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キャスター Research Memo(7):広告予算の増額により、2024年8月期の個別業績予想を下方修正
配信日時:2024/08/29 14:47
配信元:FISCO
*14:47JST キャスター Research Memo(7):広告予算の増額により、2024年8月期の個別業績予想を下方修正
■業績見通し
1. 2024年8月期の業績予想
キャスター<9331>は、第3四半期までの業績や第4四半期での広告投資の増額方針を踏まえ、個別業績予想を下方修正するとともに、2024年6月1日付けのグラムス連結化に伴い、新たに連結業績予想を公表した。
修正後の個別業績予想(レンジ形式)は、売上高を4,450百万円~4,550百万円(前期は4,179百万円)、営業損失を230百万円~150百万円(同2百万円の利益)、経常損失を230百万円~150百万円(同18百万円の利益)、当期純損失を260百万円~181百万円(同29百万円の利益)と売上高は上・下限ともに増収を確保する一方、各段階利益は上・下限ともに減益となり損失計上を見込んでいる。
また、連結業績予想については、売上高を4,500百万円~4,600百万円、営業損失を240百万円~160百万円、経常損失を230百万円~150百万円、当期純損失を260百万円~181百万円と見込んでいる。
個別業績予想を下方修正したのは、第3四半期までの稼働社数の積み上げに遅れが出たことと、来期以降の成長加速に向けて広告予算を増額したことが理由であるが、特に後者による影響が大きい。なお、年間の広告費及び販促費については、期初計画の261百万円から、340百万円~380百万円の範囲へと増額する方針である※。それによって売上高及び利益額も変動することから、レンジ形式での業績予想となっている。なお、広告費及び販促費の範囲については、顧客獲得効率及び効果が薄いと判断した場合は下限、一層の獲得が見込める場合は上限となることを前提としている。
※基本的には、Web広告に投資(新規チャネル)するとともに、営業体制の強化も実施する方針。
また、連結業績予想については、2024年6月1日付けで連結化したグラムスの2024年6月から2024年8月までの3ヶ月分の業績予想を織り込んでいる。
2. 来期(2025年8月期)以降の業績の考え方
今回の先行投資的な広告予算の増額により、来期業績(売上高)への上積みは約2.5億円程度になると同社では見込んでいる。また、今後も成長加速のステージが続くことから、広告費や人的資本への投資を強化するとともに、来期以降の平均成長率(CAGR)を30%以上、3年後の売上高として100億円を目指している。
3. 弊社アナリストの見方
弊社でも、アドフラウドによるもたつきを除けば、総じてKPIは改善する傾向にあることや、追い風となっている外部環境(中小企業における人手不足問題など)を勘案すれば、大幅な広告投資の増額に踏み切ったことは合理的な判断であると評価している。そもそも、これまでの高い成長率と比べて2024年8月期のトップラインの伸びが緩やかとなっているのは、株式上場を直前に控えた前期において広告投資を抑えたことが影響していると見ている。同社が成長を加速すべきステージにあることを勘案すれば、今後の成長に向けた広告投資をペースダウンさせるべきではなく、それによる損益面へのマイナスについてもネガティブに捉える必要はないとの見方もできる。もちろん、広告投資の効果については、これからもしっかりとチェックすることが重要であることは言うまでもない。今回の広告投資の増額がどのように来期業績の上積みに寄与するかについては、今後の投資効果を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。また、海外拠点の閉鎖については想定外であったものの、海外人材(特にエンジニア)の活用やビジネスモデルのグローバル展開が将来的な戦略の軸となる可能性を否定するものではなく、今後どのような形で維持・発展させていくのかを見守りたい。一方、BPOからBPaaSへの流れを捉え、各種プラットフォーマーとの業務提携を進め、サードパーティとして事業拡大を目指す方向性を打ち出した点やAI技術の活用に向けて様々な動きが出てきたところは注目に値する。特に、BPaaSについては、前述のとおり既に具体的な案件がスタートしており、今後の成長スピードにどのような影響を及ぼすのかに期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SO>
