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ヒガシ21 Research Memo(3):運送事業や倉庫事業を中心に様々な物流サービスを提供
配信日時:2022/06/09 15:33
配信元:FISCO
■事業概要
1. 事業概要
ヒガシトゥエンティワン<9029>は、個々の顧客ニーズに対応した物流設計力を強みとして、運送事業や倉庫事業を中心に様々な物流サービスを提供している。報告セグメント区分は、運送事業(輸送サービス事業、オフィスサービス(事務所移転・引越)事業、静脈物流事業、ビルデリバリー事業、メールサービス事業、IT関連事業、精密機器輸送サービス)、倉庫事業(保管サービス事業、ドキュメントサービス事業、物流・流通加工サービス)、商品販売事業、ウエルフェア事業、その他事業、となる。なお、過去5期間のセグメント別売上高の推移を見ると、主力の運送事業及び倉庫事業はおおむね順調に拡大している。
(1) 運送事業
a) 輸送サービス事業
近畿地区の新聞配送、ビールメーカー及び飲料メーカーの大阪中・南部地区の配送、製鋼所の非鉄金属の配送業務並びに一般荷主等の輸送業務を行っている。首都圏では、オフィス什器、複合機、乾燥食品を中心に一般荷主等の輸送業務を行っている。
b) オフィスサービス事業
企業のオフィス移転業務を受託している。移転規模に合わせてプロジェクトチームが顧客の業務に支障をきたさないプランニングを行い、各官庁に対する諸手続きや移転前後の近隣対応等、事前・事後処理に関する業務までサポートしている。
c) 静脈物流事業
全国の中間処理業者、産業廃棄物収集運搬業者をネットワーク化し、精密書類・OA機器等の回収・リサイクル化に応えられる体制を整えている。また、オフィスの機密書類等の紙資源処理は、全国各地で選定した製紙会社及び運送業者と提携して、ダンボール箱に詰めた機密書類を第三者の目に触れさせることなく溶解処理している。回収からリサイクル処分完了までのトータル物流システムによって、資源の再利用等の環境負荷軽減に対応した業務を提供している。
d) ビルデリバリー事業
大型都市ビル内の快適な環境を守り、円滑なモノの流れを保つために、ビル館内での物品の搬出入を一括管理して共同配送することで、モノの流れを統括する物流システムを構築している。首都圏では東京オペラシティ・六本木ヒルズ・表参道ヒルズ・アークヒルズ仙石山森タワー・ワテラスタワー・日本生命丸の内ビル・エステック情報ビル・神宮前タワービルディング・Hareza Tower・神谷町トラストタワー、中部圏ではグローバルゲート、関西圏ではグランフロント大阪南館・ニッセイ新大阪ビル・堂島アバンザ・新ダイビル等を受託している。
e) メールサービス事業
DM・カタログ・パンフレット等を封入・封緘し、取扱い郵便局までの発送から諸手続き等の代行サービスを行っている。
f) IT関連事業
PCのカストマイズを行っている。機器の調達、キッティング、現地でのセッティングからメンテナンスまで、同社グループの物流インフラを活用してトータルにサポートする。
g) 精密機器輸送サービス
銀行ATM、通貨処理機、POSレジスター等の金融端末機を中心に、精密機器輸送を行っている。設置作業等の運送付帯業務も行い、輸送から設置まで一貫したサービスを提供している。
(2) 倉庫事業
a) 保管サービス事業
製鋼所、家電商品メーカー、e-コマース向けの大型物流センター等、個々の顧客の商品に適した保管・管理を提供している。また、在庫管理から物流加工、配送まで一貫した総合情報システムで、顧客の物流基地としての機能を提供している。2021年10月には新事業となる資材調達3PL事業を関西電力送配電向けに開始した。資材調達3PL事業により、電力資材供給メーカー及び工事会社の資材納品・契約手続きの効率化を実現している。このほか、さらなる事業拡大に向け、2022年4月に三郷ロジスティクスセンター(3,100坪)を埼玉県に開設、2022年5月に3PL業務の新規受託に伴い小牧物流センターを愛知県に開設した。また、2023年4月に3PL用の大型倉庫(約5,700坪)を大阪府茨木市に開設予定である。
b) ドキュメントサービス事業
