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恵和 Research Memo(1):2024年12月期第3四半期、営業利益の進捗率は約98%
配信日時:2025/01/24 14:01
配信元:FISCO
*14:01JST 恵和 Research Memo(1):2024年12月期第3四半期、営業利益の進捗率は約98%
■要約
恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力として、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供している。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」(以下、「オパルス」)はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2024年12月期第3四半期の業績概要
2024年12月期第3四半期(1~9月)の連結業績は、売上高14,856百万円(前年同期比20.4%増)、営業利益3,079百万円(同115.2%増)、経常利益3,155百万円(同67.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,162百万円(同16.3%減)となった。2024年12月期第2四半期(以下、中間期)決算と同時に連結業績予想の上方修正も発表しており、修正後業績予想に対する第3四半期の進捗率は、売上高75.0%、営業利益97.9%、経常利益96.3%、親会社株主に帰属する四半期純利益は53.0%と、売上面は堅調に推移し、営業利益・経常利益は大きく進捗した。同社によれば、世界パソコン市場の出荷台数については、従来からの在庫調整が一段落し、2024年12月期第1四半期以降、順調に回復傾向を辿っており、2024年12月期第3四半期の世界パソコン市場の出荷台数は前年同期比で約1.0%増加(累計では3.0%弱の増加)となった。これを受けて光学シート事業では、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス」が、ノートパソコン・タブレット分野において既存顧客からの需要増に応えてシェアアップを確保したほか、複数案件で量産出荷を進めた。高性能な直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板である「オパスキ(R)」(以下、「オパスキ」)、ノートパソコン・タブレット向けにおいて複数案件の量産出荷を進めたほか、新規案件の受注も伸長した。
2. 2024年12月期の業績見通し
同社は2024年12月期中間期決算に合わせて2024年12月期業績予想の上方修正を発表した。修正後の業績予想は売上高19,798百万円(前期比12.7%増)、営業利益3,146百万円(同28.1%増)、経常利益3,275百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,192百万円(同10.6%増)となる。修正の主な理由は、2024年12月期中間期までの業績及び今後の見通しを考慮したほか、地球の絆創膏事業に関する方針変更や、為替相場の動向を踏まえた当四半期以降の平均為替レートの変更(期初設定の1米ドル=138円から1米ドル=143円に見直し)を反映したことである。2024年12月期第3四半期においても、この修正後計画を据え置いており、計画に対する営業利益の進捗率は97.9%となる。
3. 中期経営計画の進捗状況
同社は、2023年8月14日に公表した中期経営計画の内容を見直すことを決めた。見直しの背景としては、同社が重要な新事業と位置付けて進めていた「地球の絆創膏事業」について、数値目標の実現が困難となったため、中期経営計画“DARWIN”の「地球の絆創膏事業」部分を取り下げるとともに、全体を見直すことを決定したためである。同事業の独自性や高度なノウハウが要求される特性を考慮し、当初より社内における「プロジェクト」として発足し、独立組織として進めてきた。2024年4月からは、これまでに購入・施工してきた KYOZIN Re-Roof(R)(以下、KYOZIN Re-Roof)の自主点検を行い、抽出された課題に対して検査・再試験等を進めてきたが、「問題解決のための設計変更」や「製造標準の改善」を早期に実現できないと判断するに至った。そのため、「地球の絆創膏事業」は、工業製品として販売するフェーズから研究開発フェーズに引き戻すことを決定した。現在は、「地球の絆創膏事業」を「独立組織」から「社内組織」に組み入れて、事業の再構築を進めている。今後については、見直し後の新中期経営計画を、2024年12月期決算発表時の2025年2月に開示する予定である。また、「地球の絆創膏事業」を研究開発フェーズに引き戻すことを決定したことを受けて、当面の販売は見込まず、淡路ベースは、開発・製造拠点から開発拠点に用途変更を実施する。
■Key Points
・光拡散フィルム「オパルス」は世界で高いシェアを誇る
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2024年12月期第3四半期はノートパソコン・タブレット向けが回復傾向
