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東邦ガス Research Memo(3):大黒柱のガス事業とLPG関連事業が中核(1)
配信日時:2025/06/16 12:03
配信元:FISCO
*12:03JST 東邦ガス Research Memo(3):大黒柱のガス事業とLPG関連事業が中核(1)
■東邦ガス<9533>の事業概要
1. 同社の強み
同社の強みは、多様なエネルギーの提案と提供、地域の顧客接点と信頼関係、安定供給を可能にする人的資源などであり、これまでの歴史・経験のなかで培われたものである。カーボンニュートラルが求められる時代に入り、顧客先で多様なエネルギーや技術の知見を生かした具体的なソリューション提案ができることは大きな強みとなっているという。また、電気事業など新しい事業で顧客開拓をするうえで、ガス事業での顧客基盤が大きな強みとなっている。
2. ガス事業:特徴と業績動向
ガス事業は、創業期から続く都市ガスの供給に関連する一連の業務であり、同社の屋台骨を支える事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアでガスの製造及び販売並びにガス器具の販売を行うとともに、子会社を通じてガスの託送供給、ガス供給のための配管工事、コールセンター及び料金事務業務なども行っている。また、子会社の水島瓦斯(株)は、岡山県内においてガスの製造、供給及び販売等の事業を行う。
ガス事業の売上高は2021年3月期以降比較的安定して推移してきた。ガス事業の販売量が2019年3月期以降微減傾向で推移しているなかで、原料の調達価格の上昇に起因した価格の上昇が増収トレンドに影響していると考えられる。また、平年より気温が高い近年の環境においては、給湯で使用されるガスの使用量が低下する傾向にある。セグメント利益は変動幅が相対的に大きいが、これも原材料価格の変動に伴うタイムラグの影響が大きい。同社の事業に対する原油価格の感応度(年間)は1ドル/バレル上昇で営業利益約1億円のマイナス、為替レート(ドル円)1円上昇で営業利益約1億円のマイナスとなる。2025年3月期通期は、顧客数、販売量が横ばいのなか、ガス事業売上高は前期比2.4%増の429,299百万円と微増となった。セグメント利益では、スライドタイムラグ(原材料費と売上高の期ずれ差益)など原料関連の市況変動等の影響が前期比約8,500百万円減の減益要因となり、全体として、同31.1%減の20,549百万円と減少した。
3. LPG・その他エネルギー事業:特徴と業績動向
LPG・その他エネルギー事業は、1959年に開始された事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアのほかに静岡県、長野県、北陸エリアなど広域に展開する。子会社の東邦液化ガス(株)等では、LPG販売、LPG機器販売、LPG配管工事及びコークス・石油製品販売等を行っており、配送や回収などの物流が伴うのが本事業の特徴である。
LPG・その他エネルギー事業の売上高は2021年3月期以降増加傾向で推移している。その前提となる顧客数が年平均成長率で2.1%増と推移しており、それに伴って販売量もほぼ一定の水準で推移している。セグメント利益の変動も緩やかであり安定している。一方でセグメント利益率では、2.6%(2025年3月期通期)と水準としては低い傾向にある。2025年3月期通期のLPG・その他エネルギー事業の売上高は前期比0.1%増の101,601百万円となった。セグメント利益では、同15.7%減の2,591百万円と減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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1. 同社の強み
同社の強みは、多様なエネルギーの提案と提供、地域の顧客接点と信頼関係、安定供給を可能にする人的資源などであり、これまでの歴史・経験のなかで培われたものである。カーボンニュートラルが求められる時代に入り、顧客先で多様なエネルギーや技術の知見を生かした具体的なソリューション提案ができることは大きな強みとなっているという。また、電気事業など新しい事業で顧客開拓をするうえで、ガス事業での顧客基盤が大きな強みとなっている。
2. ガス事業:特徴と業績動向
ガス事業は、創業期から続く都市ガスの供給に関連する一連の業務であり、同社の屋台骨を支える事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアでガスの製造及び販売並びにガス器具の販売を行うとともに、子会社を通じてガスの託送供給、ガス供給のための配管工事、コールセンター及び料金事務業務なども行っている。また、子会社の水島瓦斯(株)は、岡山県内においてガスの製造、供給及び販売等の事業を行う。
ガス事業の売上高は2021年3月期以降比較的安定して推移してきた。ガス事業の販売量が2019年3月期以降微減傾向で推移しているなかで、原料の調達価格の上昇に起因した価格の上昇が増収トレンドに影響していると考えられる。また、平年より気温が高い近年の環境においては、給湯で使用されるガスの使用量が低下する傾向にある。セグメント利益は変動幅が相対的に大きいが、これも原材料価格の変動に伴うタイムラグの影響が大きい。同社の事業に対する原油価格の感応度(年間)は1ドル/バレル上昇で営業利益約1億円のマイナス、為替レート(ドル円)1円上昇で営業利益約1億円のマイナスとなる。2025年3月期通期は、顧客数、販売量が横ばいのなか、ガス事業売上高は前期比2.4%増の429,299百万円と微増となった。セグメント利益では、スライドタイムラグ(原材料費と売上高の期ずれ差益)など原料関連の市況変動等の影響が前期比約8,500百万円減の減益要因となり、全体として、同31.1%減の20,549百万円と減少した。
3. LPG・その他エネルギー事業:特徴と業績動向
LPG・その他エネルギー事業は、1959年に開始された事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアのほかに静岡県、長野県、北陸エリアなど広域に展開する。子会社の東邦液化ガス(株)等では、LPG販売、LPG機器販売、LPG配管工事及びコークス・石油製品販売等を行っており、配送や回収などの物流が伴うのが本事業の特徴である。
LPG・その他エネルギー事業の売上高は2021年3月期以降増加傾向で推移している。その前提となる顧客数が年平均成長率で2.1%増と推移しており、それに伴って販売量もほぼ一定の水準で推移している。セグメント利益の変動も緩やかであり安定している。一方でセグメント利益率では、2.6%(2025年3月期通期)と水準としては低い傾向にある。2025年3月期通期のLPG・その他エネルギー事業の売上高は前期比0.1%増の101,601百万円となった。セグメント利益では、同15.7%減の2,591百万円と減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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