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ダイコク電 Research Memo(1):2025年3月期中間期は過去最高業績を2期連続で更新
配信日時:2025/01/10 17:21
配信元:FISCO
*17:21JST ダイコク電 Research Memo(1):2025年3月期中間期は過去最高業績を2期連続で更新
■要約
ダイコク電機<6430>は、パチンコホール向けコンピュータシステムの開発・製造・販売の「情報システム事業」と、パチンコ・パチスロ遊技機に関わるソフト・ハードウェアの開発・製造・販売等を手掛ける「アミューズメント事業」を展開している。主力のホールコンピュータ(台管理システム)分野では、デファクトスタンダードとなっている管理手法の提供等により、業界シェアでは首位となっている。また、パチンコホールの経営を支援する会員制情報提供サービス「DK-SIS」では会員3,127件とのネットワークを形成し、同社の事業基盤を支えている。2022年11月より市場導入されたスマート遊技機(スマートパチスロ※)が順調に稼動を高めると、パチンコホールにおける設備投資の回復とともに業績も急拡大し、新たな成長フェーズを迎えている。
※ スマート遊技機の一種で「スマートパチンコ」及び「スマートパチスロ」がある。玉やメダルに触れることなく遊技することができる。パチンコホールにおける玉やメダルに関わる設備が不要になること、遊技性能が既存の遊技機よりも向上することなどに特長があり、遊技機メーカー団体(日本遊技機工業組合・日本電動式遊技機工業協同組合)が推進していることから今後の進展が注目されている。2022年11月21日からスマートパチスロ機が市場導入され、スマートパチンコ機についても2023年4月3日から市場導入された。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比18.2%増の34,466百万円、営業利益が同15.0%増の9,086百万円と大幅な増収増益となり、中間期として過去最高業績を2期連続で更新した。売上高はスマート遊技機導入に伴う製品販売が好調に推移したことに加え、新紙幣改刷対応に伴う設備投資需要により「情報システム事業」が大きく拡大した。スマート遊技機は、スマートパチスロ機が引き続き順調に設置割合を増やすなか、これまで停滞していたスマートパチンコ機も緩やかながら普及が進んできた。「アミューズメント事業」はスマート遊技機導入に伴いパチンコ向け制御ユニットが伸びたものの、部品・その他が前年同期を下回った。利益面では開発投資の継続に加え、将来に向けた先行投資(DX推進や社内体制整備等)などが減少要因となったものの、利益率の高い「情報システム事業」の伸びでカバーし、大幅な増益を実現した。活動面でも、事業領域の拡大に向けてM&Aや業務提携を相次いで実現した。
2. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の連結業績は期初予想を据え置き、売上高を前期比2.1%増の55,000百万円、営業利益を同3.3%増の12,400百万円と、増収増益を見込んでいる。「情報システム事業」が、スマート遊技機向け設備販売や改刷対応(上期に完了)により過去最高業績となった前期と同水準を維持する見通しである。「アミューズメント事業」は、自社ブランドによるスマートパチスロ機の市場投入(下期を予定)により増収を見込んでいる。利益面は、新たなサービスの基盤となるクラウド開発やスマートパチスロ機の市場投入に向けた積極的な開発投資を継続するものの、「情報システム事業」の高収益維持と「アミューズメント事業」の黒字化により増益を確保する見通しである。
3. 中期経営計画
3ヶ年の中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)は最終年度を迎えている。2024年3月期の業績が計画を大きく上回ったことから、最終年度である2025年3月期の数値目標についても大幅に上方修正した。戦略的な取り組みに変化はない。引き続きスマート遊技機の普及に伴う需要を取り込むとともに、クラウドサーバーを活用した業界唯一のプラットフォームを構築し、「MIRAIGATEサービス」(以下、「MGサービス」)を拡大することで、ストック型ビジネスへの転換を図る。また、遊技機メーカーとして自社ブランドによるスマートパチスロ機の開発にも取り組む。さらに中長期的な成長戦略として、AIやビッグデータ等の最新技術を活用してパチンコ業界のDXリーダーを目指す方向性を示した。
■Key Points
・2025年3月期中間期はスマート遊技機や改刷対応需要により過去最高業績を更新
・事業領域の拡大などに向けたM&Aや業務提携を相次いで実現
・2025年3月期の業績予想を据え置き、引き続き増収増益を見込む