1. 2024年8月期の業績予想
キャスター<9331>は、第3四半期までの業績や第4四半期での広告投資の増額方針を踏まえ、個別業績予想を下方修正するとともに、2024年6月1日付けのグラムス連結化に伴い、新たに連結業績予想を公表した。
修正後の個別業績予想(レンジ形式)は、売上高を4,450百万円~4,550百万円(前期は4,179百万円)、営業損失を230百万円~150百万円(同2百万円の利益)、経常損失を230百万円~150百万円(同18百万円の利益)、当期純損失を260百万円~181百万円(同29百万円の利益)と売上高は上・下限ともに増収を確保する一方、各段階利益は上・下限ともに減益となり損失計上を見込んでいる。
また、連結業績予想については、売上高を4,500百万円~4,600百万円、営業損失を240百万円~160百万円、経常損失を230百万円~150百万円、当期純損失を260百万円~181百万円と見込んでいる。
個別業績予想を下方修正したのは、第3四半期までの稼働社数の積み上げに遅れが出たことと、来期以降の成長加速に向けて広告予算を増額したことが理由であるが、特に後者による影響が大きい。なお、年間の広告費及び販促費については、期初計画の261百万円から、340百万円~380百万円の範囲へと増額する方針である※。それによって売上高及び利益額も変動することから、レンジ形式での業績予想となっている。なお、広告費及び販促費の範囲については、顧客獲得効率及び効果が薄いと判断した場合は下限、一層の獲得が見込める場合は上限となることを前提としている。
※基本的には、Web広告に投資(新規チャネル)するとともに、営業体制の強化も実施する方針。
また、連結業績予想については、2024年6月1日付けで連結化したグラムスの2024年6月から2024年8月までの3ヶ月分の業績予想を織り込んでいる。
2. 来期(2025年8月期)以降の業績の考え方
今回の先行投資的な広告予算の増額により、来期業績(売上高)への上積みは約2.5億円程度になると同社では見込んでいる。また、今後も成長加速のステージが続くことから、広告費や人的資本への投資を強化するとともに、来期以降の平均成長率(CAGR)を30%以上、3年後の売上高として100億円を目指している。
3. 弊社アナリストの見方
弊社でも、アドフラウドによるもたつきを除けば、総じてKPIは改善する傾向にあることや、追い風となっている外部環境(中小企業における人手不足問題など)を勘案すれば、大幅な広告投資の増額に踏み切ったことは合理的な判断であると評価している。そもそも、これまでの高い成長率と比べて2024年8月期のトップラインの伸びが緩やかとなっているのは、株式上場を直前に控えた前期において広告投資を抑えたことが影響していると見ている。同社が成長を加速すべきステージにあることを勘案すれば、今後の成長に向けた広告投資をペースダウンさせるべきではなく、それによる損益面へのマイナスについてもネガティブに捉える必要はないとの見方もできる。もちろん、広告投資の効果については、これからもしっかりとチェックすることが重要であることは言うまでもない。今回の広告投資の増額がどのように来期業績の上積みに寄与するかについては、今後の投資効果を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。また、海外拠点の閉鎖については想定外であったものの、海外人材(特にエンジニア)の活用やビジネスモデルのグローバル展開が将来的な戦略の軸となる可能性を否定するものではなく、今後どのような形で維持・発展させていくのかを見守りたい。一方、BPOからBPaaSへの流れを捉え、各種プラットフォーマーとの業務提携を進め、サードパーティとして事業拡大を目指す方向性を打ち出した点やAI技術の活用に向けて様々な動きが出てきたところは注目に値する。特に、BPaaSについては、前述のとおり既に具体的な案件がスタートしており、今後の成長スピードにどのような影響を及ぼすのかに期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SO>
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