国土交通省の認定を受けているトランクルームにおいて、特別なセキュリティが必要な企業の機密文書やデータを保管している。静脈認証システムやビデオカメラによる24時間監視体制等の警備システムを整え、利便性と安全性を両立させている。保存期間が到来した機密文書等は廃棄(リサイクル)するなどの一貫したシステムを採用することで、オフィススペースの有効活用を図るサービスを提供している。また、紙で保管されたままの文書や図面をデータ化するデジタルソリューション事業にも取り組んでいる。
c) 物流・流通加工サービス事業
帳票類等の印刷物の書類保管、梱包、封入、発送、管理を行っている。それぞれの特性に合わせて、顧客のニーズに柔軟に対応したサービスを提供している。
(3) 商品販売事業
倉庫事業から派生した事業であり、物流インフラを活用した各種梱包資材やOA機器等の販売を行っている。
(4) ウエルフェア事業
介護支援(福祉用具貸与)事業者向けに、福祉用具(ベッド、車椅子等)のレンタル及び販売を行っている。
(5) その他事業
駐車場事業では、大阪・東京・名古屋等の主要都市において、各地域に適した立体駐車場の運営を行っている。周辺事業のうち、ビジネスサポート事業では六本木ヒルズ内のビジネスコンビニ「ヒルズ21」の運営、PCイレース事業ではPCデータのイレース(機密データ消去・物理破壊、中古PC販売・リサイクル)、デジタルソリューション事業では大量の文書・図面等のスキャンニングやデータ保存を行っている。
2. 主要顧客
同社は、発祥の地である関西圏で高い知名度を誇り、幅広い分野の大手優良企業を安定収益基盤としていることが特長である。主要顧客は、主要株主でもある日本生命グループ、関西電力<9503>グループ、(株)毎日新聞社グループ等が中心となっている。直近では、関西圏でe-コマース向け業務を開始したことから、大手e-コマース会社が売上高3位となっている。全体の売上高は新規顧客開拓により増加基調であるものの、並行して既存主要顧客に対する深耕も進展しているため、結果的に上位10社の売上占有率はおおむね40%台で推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
1. 事業概要
ヒガシトゥエンティワン<9029>は、個々の顧客ニーズに対応した物流設計力を強みとして、運送事業や倉庫事業を中心に様々な物流サービスを提供している。報告セグメント区分は、運送事業(輸送サービス事業、オフィスサービス(事務所移転・引越)事業、静脈物流事業、ビルデリバリー事業、メールサービス事業、IT関連事業、精密機器輸送サービス)、倉庫事業(保管サービス事業、ドキュメントサービス事業、物流・流通加工サービス)、商品販売事業、ウエルフェア事業、その他事業、となる。なお、過去5期間のセグメント別売上高の推移を見ると、主力の運送事業及び倉庫事業はおおむね順調に拡大している。
(1) 運送事業
a) 輸送サービス事業
近畿地区の新聞配送、ビールメーカー及び飲料メーカーの大阪中・南部地区の配送、製鋼所の非鉄金属の配送業務並びに一般荷主等の輸送業務を行っている。首都圏では、オフィス什器、複合機、乾燥食品を中心に一般荷主等の輸送業務を行っている。
b) オフィスサービス事業
企業のオフィス移転業務を受託している。移転規模に合わせてプロジェクトチームが顧客の業務に支障をきたさないプランニングを行い、各官庁に対する諸手続きや移転前後の近隣対応等、事前・事後処理に関する業務までサポートしている。
c) 静脈物流事業
全国の中間処理業者、産業廃棄物収集運搬業者をネットワーク化し、精密書類・OA機器等の回収・リサイクル化に応えられる体制を整えている。また、オフィスの機密書類等の紙資源処理は、全国各地で選定した製紙会社及び運送業者と提携して、ダンボール箱に詰めた機密書類を第三者の目に触れさせることなく溶解処理している。回収からリサイクル処分完了までのトータル物流システムによって、資源の再利用等の環境負荷軽減に対応した業務を提供している。
d) ビルデリバリー事業
