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飯野海運---25年3月期増収、期末配当金の増配を発表
配信日時:2025/05/09 17:26
配信元:FISCO
*17:26JST 飯野海運---25年3月期増収、期末配当金の増配を発表
飯野海運<9119>は8日、2025年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比2.8%増の1,418.66億円、営業利益が同10.3%減の171.00億円、経常利益が同20.3%減の173.68億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.0%減の183.67億円となった。
外航海運業の売上高は前期比2.4%増の1,175.01億円、営業利益は同12.7%減の131.84億円となった。大型原油タンカー市況は、最大の原油輸入国である中国向け荷動きの低迷により年末にかけて軟調に推移したが、年明け以降は米国によるロシアへの制裁強化を背景に上昇し、総じて堅調に推移した。同社は、支配船腹を長期契約に継続投入し、安定収入を確保した。ケミカルタンカー市況は、当期を通じて新造船の竣工が限定的であったことに加え、紅海周辺の治安悪化による迂回輸送により船腹需給は引き締まっており、市況は依然として高い水準で推移したが、第3四半期以降は中国の景気回復の遅れや競合するプロダクトタンカー市況の軟化等を受け徐々に弱含みとなった。同社は、基幹航路である中東域から欧州及びアジア向けをはじめとする安定的な数量輸送契約に加え、高運賃のスポット貨物を取り込み、好採算を確保した。大型ガス船のうち、LPG船市況は堅調な米国からの荷動きを背景に底堅く推移したが、パナマ運河の通航制限の緩和等もあり、船腹余剰感からスポット運賃は前期と比べて低調に推移した。LNG船市況は、新規プロジェクトの稼働開始の遅れや新造船の流入等による船腹需給バランスの悪化を主因に、スポット・定期用船市況ともに下落し、特に第3四半期以降は史上最安値圏に低迷した。同社は、LPG船・LNG船共に、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保した。ドライバルク船市況は、活発な海上輸送需要を背景に第2四半期までは堅調に推移したが、中国経済の減速による輸送需要の減少もあり、以降は軟調に推移した。同社は、専用船は順調に稼働し安定収益確保に貢献した。ポストパナマックス型及びハンディ型を中心とする不定期船隊では、第2四半期までは好市況を享受出来た部分もあり、想定通りの収益を確保した。
内航・近海海運業の売上高は同10.4%増の113.43億円、営業利益は同2.5%増の4.54億円となった。内航ガス輸送の市況は、プラントの修繕や内需の冷え込みにより、当期を通じて荷動きが低調だったが、船腹需給の逼迫により、前期と同水準で推移した。同社は、既存の中長期契約を中心とした効率配船により、運航採算を確保した。また、船隊整備のため、当第4四半期に高圧LPG船1隻を売却し、代替船となる同新造船1隻が竣工した。近海ガス輸送の市況は、中国経済の回復鈍化により、プロピレンや塩化ビニルモノマーの輸送需要は当期を通じて低調であったものの、新造船の竣工は限定的であったことから、同社の主力とするアジア域の高圧ガス船市況は引き続き堅調に推移した。同社は、既存の中長期契約に基づき、安定的な収入を確保した。
不動産業の売上高は同1.0%増の131.03億円、営業利益は同1.5%減の34.62億円となった。東京都心のオフィスビル賃貸市況は、空室率が前期と比べて改善したことに加えて、新築大型ビルへの集約移転や利用面積の拡張等から、賃料水準は上昇した。同社所有ビルにおいては、オフィスフロアは順調な稼働を継続し、安定した収益を維持した。商業フロアは、一部空室を残しているものの、飲食テナントを中心に売上の回復傾向が見られた。英国ロンドンのオフィスビル賃貸市場においては、好立地で高グレードなビルの需要は堅調で、空室率が低く賃料も安定的に推移しており、前期と比べ改善傾向となった。同社所有ビルにおいては、当第4四半期に一部オフィスフロアのテナント退去に伴い減益となったものの、前期末に取得した二棟目のオフィスビルが順調に稼働した。イイノホール&カンファレンスセンターでは、文化系催事が堅調に推移しており、ビジネス系催事の回復も継続しているため、稼働は改善に向かった。不動産関連事業のスタジオ事業を運営するイイノ・メディアプロにおいては、広告、カタログ、雑誌等、幅広い案件を受注しており堅調に推移した。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比5.5%減の1,340.00億円、営業利益が同33.3%減の114.00億円、経常利益が同33.8%減の115.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同37.4%減の115.00億円を見込んでいる。
