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NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、ECB定例理事会、BOE金融政策、米CPI・小売り売上高

配信日時:2022/12/12 07:30 配信元:FISCO
今週は連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するほか、欧州中央銀行(ECB)が定例理事会、英中銀が金融政策決定会合を開催する。

FRBは4カ月連続で75ベーシスポイント(BP)利上げ実施後、50BPに利上げペースを減速することがほぼ確実と見られている。ただ、インフレ抑制完了には程遠く、来年も利上げを継続し、利上げ終了する水準が5%超となる可能性を示唆しておりドルは底堅い展開か。ただ、ECBや英中銀も利上げが予想されており、ドルの上昇も限定的となる可能性が強い。ECBは利上げペースを50BPに減速する見通し。インフレが1年半ぶりに鈍化した。ラガルド総裁会見で今後の利上げ軌道を探る。英中銀は賃金インフレに対処するため50BPの利上げで政策金利を3.5%に引き上げると見られている。

さらに、今後のFRBの利上げ軌道を探るため11月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。さらに、景気後退懸念が強まる中、小売り売上高の結果も重要となる。

11月CPIは伸びの鈍化が想定されており、インフレピークが証明されると来年の利上げ観測が後退し金利先高観やドル先高観の後退に繋がる。ただ、11月生産者物価指数(PPI)は期待に反し、食料品価格の上昇が全体指数を押し上げ。原油価格の下落が奏功しペースは鈍化しているもののFRB高官も指摘しているとおり、期待通りにはインフレの鈍化が進まない状況が証明されており、期待に反しCPIも予想を上回るとドル買いが再開することになる。

今回のFOMCでは、パウエル議長会見や声明に加え、スタッフの予想が公表される予定で今後の利上げ軌道を見極めるため内容にも注目。インフレに鈍化の兆しが見られているが、FRBはペース減速も、インフレを抑制するために利上げを継続していく姿勢を維持している。パウエル議長はじめFRB高官はピーク金利も従来想定されていた水準を上回る5%超に引き上げる必要性を指摘したが、この方針に変更がないかどうかを確認していくことになる。

また今週末に、連邦政府機関閉鎖回避するための予算協議期限がくる。もし、合意なく政府機関が閉鎖されるとドル売りに繋がる可能性がある。

■今週の主な注目イベント

●米国
13日:11月消費者物価指数(CPI)
14日:FOMC、パウエル議長会見、スタッフ予測、11月輸入・輸出物価指数
15日:12月二ューヨーク連銀製造業景気指数、11月小売売上高、新規失業保険申請件数、12月フィラデルフィア連銀景況、11月鉱工業生産・設備稼働率、10月企業在庫、10月対米国投資
16日:12月米国製造業PMI、連邦政府機関閉鎖回避するための予算協議期限

●欧州
13日:独CPI、ZEW期待調査、伊鉱工業生産
14日:ユーロ圏鉱工業生産
15日:ECB定例理事会、ラガルド総裁会見
16日:ユーロ圏、PMI、CPI、

●英国
13日:失業率、英中銀、金融安定報告
14日:CPI
15日:英中銀金融政策決定会合

●日本
12日:PPI
14日:機械受注、鉱工業生産
16日:じぶん銀PMI


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