注目トピックス 日本株
IIF Research Memo(5):2022年3月期はレコードブック事業で利用控えの影響が軽微となり、売上高増加
配信日時:2022/07/27 15:05
配信元:FISCO
■業績動向
1. 2022年3月期の業績概要
インターネットインフィニティー<6545>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比20.2%増の4,168百万円、営業利益が同5.6%減の156百万円、経常利益が同15.9%増の289百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.1%増の186百万円となった。レコードブック事業において総店舗数の増加及び利用控えの影響が軽微となったことで売上高が増加したほか、フルケアの連結化に伴いケアサプライ事業の売上高が大きく増加した。利益面では、レコードブック事業で通常の運営体制に戻したこと等により営業利益はやや減少したものの、経費助成金等収入による営業外収益の増加で経常利益が、経費助成金に伴う固定資産圧縮損等による特別損失の減少で親会社株主に帰属する当期純利益が、それぞれ増加した。
セグメント別の業績は以下のとおり。
(1) ヘルスケアソリューション事業
ヘルスケアソリューション事業の売上高は前期比30.5%増の2,893百万円、営業利益は同3.8%減の338百万円となった。
a) レコードブック事業
レコードブック事業の売上高は前期比1.2%増の1,819百万円、営業利益は同16.2%減の212百万円となった。「レコードブック」総店舗数が前期末比9店舗増加したことに加え、利用控えの影響が軽微となったことにより、売上高は増加した。コロナ禍の影響としては、第4四半期に新型コロナ変異株感染拡大の影響を受け、売上高はやや減少したものの、高齢者の運動習慣の重要性への理解が進んだ結果、感染拡大の波による影響を受けながらも利用者数はおおむね回復基調で推移した。これらの結果、2021年12月の「レコードブック」利用者数は過去最高となった。なお、2022年3月期末から4月以降にかけて再び回復傾向となっている。
利益面では、通常の運営体制に戻したこと等により減益となったものの、セグメント利益率は11.7%と高く、効率的に利益を上げるビジネスモデルが構築されている。これは同事業がフランチャイズ方式によるロイヤリティ収入を主な収益源としていることによる。
b) Webソリューション事業
Webソリューション事業の売上高は前期比2.2%増の230百万円、営業利益は同23.3%増の49百万円となった。コロナ禍に伴う営業制限を受けた前期と比較すると新規案件の獲得状況が復調しており、売上高・利益ともに増加した。トピックスとしては、製薬企業・医療機器メーカー向けのマーケティング支援サービスであるメディカルソリューションに対する引き合いが好調に推移した。同事業の利益率も21.3%と高く、収益性の高いビジネスと言える。
c) ケアサプライ事業
ケアサプライ事業の売上高は前期比333.0%増の843百万円、営業利益は同31.3%増の76百万円となった。同事業強化を目的として2021年4月にフルケアを子会社化したことに伴い、売上高が大幅に増加した。フルケアの業務改善や営業ノウハウなどの共有などを推進することで、利益面での貢献も目指していく。
(2) 在宅サービス事業
在宅サービス事業の売上高は前期比1.9%増の1,274百万円、営業利益は同1.2%増の377百万円となった。長引くコロナ禍においても安定収益を継続している。第4四半期は通所介護事業を中心に新型コロナ変異株感染拡大の影響を受け稼働率がやや低下したものの、期末から4月以降にかけて緩やかな回復傾向となっている。
長短の手元流動性に問題はなく、財務の健全性は高い
2. 財務状況と経営指標
2022年3月期末の総資産は前期末比483百万円増の2,829百万円となった。このうち流動資産は同418百万円増の1,951百万円となった。これは主に、手元資金の調整により現金及び預金が285百万円増加したこと、フルケアを連結化したことにより売掛金が125百万円増加したこと等による。固定資産はフルケア株式取得に伴いのれんが増加し、無形固定資産が203百万円増加したこと等により、同65百万円増の878百万円となった。負債合計は同254百万円増の1,584百万円となった。これは主に、手元資金の調整により短期借入金が190百万円増加したこと等による。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上で利益剰余金が206百万円増加したこと等により、同228百万円増の1,245百万円となった。この結果、自己資本比率は同0.6ポイント上昇し44.0%となった。
ROEは15.0%であった。上場時から継続的に利益を創出し、純資産を積み重ねたことなどを受けて2018年3月期のROE32.1%と比較すると低下しているものの、引き続き高い水準を維持している。また、手元資金が1,951百万円と潤沢にあること、流動比率が174.1%、固定比率が70.5%と長短の手元流動性に問題がないことなどから、財務状態は健全な状態にあると弊社では見ている。
2022年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは271百万円の収入となった。これは主に、税引前当期純利益が286百万円、減価償却費が131百万円増加した一方、法人税等の支払額が147百万円あったこと等による。投資活動によるキャッシュ・フローは236百万円の支出となった。これは主に、連結範囲変更に伴う子会社株式の取得による支出274百万円等による。財務活動によるキャッシュ・フローは250百万円の収入となった。これは主に、長短借入金(ネット)259百万円等による。これらの結果、現金及び現金同等物は285百万円増加し、期末残高は1,130百万円となった。連結範囲変更に伴う子会社株式の取得に274百万円支出しているものの、財務の健全性を意識して投資活動を行っていると言える。また、事業拡大に向けて積極的に投資を実行している点も評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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1. 2022年3月期の業績概要
