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ドラフト Research Memo(3):革新的デザインで空間創造を推進する総合デザイン企業(1)
配信日時:2025/04/01 14:03
配信元:FISCO
*14:03JST ドラフト Research Memo(3):革新的デザインで空間創造を推進する総合デザイン企業(1)
■ドラフト<5070>の事業概要
1. 事業内容
同社は、日本のオフィス環境に革命をもたらしたデザインファームである。従来の経済合理性を重視した詰め込み型のオフィスから、人が快適に長時間過ごせる居心地の良い空間への転換を目指しており、働く人々のモチベーションとエンゲージメントを高め、付加価値を生むオフィス空間のデザインに注力している。その活動は、ホテルや商業空間、コワーキングスペースなど、ライフスタイルにかかわるインテリアデザインへと領域が拡大。データ活用や専門技術の向上により、心躍るショッピング体験やフレキシブルな働き方を支える空間を創出している。
さらに、同社のデザインは、人の視点を重視したヒューマンスケールの建築、3D技術を応用した建物全体のリデザイン、サステナビリティや次世代の課題に挑戦する都市計画までデザインの範囲を広げている。同社は、インテリアや建築デザインだけに留まらず、プロダクトデザイン、Webサイトの設計、ブランディング戦略に至るまで、社会にかかわるあらゆる領域をデザインしている。常に新たなデザインの可能性に挑み、社会をより良い場所に変えていくことを目指す総合デザインファームである。
同社の指揮を執る山下氏は、個人の作家性に囚われず、時代とともにデザインを進化させ、新しい価値を創造し続けている。2022年に設立された「山下泰樹建築デザイン研究所」は、革新的なデザイン開発と話題となるランドマークデザインに力を入れ、得られた知識とノウハウを業務プロジェクトに活用し、事業のさらなる拡大を図っている。山下氏がリードする先端プロジェクトは、知識の体系化やプロジェクトプロセスの継続的な改善を通じて、所属員の約70%を占めるデザインスタッフに継承されている。習得したデザイン技術をもとにチームを構成し、新しいプロジェクトに挑むことで、組織内に新たな知識が蓄積され、企業成長を加速させている。また、同社は独自の3Dテクノロジーと研究開発にも力を入れており、建築設計とそのプロセスの効率化を目指して、データサイエンスを駆使した新しい設計手法を探求している。海外子会社(D-RAWRITE INC.、D-RAWRITE d.o.o. Beograd)を通じて3Dイメージパースを内製化、高品質なビジュアル化によってクライアントとの認識のズレを減らし、プロジェクトのスムーズな進行と受注獲得を目指している。
2. 対象領域別事業
同社は、事業領域を「ディスプレイデザイン・建築デザイン・その他」、「オフィスデザイン・プロジェクトマネジメント・その他」の2つに区分している。
(1) オフィスデザイン・プロジェクトマネジメント・その他
同領域では、大手企業の研究拠点や金融機関の本社オフィスなどの設計・施工管理を手掛け、プロジェクトの進行管理を強化。働き方の多様化に対応した設計や、企業の生産性向上を目的としたオフィス環境の最適化を推進している。事例としては、二次元コード・バーコード決済サービスを提供するPayPayカード(株)や兼松<8020>のオフィスを手掛けている。兼松のオフィスは、第36回日経ニューオフィス賞で最高賞となる経済産業大臣賞を受賞した。加えて、英国インテリアデザイン協会が主催する「SBID International Design Awards 2023」の2,000平方メートル以上のオフィスデザイン部門で、アジアにおける最優秀賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。
2024年3月には、太陽インキ製造(株)の技術開発センター「InnoValley」(埼玉県比企郡嵐山町)を竣工した。「InnoValley」は、広大な自然に囲まれた立地を生かし、嵐山の自然要素を取り入れた独自のデザインが特長である。世界トップシェアを誇るプリント基板用絶縁材料ソルダーレジストの研究開発を担うラボとオフィスを兼ね備えており、未来志向の技術開発を推進する。この「InnoValley」は、アジアを代表するデザイン賞のひとつである「A&D Awards2024」のインテリアデザイン部門ベストワークプレイスカテゴリーで最優秀賞を受賞している。
a) アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)
同社の提案するオフィス空間のデザインには、ABWの設計思想が取り入れられている。ABWは、オランダのVeldhoen+Companyにより提唱された働き方の概念で、仕事内容に合わせて自由に場所を選び、より生産性の高い働き方を実現する設計思想である。ABWでは、「高集中」「コワーク」「TV電話」「リチャージ」など10タイプの働き方を定義し、それぞれに最適な環境づくりを目指す。同社グループのオリジナルプロダクトは、「対話」「高集中」「アイデア出し」などの働き方に対応している。
働き方改革の労働生産性向上に向けた取り組みにより、定型業務などのルーティンワークがPRAやAIに代替され、職種や業種にかかわらずクリエイティブな作業に適したワークプレイスが求められるようになる。同社では創業期から、クリエイティブなオフィス・空間の在り方を提案し続けており、今後は時流に対応したオフィス・空間として、より一層受け入れられるものと予測される。
b) 海外受賞
ウォンテッドリーのオフィスが、米国の国際デザインアワード協会が主催するデザインアワード「IDA Design Awards 2015」でHonorable Mentionを受賞した。同オフィスは、米国Herman Millerが主催するアジア太平洋地域の優れたオフィスを表彰する「Liveable Office Award 2016」でもスモール&ミディアムビジネス部門の大賞を受賞した。2017年には、米国ニューヨークで毎年開催されるデザイン分野を網羅するコンペティション「Spark Awards」にて、同社が設計したディップ<2379>本社オフィスがブロンズ賞を受賞した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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1. 事業内容