大型都市ビル内の快適な環境を守り、円滑なモノの流れを保つために、ビル館内での物品の搬出入を一括管理して共同配送することで、モノの流れを統括する物流システムを構築している。首都圏では東京オペラシティ・六本木ヒルズ・表参道ヒルズ・アークヒルズ仙石山森タワー・ワテラスタワー・日本生命丸の内ビル・エステック情報ビル・神宮前タワービルディング・Hareza Tower・神谷町トラストタワー、中部圏ではグローバルゲート、関西圏ではグランフロント大阪南館・ニッセイ新大阪ビル・堂島アバンザ・新ダイビル等を受託している。
e) メールサービス事業
DM・カタログ・パンフレット等を封入・封緘し、取扱い郵便局までの発送から諸手続き等の代行サービスを行っている。
f) IT関連事業
PCのカストマイズを行っている。機器の調達、キッティング、現地でのセッティングからメンテナンスまで、同社グループの物流インフラを活用してトータルにサポートする。
g) 精密機器輸送サービス
銀行ATM、通貨処理機、POSレジスター等の金融端末機を中心に、精密機器輸送を行っている。設置作業等の運送付帯業務も行い、輸送から設置まで一貫したサービスを提供している。
(2) 倉庫事業
a) 保管サービス事業
製鋼所、家電商品メーカー、e-コマース向けの大型物流センター等、個々の顧客の商品に適した保管・管理を提供している。また、在庫管理から物流加工、配送まで一貫した総合情報システムで、顧客の物流基地としての機能を提供している。2021年10月には新事業となる資材調達3PL事業を関西電力送配電向けに開始した。資材調達3PL事業により、電力資材供給メーカー及び工事会社の資材納品・契約手続きの効率化を実現している。このほか、さらなる事業拡大に向け、2022年4月に三郷ロジスティクスセンター(3,100坪)を埼玉県に開設、2022年5月に3PL業務の新規受託に伴い小牧物流センターを愛知県に開設した。また、2023年4月に3PL用の大型倉庫(約5,700坪)を大阪府茨木市に開設予定である。
b) ドキュメントサービス事業
国土交通省の認定を受けているトランクルームにおいて、特別なセキュリティが必要な企業の機密文書やデータを保管している。静脈認証システムやビデオカメラによる24時間監視体制等の警備システムを整え、利便性と安全性を両立させている。保存期間が到来した機密文書等は廃棄(リサイクル)するなどの一貫したシステムを採用することで、オフィススペースの有効活用を図るサービスを提供している。また、紙で保管されたままの文書や図面をデータ化するデジタルソリューション事業にも取り組んでいる。
c) 物流・流通加工サービス事業
帳票類等の印刷物の書類保管、梱包、封入、発送、管理を行っている。それぞれの特性に合わせて、顧客のニーズに柔軟に対応したサービスを提供している。
(3) 商品販売事業
倉庫事業から派生した事業であり、物流インフラを活用した各種梱包資材やOA機器等の販売を行っている。
(4) ウエルフェア事業
介護支援(福祉用具貸与)事業者向けに、福祉用具(ベッド、車椅子等)のレンタル及び販売を行っている。
(5) その他事業
駐車場事業では、大阪・東京・名古屋等の主要都市において、各地域に適した立体駐車場の運営を行っている。周辺事業のうち、ビジネスサポート事業では六本木ヒルズ内のビジネスコンビニ「ヒルズ21」の運営、PCイレース事業ではPCデータのイレース(機密データ消去・物理破壊、中古PC販売・リサイクル)、デジタルソリューション事業では大量の文書・図面等のスキャンニングやデータ保存を行っている。
2. 主要顧客
同社は、発祥の地である関西圏で高い知名度を誇り、幅広い分野の大手優良企業を安定収益基盤としていることが特長である。主要顧客は、主要株主でもある日本生命グループ、関西電力<9503>グループ、(株)毎日新聞社グループ等が中心となっている。直近では、関西圏でe-コマース向け業務を開始したことから、大手e-コマース会社が売上高3位となっている。全体の売上高は新規顧客開拓により増加基調であるものの、並行して既存主要顧客に対する深耕も進展しているため、結果的に上位10社の売上占有率はおおむね40%台で推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
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