・中期経営計画では、「スマート遊技機」による新たな時代を迎え、クラウド開発を強化しストック型ビジネスへの転換、スマートパチスロ機の市場投入に取り組む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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ダイコク電機<6430>は、パチンコホール向けコンピュータシステムの開発・製造・販売の「情報システム事業」と、パチンコ・パチスロ遊技機に関わるソフト・ハードウェアの開発・製造・販売等を手掛ける「アミューズメント事業」を展開している。主力のホールコンピュータ(台管理システム)分野では、デファクトスタンダードとなっている管理手法の提供等により、業界シェアでは首位となっている。また、パチンコホールの経営を支援する会員制情報提供サービス「DK-SIS」では会員3,127件とのネットワークを形成し、同社の事業基盤を支えている。2022年11月より市場導入されたスマート遊技機(スマートパチスロ※)が順調に稼動を高めると、パチンコホールにおける設備投資の回復とともに業績も急拡大し、新たな成長フェーズを迎えている。
※ スマート遊技機の一種で「スマートパチンコ」及び「スマートパチスロ」がある。玉やメダルに触れることなく遊技することができる。パチンコホールにおける玉やメダルに関わる設備が不要になること、遊技性能が既存の遊技機よりも向上することなどに特長があり、遊技機メーカー団体(日本遊技機工業組合・日本電動式遊技機工業協同組合)が推進していることから今後の進展が注目されている。2022年11月21日からスマートパチスロ機が市場導入され、スマートパチンコ機についても2023年4月3日から市場導入された。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比18.2%増の34,466百万円、営業利益が同15.0%増の9,086百万円と大幅な増収増益となり、中間期として過去最高業績を2期連続で更新した。売上高はスマート遊技機導入に伴う製品販売が好調に推移したことに加え、新紙幣改刷対応に伴う設備投資需要により「情報システム事業」が大きく拡大した。スマート遊技機は、スマートパチスロ機が引き続き順調に設置割合を増やすなか、これまで停滞していたスマートパチンコ機も緩やかながら普及が進んできた。「アミューズメント事業」はスマート遊技機導入に伴いパチンコ向け制御ユニットが伸びたものの、部品・その他が前年同期を下回った。利益面では開発投資の継続に加え、将来に向けた先行投資(DX推進や社内体制整備等)などが減少要因となったものの、利益率の高い「情報システム事業」の伸びでカバーし、大幅な増益を実現した。活動面でも、事業領域の拡大に向けてM&Aや業務提携を相次いで実現した。
2. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の連結業績は期初予想を据え置き、売上高を前期比2.1%増の55,000百万円、営業利益を同3.3%増の12,400百万円と、増収増益を見込んでいる。「情報システム事業」が、スマート遊技機向け設備販売や改刷対応(上期に完了)により過去最高業績となった前期と同水準を維持する見通しである。「アミューズメント事業」は、自社ブランドによるスマートパチスロ機の市場投入(下期を予定)により増収を見込んでいる。利益面は、新たなサービスの基盤となるクラウド開発やスマートパチスロ機の市場投入に向けた積極的な開発投資を継続するものの、「情報システム事業」の高収益維持と「アミューズメント事業」の黒字化により増益を確保する見通しである。
3. 中期経営計画
3ヶ年の中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)は最終年度を迎えている。2024年3月期の業績が計画を大きく上回ったことから、最終年度である2025年3月期の数値目標についても大幅に上方修正した。戦略的な取り組みに変化はない。引き続きスマート遊技機の普及に伴う需要を取り込むとともに、クラウドサーバーを活用した業界唯一のプラットフォームを構築し、「MIRAIGATEサービス」(以下、「MGサービス」)を拡大することで、ストック型ビジネスへの転換を図る。また、遊技機メーカーとして自社ブランドによるスマートパチスロ機の開発にも取り組む。さらに中長期的な成長戦略として、AIやビッグデータ等の最新技術を活用してパチンコ業界のDXリーダーを目指す方向性を示した。
■Key Points
・2025年3月期中間期はスマート遊技機や改刷対応需要により過去最高業績を更新
・事業領域の拡大などに向けたM&Aや業務提携を相次いで実現
・2025年3月期の業績予想を据え置き、引き続き増収増益を見込む
・中期経営計画では、「スマート遊技機」による新たな時代を迎え、クラウド開発を強化しストック型ビジネスへの転換、スマートパチスロ機の市場投入に取り組む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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