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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 2月2日版
配信日時:2025/02/02 10:12
配信元:MINKABU
日経平均は3万6000円以下を目指す流れへ入っている可能性がある
1. NYダウは上値の重さを確認して、下降の流れへ入る公算か
図1は、最近の NYダウ、 ナスダック、 S&P500の日足です。
1月31日のNYダウは、昨年12月4日高値の4万5073ドルに届かずに、4万5054ドルで上値を抑えられています。
ナスダックは、12月16日高値の2万0204ドルに接近することなく上値を抑えられています。
S&P500は、1月24日高値の6128ドルを前に、6120ドルで上値を抑えられています。
3指数ともに以前の戻り高値を前に上値を抑えられて、比較的値幅の伴った陰線をつけているため、1月31日の足型は強い反落サインになっていることがわかります。
図1 NYダウ、ナスダック、S&P500(日足)
チャートの示しているサインに従うなら、週明け後は下値を試す動きへ入ると考えられます。
目先の下げは、昨年12月以降の保ち合い(天井型形成中を含む)の継続を示唆します。週明け後に下降を開始するなら、その下げは1月の安値を目指す動きになると考えられます。
一方で、週明け後に下値堅く推移した後、上昇を開始して1月31日の高値を超える場合、その上げは昨年12月、または本年1月の高値が強い抵抗になっていない、上値余地が十分にあることを示すサインになります。
1月31日の足型のような強い反落サインがダマシになって上昇を開始する場合、だいたい翌営業日に下値堅さが表れて、翌営業日が上放れて始まるか、下ヒゲの長い線をつけて、反落サインとなっている陰線の終値を大きく上回る動きになります。この場合、図1の中のNYダウ、ナスダックの中の青のローソク足のような展開になります。
そうならず、図1のS&P500の赤のローソク足のように、価格が上昇しても上値を抑えられて、下値を切り下げる格好で陰線引けするなら、その下げは1月31日に示した弱気の流れを再確認する作業になります。
NYダウは12月4日高値の4万5073ドル前後が強い抵抗になっていない場合、3月頃までの期間で4万6000ドルを大きく上回る上げ場面になる可能性があります。
そのため、週明け後に下値堅く推移して、1月31日高値の4万5054ドルを超えると、その上げは3月頃まで4万6000ドル以上を目指すサインになると考えられます。
週明け後、価格が下げるなら、その後は2月、3月上旬頃までの期間で、1月13日安値の4万1844ドル以下へ下げるという見方が有力になります。
2. 本年の日経平均株価は弱気パターンの年になる
日経平均株価は、1月の月足が陰線引けしたことで、(株価を押し上げるための政策が実行されなければ)本年の年足が陰線で引ける可能性が出てきました。
弱気パターンの年になるなら、本年は「昨年7月の高値4万2426円を超えられずに、下げやすい時期に下げ幅の大きな動きが表れる」、「1月から6月までの期間で本年の最高値をつける」という動き方になると考えられます。
NYダウの展望と上記の条件を考慮すると、3月頃までの日経平均株価は以下の2通りの展開になると推測できます。
1つ目は、3月頃までの期間、NYダウが上昇して、日経平均株価も堅調に推移するパターンです。
こちらは「NYダウが3月頃まで4万6000ドルを大きく上回る程度まで上昇する過程で、日経平均株価が堅調に推移して、昨年12月高値の4万0398円を超える動きになりますが、(円高により)積極的な上昇の流れを作れず、4万0398円を超えてもジグザグに上値を切り上げる格好で推移して、3月頃、4万2426円よりもかなり下の地点で戻り高値をつける」という展開です。
2つ目は、NYダウが下げて、日経平均株価も下げるパターンです。
こちらの展開になる場合、日経平均株価はNYダウとともに3月頃まで下げの流れを継続して、昨年9月安値の3万5247円を目指す公算です。
週明け後、日経平均株価は下放れて始まる公算です。
今後の価格が再上昇を開始するなら、目先の下げは1月28日安値の3万8886円を維持する格好で、下値堅さを示す展開になると考えられます。
1月24日以降、すでに下げの流れへ入っているなら、目先は1~2営業日程度で一気に3万8886円を割れて、上値、下値を切り下げる、はっきりとした弱気の流れを示す展開になると考えられます。
図2は、日経平均株価の日足と3月頃までの予想できる展開です。図中の赤と青の実線のどちらになるかは、週明け後、3万8886円前後で下値堅さを示す展開になるかどうかではっきりするはずです。
図2 日経平均株価(日足)と3月までのシナリオ
(2025年2月2日記、次回は2月9日に配信予定)
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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