注目トピックス 日本株
シュッピン Research Memo(1):2025年3月期上期は「カメラ事業」が順調に拡大し、過去最高業績を更新
配信日時:2025/01/24 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST シュッピン Research Memo(1):2025年3月期上期は「カメラ事業」が順調に拡大し、過去最高業績を更新
■要約
シュッピン<3179>はカメラや高級腕時計など「価値あるもの」に特化したEC(eコマース)企業である。中古品と新品のそれぞれのニーズの違いや商品特性の違いを生かし、中古品と新品が相互に作用し合いながら会員基盤の拡大や業績の伸びを実現してきた。最近では独自のEC買取やOne to Oneマーケティング※1、CGM※2の活用などにも取り組み、プラットフォーム型事業モデルとして進化を続けている。この数年間を振り返ると、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)が店舗売上に影響を及ぼしたほか、戦略的な在庫投資に取り組んできた「時計事業」は世界的な価格相場の下落を受けて一時的に落ち込んだ。しかし、主軸である「カメラ事業」はAI活用による新たな機能の導入※3などによりECを軸に順調に業績を伸ばし、事業モデルの進化という点においては一段上のステージに入ってきたと言える。2024年5月には中期経営計画の更新(ローリング)とともに、「EC小売企業から変革し、最先端テクノロジーを駆使し続けるEIC※4企業になること」を宣言し、リバリューとテクノロジーの掛け合わせをさらに進化を進める方向性を打ち立てた。
※1 顧客の購買履歴や行動履歴を読み取り、顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを展開すること。
※2 Consumer Generated Mediaの略。掲示板や口コミサイトなど一般ユーザーが参加してコンテンツができるメディアのこと。
※3 AIMD(AI技術を用いたマーチャンダイジングシステム)や、AIコンテンツレコメンド(同社が作成し保有している大量のコンテンツ記事をAIが顧客の嗜好性を分析して配信)など。
※4 Electronic Intelligent Commerceの略。EC(Electronic Commerce)にIntelligenceを掛け合わせた同社オリジナルの標語。
1. 2025年3月期上期の業績
2025年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比13.4%増の26,521百万円、営業利益が同24.3%増の2,020百万円と増収増益となり、過去最高業績を更新することができた。主軸の「カメラ事業」がEC及び店舗売上ともに順調に拡大し、業績全体の伸びをけん引した。一方、「時計事業」は7月まで好調に推移したものの、8月以降は円高基調に伴うインバウンド減少などの影響を受けて軟調に転じた。利益面では、利益率の高い「カメラ事業」の伸びに加え、利益重視の販売継続を通じた「時計事業」の粗利改善により、人員増やシステム投資に係る先行費用を吸収し、計画を上回る大幅な営業増益を実現した。活動面では、動画コンテンツスタジオの新設やレディースブランドサロン「BRILLER」のリニューアルなど、将来を見据えた施策に取り組んだ。
2. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の業績について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比15.9%増の56,617百万円、営業利益を同15.3%増の3,854百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。売上高は、「時計事業」が想定を下回って推移しているものの、足元で好調な「カメラ事業」(特にEC売上)の伸びでカバーする想定である。利益面では、「BRILLER」のリニューアルやコンテンツ撮影スタジオの新設など先行投資に取り組むも、上期同様、利益率の高い「カメラ事業」の伸びやAIサポートMD導入※などによる「時計事業」の収益性改善により営業増益を実現する想定となっている。
※ 時計価格のトレンドを先読みするAIのこと。
3. 今後の成長戦略
同社は毎年向こう3ヶ年の中期経営計画を更新しており、2024年5月に新たな中期経営計画を公表した。引き続き、「カメラ事業」「時計事業」のさらなる成長と越境ECによるグローバル展開の活性化などに取り組む方針であり、シェア拡大に伴うEC売上の持続的成長をドライバーとして位置付けている。また、AI活用による利益率の改善とスリムな経営による販管費比率の低減により売上高の成長以上に利益成長を重視する方針に変わりはなく、最終年度となる2027年3月期の目標として売上高73,514百万円(3期の年平均成長率14.6%)、営業利益5,598百万円(営業利益率7.6%)を目指す。
■Key Points
・2025年3月期上期は主軸の「カメラ事業」が順調に拡大し、過去最高業績(上期ベース)を更新
・「時計事業」は8月以降の円高基調の影響を受け軟調に転じるも、利益重視の販売により利益率は改善
・2025年3月期の業績予想を据え置き、引き続き増収増益を見込む
