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MDNT Research Memo(7):両利き経営を早期に確立し、細胞加工業の2025年9月期黒字化を目指す(1)
配信日時:2024/07/23 14:27
配信元:FISCO
*14:27JST MDNT Research Memo(7):両利き経営を早期に確立し、細胞加工業の2025年9月期黒字化を目指す(1)
■メディネット<2370>の事業活動の進捗及び成長戦略
1. 細胞加工業の進捗と今後の取り組み
細胞加工業は、2019年9月期に初めて黒字化を達成したが、コロナ禍により免疫細胞治療患者(特にインバウンド患者)の受診控えが続いた。2023年9月期は、新型コロナウイルス感染症の5類移行と経済活動の活発化に伴い免疫細胞治療患者が徐々に戻り、免疫細胞加工受託件数も回復傾向にある。
特定細胞加工物製造業は、コロナ禍により受託件数が急減し、コロナ禍前の2019年9月期の売上高1,059百万円に比べて一時は約40%まで落ち込んだ。2020年9月期第3四半期に受託件数はいったん下げ止まり、以降は徐々に回復傾向にあったものの、2022年1月以降のコロナ禍の第6波、2022年6月下旬から始まった第7波の影響により、受託件数は一転減少傾向となった。そして、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、政府はコロナ禍による行動制限や水際対策を大幅に緩和した。これにより免疫細胞治療の国内の患者数は回復傾向にあるが、医療インバウンド患者の回復力が弱い。同社では免疫細胞治療患者数の回復を目指すが医療インバウンド患者数の回復は不確実な面もあるため、新たな細胞加工の品目や受託メニューの拡大を進めてきた。2024年3月期(単体ベース)は、第1四半期が免疫細胞の受託件数回復と新規製造受託に伴う技術移転一時金などにより売上高が増加した。第2四半期は免疫細胞のインバウンド患者数が伸びず、前年同期並みに留まった。
CDMO事業では、かねてより進めていたヤンセンファーマとの治験製品「カービクティ(R)点滴静注」製造における技術移転が完了した。2021年5月には治験製品製造受託に関する契約を締結し、同年6月よりヤンセンファーマが実施する国際共同治験(第III相臨床試験:CARTITUDE-4)において、日本国内で試験に用いる治験製品製造工程の一部の製造受託を開始した。ヤンセンファーマが2022年9月に薬事(製造・販売)承認を取得したことで、同社では再生医療等製品全般のさらなる製造受託を目指している。2024年3月期第2四半期は、ヤンセンファーマからの治験製品受託製造は順調に推移し、安定した売上高を確保できた。
細胞加工業の事業構造は特定細胞加工物製造業(特に医療インバウンド患者に依存)の1本足打法であったため、コロナ禍で大打撃を受けた。今後は環境変化に強い事業構造への転換・拡大が不可欠と考え、成長が期待できるCDMO事業を強化する。免疫細胞加工受託件数も回復しており、2024年9月期はコロナ禍前の水準近くまで収益の回復を目指す。そして、特定細胞加工物製造業とCDMO事業の両利き経営を早期に確立し、細胞加工業の2025年9月期黒字化を目指す。
CDMO事業の強化に向け、既に細胞培養加工の環境・体制整備として専門人材の採用(細胞加工技術者など40名程度)、資金調達(第18回新株発行、調達総額1,690百万円のうち437百万円を使途)を実施した。事業目標については「事業基盤の強化による売上拡大」を目指す。一時的な黒字化に留めず、医療インバウンド患者依存の事業構造を改め、同社のコア事業として持続的安定成長型の事業構造を確立することに主眼を置いている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
<SO>
1. 細胞加工業の進捗と今後の取り組み
細胞加工業は、2019年9月期に初めて黒字化を達成したが、コロナ禍により免疫細胞治療患者(特にインバウンド患者)の受診控えが続いた。2023年9月期は、新型コロナウイルス感染症の5類移行と経済活動の活発化に伴い免疫細胞治療患者が徐々に戻り、免疫細胞加工受託件数も回復傾向にある。
特定細胞加工物製造業は、コロナ禍により受託件数が急減し、コロナ禍前の2019年9月期の売上高1,059百万円に比べて一時は約40%まで落ち込んだ。2020年9月期第3四半期に受託件数はいったん下げ止まり、以降は徐々に回復傾向にあったものの、2022年1月以降のコロナ禍の第6波、2022年6月下旬から始まった第7波の影響により、受託件数は一転減少傾向となった。そして、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、政府はコロナ禍による行動制限や水際対策を大幅に緩和した。これにより免疫細胞治療の国内の患者数は回復傾向にあるが、医療インバウンド患者の回復力が弱い。同社では免疫細胞治療患者数の回復を目指すが医療インバウンド患者数の回復は不確実な面もあるため、新たな細胞加工の品目や受託メニューの拡大を進めてきた。2024年3月期(単体ベース)は、第1四半期が免疫細胞の受託件数回復と新規製造受託に伴う技術移転一時金などにより売上高が増加した。第2四半期は免疫細胞のインバウンド患者数が伸びず、前年同期並みに留まった。
CDMO事業では、かねてより進めていたヤンセンファーマとの治験製品「カービクティ(R)点滴静注」製造における技術移転が完了した。2021年5月には治験製品製造受託に関する契約を締結し、同年6月よりヤンセンファーマが実施する国際共同治験(第III相臨床試験:CARTITUDE-4)において、日本国内で試験に用いる治験製品製造工程の一部の製造受託を開始した。ヤンセンファーマが2022年9月に薬事(製造・販売)承認を取得したことで、同社では再生医療等製品全般のさらなる製造受託を目指している。2024年3月期第2四半期は、ヤンセンファーマからの治験製品受託製造は順調に推移し、安定した売上高を確保できた。
細胞加工業の事業構造は特定細胞加工物製造業(特に医療インバウンド患者に依存)の1本足打法であったため、コロナ禍で大打撃を受けた。今後は環境変化に強い事業構造への転換・拡大が不可欠と考え、成長が期待できるCDMO事業を強化する。免疫細胞加工受託件数も回復しており、2024年9月期はコロナ禍前の水準近くまで収益の回復を目指す。そして、特定細胞加工物製造業とCDMO事業の両利き経営を早期に確立し、細胞加工業の2025年9月期黒字化を目指す。
CDMO事業の強化に向け、既に細胞培養加工の環境・体制整備として専門人材の採用(細胞加工技術者など40名程度)、資金調達(第18回新株発行、調達総額1,690百万円のうち437百万円を使途)を実施した。事業目標については「事業基盤の強化による売上拡大」を目指す。一時的な黒字化に留めず、医療インバウンド患者依存の事業構造を改め、同社のコア事業として持続的安定成長型の事業構造を確立することに主眼を置いている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
<SO>
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