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アルファパーチェス Research Memo(6):2025年12月期は、13.5%の営業増益を見込む
配信日時:2025/03/28 11:06
配信元:FISCO
*11:06JST アルファパーチェス Research Memo(6):2025年12月期は、13.5%の営業増益を見込む
■今後の見通し
● 2025年12月期の業績見通し
アルファパーチェス<7115>の2025年12月期の連結業績は、売上高61,975百万円(前期比10.8%増)、営業利益1,410百万円(同13.5%増)、経常利益1,400百万円(同14.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益979百万円(同13.1%増)を見込んでいる。
MRO事業では、大手企業向けの売上は契約が増加したことなどから2ケタ成長が続く見込みで、売上高は前期比9.0%増を予想している。FM事業においても、前期からずれ込んだ大型案件が立ち上がることから売上高は同15.8%増の17,000百万円の見込み。経費面では、IT経費(償却含む)や人員関連費用(派遣社員、教育費等)が増加する見込みだが、これらを吸収して営業増益を達成する計画だ。
■中長期の展望
潜在市場は膨大で成長余力は大きい。キラーサービスとして「無限カタログ」をリリース
同社は特に中期経営計画等は発表していないが、以下のような視点から、同社の成長余力は大きいと弊社では見ている。
1. 潜在的な市場規模
(1) 会社数からの成長余地
同社がMRO事業の対象としているのは、売上高1,000億円以上の企業で、約1,000社存在する。このうちすべての企業が購買業務をアウトソーシング化するとは考え難いが、仮に半分がアウトソーシング化するならば潜在市場は500社となる。現在の同社のMRO事業の主要顧客数は42社であり、500社の8.4%に過ぎない。大企業は今後一段と非主要分野でのコストカット(合理化)を進めることが予想され、間接材のアウトソーシング化は進むことはあっても減ることはないだろう。この市場において同社がトップランナーであることを考慮すれば、成長余力は大きいと言える。
(2) 購買金額からの成長余地
同社の推定では、大企業における間接材の年間購入金額は約5兆円と推定され、そのうち約4兆円(全体の80%)は直接材料と同様の購買管理がされる「協定品」である。残りの約1兆円(20%)が多品種、少額で、管理工数をかけると逆に割高となる「Long Tail」領域である。
さらにこの1兆円のうち約4,000億円は購入品の仕様を確定するのに交渉を要する商品であり、また約2,000億円は価格交渉が必要な規格品市場だ。その残りの約4,000億円が同社のようなカタログ販売が可能な領域であり、ここが同社にとっての顕在化した市場である。この4,000億円の市場に対して、現在の同社の大企業向けカタログ販売は約350億円(MRO事業売上から中小事業所向けを抜いた大企業向け直販金額)であることから、市場シェアは約9%と推定され、同社事業にとっての潜在的な市場は膨大とも言える。
2. APIの開発力が強み
(1) APIの開発力が強み
同社の強みはシステム開発力、特に様々なシステムとの連携を可能にするAPIの開発力にあると弊社では見ている。その証左はバランスシートに表れている。流動資産及び流動負債の大部分は売掛金と買掛金であり、在庫はほとんどない。一方で固定資産では、有形固定資産(物流センター等)はほとんどなく、一方で無形固定資産(主にソフトウェア)が大部分を占めている。潜在的な市場は膨大であるが、同社は過去から培ったこの無形資産を生かすことで、他社に対する差別化が進むだろう。
(2) 「無限カタログ」
1) 「無限カタログ」の概要
同社の開発力の1つを示すのが2024年9月に発表された「無限カタログ」だ。これは以前から同社が提供していたAPMROの中から電子カタログ機能のみを抜き出し、ダイナミックにカタログ化することで文字どおり無限に品目数を増やすことを目指した電子カタログ機能である。単なる商品や価格のリストではなく、APMROの本体部分とも言えるシステムモジュールであり、今後のさらなる機能強化によって、顧客の購買条件変更の要求や商品の仕様変更などの要求に柔軟に対応できる。従来のカタログでは困難だった範囲も取り扱い、また連携できるECサイトや購買システムを広げて、事実上、取扱商品数を無限にすることを目指している。
2) 「無限カタログ」:強化した商品比較機能
「無限カタログ」で強化された機能の1つが商品比較機能だ。従来の仕組みでは、価格比較情報はあるが、顧客自身が積極的に商品選択をし直す必要があった。例えば、従来の仕組みでは顧客がカタログAから商品Xを選択すると、他のカタログ(カタログBやカタログC)に掲載された同一商品(カタログによってコードや商品番号は異なっても同一メーカーの同一商品)の価格比較情報を表示するが、どのカタログの商品を選ぶかの最終決定は顧客自身で行う必要があった。
「無限カタログ」では、価格や在庫状況を反映した自動的な商品選択が行われるため、例えば顧客が商品Xを求めている場合、様々なカタログに掲載された同一商品の中から「カタログCが最も安く○○円で、在庫もあります」といった判定を経て、カート内の商品が自動的に「推奨品」に切り替わる。この強力な推奨機能の効果で、顧客の選択の負担は大幅に軽減される。
さらに「双方向商談機能」も備えており、価格が頻繁かつ大幅に変動する市況商品、商談規模や新製品発売で価格が大きく変わる商品、商材のバリエーションが多くカタログ化できない商品、受注生産型の産業資材・部品といった単純なカタログ購入が難しい商品に対しても、電子カタログ内の資料を添付し、問い合わせ(チャット)機能によって相談・商談・成約まで、即座に取引の実行が可能になっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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● 2025年12月期の業績見通し
