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ダイコク電 Research Memo(3):データ活用サービスの提供を通じてホール経営に対する付加価値を提供
配信日時:2025/01/10 17:23
配信元:FISCO
*17:23JST ダイコク電 Research Memo(3):データ活用サービスの提供を通じてホール経営に対する付加価値を提供
■企業特長
1. 革新的な価値提供による市場開拓型の成長モデル
ダイコク電機<6430>は創業以来、常に新たなカテゴリーの製品やサービスを企画・開発することで市場を開拓し、成長してきた。単に機能性に優れているだけでなく、「データ管理の重要性」と「情報公開の必要性」を提唱し、様々な局面からホール経営に対する付加価値を提供してきたところに同社の強みがある。1974年に発売した「ホールコンピュータ」は、それまで簡易なデータ集計を行う程度だったパチンコホールに対して「データ管理」に基づく管理手法を提案し、デファクトスタンダードにまで発展した。その後も、パチンコホールにおける遊技機の稼動情報をファンに提供する情報公開端末「データロボ」など、革新的機能を搭載した業界初となる情報機器を相次いで投入し、ホール経営の効率化やファンの満足度を高める価値提供により、ホールの業績向上に貢献してきた。
AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」についても、ホールの業績向上はもとより、人手不足が課題となっているホール経営の効率化・省力化に大きく貢献している。
2. 会員ホールとの強固なネットワーク
ホールコンピュータを基盤とした様々なMGサービスを通じて構築した会員ホールとのネットワークが強みとなっている。1990年より展開してきた会員制情報提供サービス「DK-SIS」は、各ホールから日々送られてくる遊技機のデータを分析・加工したうえで、ホール経営に役立つ情報をフィードバックするサービスである。ホールにおいては全国の遊技機営業データを基にしたシミュレーションによる予実管理が可能となり、同社にとっても会員ホールとのネットワークは事業基盤の支えとなる。
また業界のシンクタンク的な役割も担っており、同社のブランド力向上や遊技機メーカーへの企画提案・営業活動にも生かされているようだ。2024年3月期末の会員数は3,127件、管理台数は141万台(管理台数シェア41.1%)となった。最近では、商圏内で営業する競合ホールの客数/稼動率/占有率/支持率を様々な角度から分析する商圏分析サービス「Market-SIS」の普及に注力しており、ファンの動向を捉え、ホールの集客力に寄与するツールとして高い評価を得ている。さらに2021年に、クラウドチェーン店管理システム「ClarisLink」をリリースすると、独自データやレスポンスの早さなどが評価され、計画を上回るペースで契約店舗数が伸長した。
3. 安定収益基盤が将来に向けた投資を支える
同社の競争力の源泉は、研究開発費をはじめとする将来の成長に向けた積極的な先行投資にある。次世代ホールコンピュータ及び周辺機器の開発や新たなMGサービスなど、今後の成長ドライバーとなる分野に積極的な投資を続けてきた。それを可能としているのは、利益率の高い「情報システム事業」が収益源(キャッシュカウ)として機能しているからである。特にストック型ビジネスモデルとして推進しているMGサービスが安定収益の柱として育ってきたことから、高水準で推移してきた研究開発費もMGサービスの利益の範囲で賄えるようになり、投資リスクを限定できるようになった。既存事業の収益力の高さと将来の成長に向けた投資のバランスが、同社の持続的な価値創造を実現している。なお、2018年3月期以降は次世代ホールコンピュータ等への大型投資の一巡などにより研究開発費を売上高比率3%前後に抑えてきたが、中期経営計画のもと、戦略の軸となる「クラウド」「スマートパチスロ」などを中心に積極的に研究開発費を投入している。また、新しいテクノロジーやIT人材の獲得、異業種参入などに向けて、M&Aにも積極的に取り組む考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HN>
1. 革新的な価値提供による市場開拓型の成長モデル
ダイコク電機<6430>は創業以来、常に新たなカテゴリーの製品やサービスを企画・開発することで市場を開拓し、成長してきた。単に機能性に優れているだけでなく、「データ管理の重要性」と「情報公開の必要性」を提唱し、様々な局面からホール経営に対する付加価値を提供してきたところに同社の強みがある。1974年に発売した「ホールコンピュータ」は、それまで簡易なデータ集計を行う程度だったパチンコホールに対して「データ管理」に基づく管理手法を提案し、デファクトスタンダードにまで発展した。その後も、パチンコホールにおける遊技機の稼動情報をファンに提供する情報公開端末「データロボ」など、革新的機能を搭載した業界初となる情報機器を相次いで投入し、ホール経営の効率化やファンの満足度を高める価値提供により、ホールの業績向上に貢献してきた。
AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」についても、ホールの業績向上はもとより、人手不足が課題となっているホール経営の効率化・省力化に大きく貢献している。
2. 会員ホールとの強固なネットワーク
ホールコンピュータを基盤とした様々なMGサービスを通じて構築した会員ホールとのネットワークが強みとなっている。1990年より展開してきた会員制情報提供サービス「DK-SIS」は、各ホールから日々送られてくる遊技機のデータを分析・加工したうえで、ホール経営に役立つ情報をフィードバックするサービスである。ホールにおいては全国の遊技機営業データを基にしたシミュレーションによる予実管理が可能となり、同社にとっても会員ホールとのネットワークは事業基盤の支えとなる。
また業界のシンクタンク的な役割も担っており、同社のブランド力向上や遊技機メーカーへの企画提案・営業活動にも生かされているようだ。2024年3月期末の会員数は3,127件、管理台数は141万台(管理台数シェア41.1%)となった。最近では、商圏内で営業する競合ホールの客数/稼動率/占有率/支持率を様々な角度から分析する商圏分析サービス「Market-SIS」の普及に注力しており、ファンの動向を捉え、ホールの集客力に寄与するツールとして高い評価を得ている。さらに2021年に、クラウドチェーン店管理システム「ClarisLink」をリリースすると、独自データやレスポンスの早さなどが評価され、計画を上回るペースで契約店舗数が伸長した。
3. 安定収益基盤が将来に向けた投資を支える
同社の競争力の源泉は、研究開発費をはじめとする将来の成長に向けた積極的な先行投資にある。次世代ホールコンピュータ及び周辺機器の開発や新たなMGサービスなど、今後の成長ドライバーとなる分野に積極的な投資を続けてきた。それを可能としているのは、利益率の高い「情報システム事業」が収益源(キャッシュカウ)として機能しているからである。特にストック型ビジネスモデルとして推進しているMGサービスが安定収益の柱として育ってきたことから、高水準で推移してきた研究開発費もMGサービスの利益の範囲で賄えるようになり、投資リスクを限定できるようになった。既存事業の収益力の高さと将来の成長に向けた投資のバランスが、同社の持続的な価値創造を実現している。なお、2018年3月期以降は次世代ホールコンピュータ等への大型投資の一巡などにより研究開発費を売上高比率3%前後に抑えてきたが、中期経営計画のもと、戦略の軸となる「クラウド」「スマートパチスロ」などを中心に積極的に研究開発費を投入している。また、新しいテクノロジーやIT人材の獲得、異業種参入などに向けて、M&Aにも積極的に取り組む考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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