同社は、日本のオフィス環境に革命をもたらしたデザインファームである。従来の経済合理性を重視した詰め込み型のオフィスから、人が快適に長時間過ごせる居心地の良い空間への転換を目指しており、働く人々のモチベーションとエンゲージメントを高め、付加価値を生むオフィス空間のデザインに注力している。その活動は、ホテルや商業空間、コワーキングスペースなど、ライフスタイルにかかわるインテリアデザインへと領域が拡大。データ活用や専門技術の向上により、心躍るショッピング体験やフレキシブルな働き方を支える空間を創出している。
さらに、同社のデザインは、人の視点を重視したヒューマンスケールの建築、3D技術を応用した建物全体のリデザイン、サステナビリティや次世代の課題に挑戦する都市計画までデザインの範囲を広げている。同社は、インテリアや建築デザインだけに留まらず、プロダクトデザイン、Webサイトの設計、ブランディング戦略に至るまで、社会にかかわるあらゆる領域をデザインしている。常に新たなデザインの可能性に挑み、社会をより良い場所に変えていくことを目指す総合デザインファームである。
同社の指揮を執る山下氏は、個人の作家性に囚われず、時代とともにデザインを進化させ、新しい価値を創造し続けている。2022年に設立された「山下泰樹建築デザイン研究所」は、革新的なデザイン開発と話題となるランドマークデザインに力を入れ、得られた知識とノウハウを業務プロジェクトに活用し、事業のさらなる拡大を図っている。山下氏がリードする先端プロジェクトは、知識の体系化やプロジェクトプロセスの継続的な改善を通じて、所属員の約70%を占めるデザインスタッフに継承されている。習得したデザイン技術をもとにチームを構成し、新しいプロジェクトに挑むことで、組織内に新たな知識が蓄積され、企業成長を加速させている。また、同社は独自の3Dテクノロジーと研究開発にも力を入れており、建築設計とそのプロセスの効率化を目指して、データサイエンスを駆使した新しい設計手法を探求している。海外子会社(D-RAWRITE INC.、D-RAWRITE d.o.o. Beograd)を通じて3Dイメージパースを内製化、高品質なビジュアル化によってクライアントとの認識のズレを減らし、プロジェクトのスムーズな進行と受注獲得を目指している。
2. 対象領域別事業
同社は、事業領域を「ディスプレイデザイン・建築デザイン・その他」、「オフィスデザイン・プロジェクトマネジメント・その他」の2つに区分している。
(1) オフィスデザイン・プロジェクトマネジメント・その他
同領域では、大手企業の研究拠点や金融機関の本社オフィスなどの設計・施工管理を手掛け、プロジェクトの進行管理を強化。働き方の多様化に対応した設計や、企業の生産性向上を目的としたオフィス環境の最適化を推進している。事例としては、二次元コード・バーコード決済サービスを提供するPayPayカード(株)や兼松<8020>のオフィスを手掛けている。兼松のオフィスは、第36回日経ニューオフィス賞で最高賞となる経済産業大臣賞を受賞した。加えて、英国インテリアデザイン協会が主催する「SBID International Design Awards 2023」の2,000平方メートル以上のオフィスデザイン部門で、アジアにおける最優秀賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。
2024年3月には、太陽インキ製造(株)の技術開発センター「InnoValley」(埼玉県比企郡嵐山町)を竣工した。「InnoValley」は、広大な自然に囲まれた立地を生かし、嵐山の自然要素を取り入れた独自のデザインが特長である。世界トップシェアを誇るプリント基板用絶縁材料ソルダーレジストの研究開発を担うラボとオフィスを兼ね備えており、未来志向の技術開発を推進する。この「InnoValley」は、アジアを代表するデザイン賞のひとつである「A&D Awards2024」のインテリアデザイン部門ベストワークプレイスカテゴリーで最優秀賞を受賞している。
a) アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)
同社の提案するオフィス空間のデザインには、ABWの設計思想が取り入れられている。ABWは、オランダのVeldhoen+Companyにより提唱された働き方の概念で、仕事内容に合わせて自由に場所を選び、より生産性の高い働き方を実現する設計思想である。ABWでは、「高集中」「コワーク」「TV電話」「リチャージ」など10タイプの働き方を定義し、それぞれに最適な環境づくりを目指す。同社グループのオリジナルプロダクトは、「対話」「高集中」「アイデア出し」などの働き方に対応している。
働き方改革の労働生産性向上に向けた取り組みにより、定型業務などのルーティンワークがPRAやAIに代替され、職種や業種にかかわらずクリエイティブな作業に適したワークプレイスが求められるようになる。同社では創業期から、クリエイティブなオフィス・空間の在り方を提案し続けており、今後は時流に対応したオフィス・空間として、より一層受け入れられるものと予測される。
b) 海外受賞
ウォンテッドリーのオフィスが、米国の国際デザインアワード協会が主催するデザインアワード「IDA Design Awards 2015」でHonorable Mentionを受賞した。同オフィスは、米国Herman Millerが主催するアジア太平洋地域の優れたオフィスを表彰する「Liveable Office Award 2016」でもスモール&ミディアムビジネス部門の大賞を受賞した。2017年には、米国ニューヨークで毎年開催されるデザイン分野を網羅するコンペティション「Spark Awards」にて、同社が設計したディップ<2379>本社オフィスがブロンズ賞を受賞した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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