アルファパーチェス<7115>の2025年12月期の連結業績は、売上高61,975百万円(前期比10.8%増)、営業利益1,410百万円(同13.5%増)、経常利益1,400百万円(同14.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益979百万円(同13.1%増)を見込んでいる。
MRO事業では、大手企業向けの売上は契約が増加したことなどから2ケタ成長が続く見込みで、売上高は前期比9.0%増を予想している。FM事業においても、前期からずれ込んだ大型案件が立ち上がることから売上高は同15.8%増の17,000百万円の見込み。経費面では、IT経費(償却含む)や人員関連費用(派遣社員、教育費等)が増加する見込みだが、これらを吸収して営業増益を達成する計画だ。
■中長期の展望
潜在市場は膨大で成長余力は大きい。キラーサービスとして「無限カタログ」をリリース
同社は特に中期経営計画等は発表していないが、以下のような視点から、同社の成長余力は大きいと弊社では見ている。
1. 潜在的な市場規模
(1) 会社数からの成長余地
同社がMRO事業の対象としているのは、売上高1,000億円以上の企業で、約1,000社存在する。このうちすべての企業が購買業務をアウトソーシング化するとは考え難いが、仮に半分がアウトソーシング化するならば潜在市場は500社となる。現在の同社のMRO事業の主要顧客数は42社であり、500社の8.4%に過ぎない。大企業は今後一段と非主要分野でのコストカット(合理化)を進めることが予想され、間接材のアウトソーシング化は進むことはあっても減ることはないだろう。この市場において同社がトップランナーであることを考慮すれば、成長余力は大きいと言える。
(2) 購買金額からの成長余地
同社の推定では、大企業における間接材の年間購入金額は約5兆円と推定され、そのうち約4兆円(全体の80%)は直接材料と同様の購買管理がされる「協定品」である。残りの約1兆円(20%)が多品種、少額で、管理工数をかけると逆に割高となる「Long Tail」領域である。
さらにこの1兆円のうち約4,000億円は購入品の仕様を確定するのに交渉を要する商品であり、また約2,000億円は価格交渉が必要な規格品市場だ。その残りの約4,000億円が同社のようなカタログ販売が可能な領域であり、ここが同社にとっての顕在化した市場である。この4,000億円の市場に対して、現在の同社の大企業向けカタログ販売は約350億円(MRO事業売上から中小事業所向けを抜いた大企業向け直販金額)であることから、市場シェアは約9%と推定され、同社事業にとっての潜在的な市場は膨大とも言える。
2. APIの開発力が強み
(1) APIの開発力が強み
同社の強みはシステム開発力、特に様々なシステムとの連携を可能にするAPIの開発力にあると弊社では見ている。その証左はバランスシートに表れている。流動資産及び流動負債の大部分は売掛金と買掛金であり、在庫はほとんどない。一方で固定資産では、有形固定資産(物流センター等)はほとんどなく、一方で無形固定資産(主にソフトウェア)が大部分を占めている。潜在的な市場は膨大であるが、同社は過去から培ったこの無形資産を生かすことで、他社に対する差別化が進むだろう。
(2) 「無限カタログ」
1) 「無限カタログ」の概要
同社の開発力の1つを示すのが2024年9月に発表された「無限カタログ」だ。これは以前から同社が提供していたAPMROの中から電子カタログ機能のみを抜き出し、ダイナミックにカタログ化することで文字どおり無限に品目数を増やすことを目指した電子カタログ機能である。単なる商品や価格のリストではなく、APMROの本体部分とも言えるシステムモジュールであり、今後のさらなる機能強化によって、顧客の購買条件変更の要求や商品の仕様変更などの要求に柔軟に対応できる。従来のカタログでは困難だった範囲も取り扱い、また連携できるECサイトや購買システムを広げて、事実上、取扱商品数を無限にすることを目指している。
2) 「無限カタログ」:強化した商品比較機能
「無限カタログ」で強化された機能の1つが商品比較機能だ。従来の仕組みでは、価格比較情報はあるが、顧客自身が積極的に商品選択をし直す必要があった。例えば、従来の仕組みでは顧客がカタログAから商品Xを選択すると、他のカタログ(カタログBやカタログC)に掲載された同一商品(カタログによってコードや商品番号は異なっても同一メーカーの同一商品)の価格比較情報を表示するが、どのカタログの商品を選ぶかの最終決定は顧客自身で行う必要があった。
「無限カタログ」では、価格や在庫状況を反映した自動的な商品選択が行われるため、例えば顧客が商品Xを求めている場合、様々なカタログに掲載された同一商品の中から「カタログCが最も安く○○円で、在庫もあります」といった判定を経て、カート内の商品が自動的に「推奨品」に切り替わる。この強力な推奨機能の効果で、顧客の選択の負担は大幅に軽減される。
さらに「双方向商談機能」も備えており、価格が頻繁かつ大幅に変動する市況商品、商談規模や新製品発売で価格が大きく変わる商品、商材のバリエーションが多くカタログ化できない商品、受注生産型の産業資材・部品といった単純なカタログ購入が難しい商品に対しても、電子カタログ内の資料を添付し、問い合わせ(チャット)機能によって相談・商談・成約まで、即座に取引の実行が可能になっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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