・中期経営計画では、「カメラ事業」「時計事業」のさらなる成長と越境ECによるグルーバル展開の活性化にも取り組み、EC売上の持続的成長とAI活用による利益率の改善を進める方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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シュッピン<3179>はカメラや高級腕時計など「価値あるもの」に特化したEC(eコマース)企業である。中古品と新品のそれぞれのニーズの違いや商品特性の違いを生かし、中古品と新品が相互に作用し合いながら会員基盤の拡大や業績の伸びを実現してきた。最近では独自のEC買取やOne to Oneマーケティング※1、CGM※2の活用などにも取り組み、プラットフォーム型事業モデルとして進化を続けている。この数年間を振り返ると、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)が店舗売上に影響を及ぼしたほか、戦略的な在庫投資に取り組んできた「時計事業」は世界的な価格相場の下落を受けて一時的に落ち込んだ。しかし、主軸である「カメラ事業」はAI活用による新たな機能の導入※3などによりECを軸に順調に業績を伸ばし、事業モデルの進化という点においては一段上のステージに入ってきたと言える。2024年5月には中期経営計画の更新(ローリング)とともに、「EC小売企業から変革し、最先端テクノロジーを駆使し続けるEIC※4企業になること」を宣言し、リバリューとテクノロジーの掛け合わせをさらに進化を進める方向性を打ち立てた。
※1 顧客の購買履歴や行動履歴を読み取り、顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを展開すること。
※2 Consumer Generated Mediaの略。掲示板や口コミサイトなど一般ユーザーが参加してコンテンツができるメディアのこと。
※3 AIMD(AI技術を用いたマーチャンダイジングシステム)や、AIコンテンツレコメンド(同社が作成し保有している大量のコンテンツ記事をAIが顧客の嗜好性を分析して配信)など。
※4 Electronic Intelligent Commerceの略。EC(Electronic Commerce)にIntelligenceを掛け合わせた同社オリジナルの標語。
1. 2025年3月期上期の業績
2025年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比13.4%増の26,521百万円、営業利益が同24.3%増の2,020百万円と増収増益となり、過去最高業績を更新することができた。主軸の「カメラ事業」がEC及び店舗売上ともに順調に拡大し、業績全体の伸びをけん引した。一方、「時計事業」は7月まで好調に推移したものの、8月以降は円高基調に伴うインバウンド減少などの影響を受けて軟調に転じた。利益面では、利益率の高い「カメラ事業」の伸びに加え、利益重視の販売継続を通じた「時計事業」の粗利改善により、人員増やシステム投資に係る先行費用を吸収し、計画を上回る大幅な営業増益を実現した。活動面では、動画コンテンツスタジオの新設やレディースブランドサロン「BRILLER」のリニューアルなど、将来を見据えた施策に取り組んだ。
2. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の業績について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比15.9%増の56,617百万円、営業利益を同15.3%増の3,854百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。売上高は、「時計事業」が想定を下回って推移しているものの、足元で好調な「カメラ事業」(特にEC売上)の伸びでカバーする想定である。利益面では、「BRILLER」のリニューアルやコンテンツ撮影スタジオの新設など先行投資に取り組むも、上期同様、利益率の高い「カメラ事業」の伸びやAIサポートMD導入※などによる「時計事業」の収益性改善により営業増益を実現する想定となっている。
※ 時計価格のトレンドを先読みするAIのこと。
3. 今後の成長戦略
同社は毎年向こう3ヶ年の中期経営計画を更新しており、2024年5月に新たな中期経営計画を公表した。引き続き、「カメラ事業」「時計事業」のさらなる成長と越境ECによるグローバル展開の活性化などに取り組む方針であり、シェア拡大に伴うEC売上の持続的成長をドライバーとして位置付けている。また、AI活用による利益率の改善とスリムな経営による販管費比率の低減により売上高の成長以上に利益成長を重視する方針に変わりはなく、最終年度となる2027年3月期の目標として売上高73,514百万円(3期の年平均成長率14.6%)、営業利益5,598百万円(営業利益率7.6%)を目指す。
■Key Points
・2025年3月期上期は主軸の「カメラ事業」が順調に拡大し、過去最高業績(上期ベース)を更新
・「時計事業」は8月以降の円高基調の影響を受け軟調に転じるも、利益重視の販売により利益率は改善
・2025年3月期の業績予想を据え置き、引き続き増収増益を見込む
・中期経営計画では、「カメラ事業」「時計事業」のさらなる成長と越境ECによるグルーバル展開の活性化にも取り組み、EC売上の持続的成長とAI活用による利益率の改善を進める方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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