インターネットインフィニティー<6545>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比20.2%増の4,168百万円、営業利益が同5.6%減の156百万円、経常利益が同15.9%増の289百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.1%増の186百万円となった。レコードブック事業において総店舗数の増加及び利用控えの影響が軽微となったことで売上高が増加したほか、フルケアの連結化に伴いケアサプライ事業の売上高が大きく増加した。利益面では、レコードブック事業で通常の運営体制に戻したこと等により営業利益はやや減少したものの、経費助成金等収入による営業外収益の増加で経常利益が、経費助成金に伴う固定資産圧縮損等による特別損失の減少で親会社株主に帰属する当期純利益が、それぞれ増加した。
セグメント別の業績は以下のとおり。
(1) ヘルスケアソリューション事業
ヘルスケアソリューション事業の売上高は前期比30.5%増の2,893百万円、営業利益は同3.8%減の338百万円となった。
a) レコードブック事業
レコードブック事業の売上高は前期比1.2%増の1,819百万円、営業利益は同16.2%減の212百万円となった。「レコードブック」総店舗数が前期末比9店舗増加したことに加え、利用控えの影響が軽微となったことにより、売上高は増加した。コロナ禍の影響としては、第4四半期に新型コロナ変異株感染拡大の影響を受け、売上高はやや減少したものの、高齢者の運動習慣の重要性への理解が進んだ結果、感染拡大の波による影響を受けながらも利用者数はおおむね回復基調で推移した。これらの結果、2021年12月の「レコードブック」利用者数は過去最高となった。なお、2022年3月期末から4月以降にかけて再び回復傾向となっている。
利益面では、通常の運営体制に戻したこと等により減益となったものの、セグメント利益率は11.7%と高く、効率的に利益を上げるビジネスモデルが構築されている。これは同事業がフランチャイズ方式によるロイヤリティ収入を主な収益源としていることによる。
b) Webソリューション事業
Webソリューション事業の売上高は前期比2.2%増の230百万円、営業利益は同23.3%増の49百万円となった。コロナ禍に伴う営業制限を受けた前期と比較すると新規案件の獲得状況が復調しており、売上高・利益ともに増加した。トピックスとしては、製薬企業・医療機器メーカー向けのマーケティング支援サービスであるメディカルソリューションに対する引き合いが好調に推移した。同事業の利益率も21.3%と高く、収益性の高いビジネスと言える。
c) ケアサプライ事業
ケアサプライ事業の売上高は前期比333.0%増の843百万円、営業利益は同31.3%増の76百万円となった。同事業強化を目的として2021年4月にフルケアを子会社化したことに伴い、売上高が大幅に増加した。フルケアの業務改善や営業ノウハウなどの共有などを推進することで、利益面での貢献も目指していく。
(2) 在宅サービス事業
在宅サービス事業の売上高は前期比1.9%増の1,274百万円、営業利益は同1.2%増の377百万円となった。長引くコロナ禍においても安定収益を継続している。第4四半期は通所介護事業を中心に新型コロナ変異株感染拡大の影響を受け稼働率がやや低下したものの、期末から4月以降にかけて緩やかな回復傾向となっている。
長短の手元流動性に問題はなく、財務の健全性は高い
2. 財務状況と経営指標
2022年3月期末の総資産は前期末比483百万円増の2,829百万円となった。このうち流動資産は同418百万円増の1,951百万円となった。これは主に、手元資金の調整により現金及び預金が285百万円増加したこと、フルケアを連結化したことにより売掛金が125百万円増加したこと等による。固定資産はフルケア株式取得に伴いのれんが増加し、無形固定資産が203百万円増加したこと等により、同65百万円増の878百万円となった。負債合計は同254百万円増の1,584百万円となった。これは主に、手元資金の調整により短期借入金が190百万円増加したこと等による。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上で利益剰余金が206百万円増加したこと等により、同228百万円増の1,245百万円となった。この結果、自己資本比率は同0.6ポイント上昇し44.0%となった。
ROEは15.0%であった。上場時から継続的に利益を創出し、純資産を積み重ねたことなどを受けて2018年3月期のROE32.1%と比較すると低下しているものの、引き続き高い水準を維持している。また、手元資金が1,951百万円と潤沢にあること、流動比率が174.1%、固定比率が70.5%と長短の手元流動性に問題がないことなどから、財務状態は健全な状態にあると弊社では見ている。
2022年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは271百万円の収入となった。これは主に、税引前当期純利益が286百万円、減価償却費が131百万円増加した一方、法人税等の支払額が147百万円あったこと等による。投資活動によるキャッシュ・フローは236百万円の支出となった。これは主に、連結範囲変更に伴う子会社株式の取得による支出274百万円等による。財務活動によるキャッシュ・フローは250百万円の収入となった。これは主に、長短借入金(ネット)259百万円等による。これらの結果、現金及び現金同等物は285百万円増加し、期末残高は1,130百万円となった。連結範囲変更に伴う子会社株式の取得に274百万円支出しているものの、財務の健全性を意識して投資活動を行っていると言える。また、事業拡大に向けて積極的に投資を実行している点も評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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