また、期末配当金について、2025年3月期通期連結業績及び配当の基本方針を踏まえ、直近の配当予想から普通配当を1株当たり4.00円増配の28.00円とし、1株当たり5.00円の特別配当を加えた33.00円とすることを発表した。 <ST>
外航海運業の売上高は前期比2.4%増の1,175.01億円、営業利益は同12.7%減の131.84億円となった。大型原油タンカー市況は、最大の原油輸入国である中国向け荷動きの低迷により年末にかけて軟調に推移したが、年明け以降は米国によるロシアへの制裁強化を背景に上昇し、総じて堅調に推移した。同社は、支配船腹を長期契約に継続投入し、安定収入を確保した。ケミカルタンカー市況は、当期を通じて新造船の竣工が限定的であったことに加え、紅海周辺の治安悪化による迂回輸送により船腹需給は引き締まっており、市況は依然として高い水準で推移したが、第3四半期以降は中国の景気回復の遅れや競合するプロダクトタンカー市況の軟化等を受け徐々に弱含みとなった。同社は、基幹航路である中東域から欧州及びアジア向けをはじめとする安定的な数量輸送契約に加え、高運賃のスポット貨物を取り込み、好採算を確保した。大型ガス船のうち、LPG船市況は堅調な米国からの荷動きを背景に底堅く推移したが、パナマ運河の通航制限の緩和等もあり、船腹余剰感からスポット運賃は前期と比べて低調に推移した。LNG船市況は、新規プロジェクトの稼働開始の遅れや新造船の流入等による船腹需給バランスの悪化を主因に、スポット・定期用船市況ともに下落し、特に第3四半期以降は史上最安値圏に低迷した。同社は、LPG船・LNG船共に、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保した。ドライバルク船市況は、活発な海上輸送需要を背景に第2四半期までは堅調に推移したが、中国経済の減速による輸送需要の減少もあり、以降は軟調に推移した。同社は、専用船は順調に稼働し安定収益確保に貢献した。ポストパナマックス型及びハンディ型を中心とする不定期船隊では、第2四半期までは好市況を享受出来た部分もあり、想定通りの収益を確保した。
内航・近海海運業の売上高は同10.4%増の113.43億円、営業利益は同2.5%増の4.54億円となった。内航ガス輸送の市況は、プラントの修繕や内需の冷え込みにより、当期を通じて荷動きが低調だったが、船腹需給の逼迫により、前期と同水準で推移した。同社は、既存の中長期契約を中心とした効率配船により、運航採算を確保した。また、船隊整備のため、当第4四半期に高圧LPG船1隻を売却し、代替船となる同新造船1隻が竣工した。近海ガス輸送の市況は、中国経済の回復鈍化により、プロピレンや塩化ビニルモノマーの輸送需要は当期を通じて低調であったものの、新造船の竣工は限定的であったことから、同社の主力とするアジア域の高圧ガス船市況は引き続き堅調に推移した。同社は、既存の中長期契約に基づき、安定的な収入を確保した。
不動産業の売上高は同1.0%増の131.03億円、営業利益は同1.5%減の34.62億円となった。東京都心のオフィスビル賃貸市況は、空室率が前期と比べて改善したことに加えて、新築大型ビルへの集約移転や利用面積の拡張等から、賃料水準は上昇した。同社所有ビルにおいては、オフィスフロアは順調な稼働を継続し、安定した収益を維持した。商業フロアは、一部空室を残しているものの、飲食テナントを中心に売上の回復傾向が見られた。英国ロンドンのオフィスビル賃貸市場においては、好立地で高グレードなビルの需要は堅調で、空室率が低く賃料も安定的に推移しており、前期と比べ改善傾向となった。同社所有ビルにおいては、当第4四半期に一部オフィスフロアのテナント退去に伴い減益となったものの、前期末に取得した二棟目のオフィスビルが順調に稼働した。イイノホール&カンファレンスセンターでは、文化系催事が堅調に推移しており、ビジネス系催事の回復も継続しているため、稼働は改善に向かった。不動産関連事業のスタジオ事業を運営するイイノ・メディアプロにおいては、広告、カタログ、雑誌等、幅広い案件を受注しており堅調に推移した。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比5.5%減の1,340.00億円、営業利益が同33.3%減の114.00億円、経常利益が同33.8%減の115.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同37.4%減の115.00億円を見込んでいる。
また、期末配当金について、2025年3月期通期連結業績及び配当の基本方針を踏まえ、直近の配当予想から普通配当を1株当たり4.00円増配の28.00円とし、1株当たり5.00円の特別配当を加えた33.00円とすることを発表した。 <ST>
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