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来週の為替相場見通し=米中関税交渉の行方を注視

配信日時:2025/04/11 17:25 配信元:MINKABU
 来週のドル円相場は、米中関税交渉の行方に関心が集まるなかボラティリティの高い展開が続きそうだ。予想レンジは1ドル=140円00銭~145円50銭。  トランプ米大統領は9日に一部の国や地域に対する上乗せ関税を90日間停止することを表明したが、米政権の関税政策が世界経済を下押しするとの警戒感は依然として強い。米ホワイトハウスが10日に中国に対する追加関税の税率が合計で145%になると発表するなど強硬姿勢を強めていることが投資家心理を冷え込ませており、足もとでは米資産から資金逃避する動きが広がっている。米中の関税合戦がエスカレートすれば世界経済の収縮が意識され、低リスク通貨とされる円を買う動きが一段と活発化するだろう。  一方、日米交渉では非関税障壁と並んで通貨問題が議論される見通し。ベッセント米財務長官は最近の円高について「自然な流れだ」と発言しており、円安是正圧力を強めた場合はドル円相場が140円を目指す展開もあり得る。また、米連邦準備理事会(FRB)が9日に公表した3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、当局者が景気停滞とインフレが同時に起こる「スタグフレーション」のリスクを指摘していたことが明らかになっており、米経済指標に対する注目度も高い。  なお、来週に海外で発表される主な経済指標は、14日に3月の中国貿易収支、15日に4月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数と3月の米輸出入物価指数、16日に1~3月期の中国国内総生産(GDP)と3月の米小売売上高、17日に3月の米住宅着工件数と4月の米フィラデルフィア連銀製造業景気指数など。国内では14日に2月の鉱工業生産・確報値、16日に2月の機械受注、17日に3月の貿易統計、18日に3月の全国消費者物価指数(CPI)が公表される。 出所:MINKABU PRESS

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