもたらしている。そのなか、人手不足が常態化している日本において、にわかにテーマ性を帯びてきたのが「AIエージェント」であり、今後はその関連銘柄群が草刈り場となる可能性が出てきた。AIエージェントとは、いわゆる人間が指示を出さなくても自律的に意思決定して課題解決を図るAIで、従来と比べワンランク上のソリューション能力を有する。生成AI分野の進化速度をみれば類推されることだが、おそらく技術的には余裕で到達している領域だ。さまざまなシーンで人間が必要とされない時代が着実に迫っている。あまり嬉しくない話だが、株式市場はテクノロジーの進化に対しては常に好意的で、その好感度は株価という鏡に如実に映し出される。AIエージェントが社会実装されるプロセスは、AIが人類の英知を超えるシンギュラリティの入り口を意味している。株式市場において間違いなく“特A級”のテーマで、関連銘柄の株価を変貌させるに十分なインパクトを内包している。直近では米アマゾン・ドット・コム<AMZN>のCEOがAIエージェントを導入することに伴い、管理部門の従業員削減の可能性に言及し業界の耳目を集めた経緯がある。
関連銘柄は既に繚乱の序章に入りつつある。例えばAI inside<4488.T>は一時20%を超える急騰で超特大陽線を引いた。ディープラーニングによるAI認識技術を活用したクラウド型OCRサービスを展開するが、AIエージェントの標準搭載に舵を切っており、同分野のフロントランナーとして光を放っている。また、中小企業向けコンサルを手掛けAI関連サービスに傾注するライトアップ<6580.T>は前週末を境に動きを一変させている。同社はパーツ型AIエージェント「Birdモジュール」の提供を開始しており、脚光を浴びた。このほか、エッジAI関連でもあるヘッドウォータース<4011.T>や、きょうは一服しているがアドテク事業を手掛けるジーニー<6562.T>もこの範疇に含まれる。
AIエージェント関連はテーマとしてはまだ初動である。ここから注目しておきたい銘柄をいくつか挙げてみる。まずAI自動翻訳サービスを展開するメタリアル<6182.T>。同社はSNS投稿・最新トレンド分析AIエージェント「Metarealソーシャルメディア」の提供をスタートさせた。また、AI活用コンサルやシステム開発を手掛けるエクサウィザーズ<4259.T>は採用候補者に24時間対応することを売り物としたAIエージェントの新サービスなどを矢継ぎ早に打ち出している。このほか、オープングループ<6572.T>やHEROZ<4382.T>なども関連有力株として改めてスポットライトを浴びる可能性が高そうだ。
そして、AIの進化と同時並行的に走るハード分野のテーマが次世代コンピューティングだ。いうまでもなくその最右翼に位置するのは量子コンピューター。これについては馴染みの銘柄が多いが、新境地開拓で改めてマークを強めておきたい銘柄として、エヌエフホールディングス<6864.T>とHPCシステムズ<6597.T>を挙げておきたい。
あすのスケジュールでは、対外・対内証券売買契約が朝方取引開始前に開示されるほか、同時刻に国際決済銀行(BIS)国際資金取引統計・国際与信統計の3月末時点の日本分集計結果が公表される。また、前場取引時間中に5月の白物家電出荷額が開示され、1年物国庫短期証券の入札及び5年物国債の入札が予定されている。個別企業ではNTT<9432.T>やホンダ<7267.T>の株主総会が行われる。海外ではフィリピン中銀、ノルウェー中銀、スイス中銀、トルコ中銀などが金融政策を発表するほか、イングランド銀行(英中銀)の金融政策委員会の結果も公表される。なお、米国では奴隷解放記念日(ジューンティーンス)の祝日で株式市場と債券市場いずれも休場となる。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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