・地球の絆創膏事業については「独立組織」から「社内組織」に変更
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力として、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供している。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」(以下、「オパルス」)はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2024年12月期第3四半期の業績概要
2024年12月期第3四半期(1~9月)の連結業績は、売上高14,856百万円(前年同期比20.4%増)、営業利益3,079百万円(同115.2%増)、経常利益3,155百万円(同67.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,162百万円(同16.3%減)となった。2024年12月期第2四半期(以下、中間期)決算と同時に連結業績予想の上方修正も発表しており、修正後業績予想に対する第3四半期の進捗率は、売上高75.0%、営業利益97.9%、経常利益96.3%、親会社株主に帰属する四半期純利益は53.0%と、売上面は堅調に推移し、営業利益・経常利益は大きく進捗した。同社によれば、世界パソコン市場の出荷台数については、従来からの在庫調整が一段落し、2024年12月期第1四半期以降、順調に回復傾向を辿っており、2024年12月期第3四半期の世界パソコン市場の出荷台数は前年同期比で約1.0%増加(累計では3.0%弱の増加)となった。これを受けて光学シート事業では、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス」が、ノートパソコン・タブレット分野において既存顧客からの需要増に応えてシェアアップを確保したほか、複数案件で量産出荷を進めた。高性能な直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板である「オパスキ(R)」(以下、「オパスキ」)、ノートパソコン・タブレット向けにおいて複数案件の量産出荷を進めたほか、新規案件の受注も伸長した。
2. 2024年12月期の業績見通し
同社は2024年12月期中間期決算に合わせて2024年12月期業績予想の上方修正を発表した。修正後の業績予想は売上高19,798百万円(前期比12.7%増)、営業利益3,146百万円(同28.1%増)、経常利益3,275百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,192百万円(同10.6%増)となる。修正の主な理由は、2024年12月期中間期までの業績及び今後の見通しを考慮したほか、地球の絆創膏事業に関する方針変更や、為替相場の動向を踏まえた当四半期以降の平均為替レートの変更(期初設定の1米ドル=138円から1米ドル=143円に見直し)を反映したことである。2024年12月期第3四半期においても、この修正後計画を据え置いており、計画に対する営業利益の進捗率は97.9%となる。
3. 中期経営計画の進捗状況
同社は、2023年8月14日に公表した中期経営計画の内容を見直すことを決めた。見直しの背景としては、同社が重要な新事業と位置付けて進めていた「地球の絆創膏事業」について、数値目標の実現が困難となったため、中期経営計画“DARWIN”の「地球の絆創膏事業」部分を取り下げるとともに、全体を見直すことを決定したためである。同事業の独自性や高度なノウハウが要求される特性を考慮し、当初より社内における「プロジェクト」として発足し、独立組織として進めてきた。2024年4月からは、これまでに購入・施工してきた KYOZIN Re-Roof(R)(以下、KYOZIN Re-Roof)の自主点検を行い、抽出された課題に対して検査・再試験等を進めてきたが、「問題解決のための設計変更」や「製造標準の改善」を早期に実現できないと判断するに至った。そのため、「地球の絆創膏事業」は、工業製品として販売するフェーズから研究開発フェーズに引き戻すことを決定した。現在は、「地球の絆創膏事業」を「独立組織」から「社内組織」に組み入れて、事業の再構築を進めている。今後については、見直し後の新中期経営計画を、2024年12月期決算発表時の2025年2月に開示する予定である。また、「地球の絆創膏事業」を研究開発フェーズに引き戻すことを決定したことを受けて、当面の販売は見込まず、淡路ベースは、開発・製造拠点から開発拠点に用途変更を実施する。
■Key Points
・光拡散フィルム「オパルス」は世界で高いシェアを誇る
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2024年12月期第3四半期はノートパソコン・タブレット向けが回復傾向
・地球の絆創膏事業については「独立組織」から「社内組織」に変更
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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