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霞ヶ関キャピタル Research Memo(6):ポストコロナを見据え、物流施設開発事業を大幅に拡大(2)
配信日時:2022/05/11 15:06
配信元:FISCO
■事業別の取り組み
2. ホテル開発事業
ホテル関連市場においては、コロナ禍の影響を受け依然として世界的に移動制限が続いていることにより、国内・インバウンド(外国人の訪日旅行)ともに本格的な需要の回復には時間を要する様相を呈している。このような環境の下で霞ヶ関キャピタル<3498>は、市場回復時の成長を見据えた方針を打ち出している。具体的には、一般的にグループ旅行者が全体の6割弱を占めるのに対し、3~6人部屋の供給は4割に満たないことから、同社では多人数向けホテルの需給ギャップに着目し、グループ旅行者向けのホテル開発を推進している。同社は家族・グループ旅行等の需要に対応した「アパートメントホテル」の開発を手掛けているが、駅から徒歩5~10分圏内に立地し、キッチンや洗濯機等の長期滞在に対応した設備を完備した部屋を低額で提供できることから、国内旅行回帰等の需要取り込みを見込んでいる。つまり、消失したインバウンドに替わり、日本人の海外旅行消費分が今後国内旅行の消費へ向かうと見られていることから、消費単価の高い旅客ニーズの獲得が重要となる。宿泊需要へのコロナ禍の影響は大きいものの、今後は景気刺激策や行動制限の解除/緩和による需要回帰の動きが期待される。
同社が開発しているアパートメントホテルは、ブランド名を「FAV HOTEL」とし、3人以上のグループステイのために「広く、快適で、スタイリッシュ」な客室をリーズナブルな値段で提供することをコンセプトに、ゲストの「“Fav”orite」な空間でありたいとの願いから『FAV HOTEL』と名付けている。各室の広さは35〜40平方メートル、定員は4名以上を標準プランとし、1人あたりの宿泊単価はビジネスホテル以下になるよう設定している。
これらを実現するために、アパートメントホテルでは、徹底した省力化・低コスト化オペレーションにより、コロナ禍でも収益を生むビジネスモデル・運営体制を確立している。具体的には、フロント業務の省人化や、チェックアウトベースの清掃、飲食を提供しない宿泊特化のサービス等、固定費の削減により、同業他社と比べて低い稼働率でも損益分岐点を上回る運営を行っている。コロナ禍により稼働中シティホテルの平均定員稼働率は65%から23%に下落し、多くのホテルが休業や赤字経営を強いられるなか、同社のFAV HOTELは15%の稼働率でも運営収支が黒字化する仕組みを構築している。ポストコロナは従来のように海外旅行者の利用増加も期待できることから、市場回復時にはさらなる利益貢献が見込まれる。
アパートメントホテルについては、2022年8月期第2四半期に「FAV HOTEL KUMAMOTO」(67室)と「FAV HOTEL 伊勢」(36室)が新規開業し、「FAV HOTEL TAKAMATSU」(41室)、「FAV HOTEL TAKAYAMA」(38室)、「SH by the square hotel(京都)」(75室)と合わせて5件を運営している。さらに、2022年8月には「FAV HOTEL 広島 スタジアム」(33室)及び「FAV HOTEL 函館」(30室)が開業予定となっている。加えて、西日暮里(25室)、鹿児島中央(51室)、広島平和大通(51室)、両国(22室)、高山花里町(56室)、糸島半島西浦(47室)、長崎(58室)、札幌南6西7(88室)、石垣島(119室)、鹿児島天文館(72室)の10プロジェクトパイプラインがあるが、これらはタイミングを見て同社が組成するファンドへ売却する計画である。なお同社では、アパートメントホテル開発に際しては地元の銀行や建設会社を使うなど、地元の経済活性化につながるよう配慮しているようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<YM>
2. ホテル開発事業
ホテル関連市場においては、コロナ禍の影響を受け依然として世界的に移動制限が続いていることにより、国内・インバウンド(外国人の訪日旅行)ともに本格的な需要の回復には時間を要する様相を呈している。このような環境の下で霞ヶ関キャピタル<3498>は、市場回復時の成長を見据えた方針を打ち出している。具体的には、一般的にグループ旅行者が全体の6割弱を占めるのに対し、3~6人部屋の供給は4割に満たないことから、同社では多人数向けホテルの需給ギャップに着目し、グループ旅行者向けのホテル開発を推進している。同社は家族・グループ旅行等の需要に対応した「アパートメントホテル」の開発を手掛けているが、駅から徒歩5~10分圏内に立地し、キッチンや洗濯機等の長期滞在に対応した設備を完備した部屋を低額で提供できることから、国内旅行回帰等の需要取り込みを見込んでいる。つまり、消失したインバウンドに替わり、日本人の海外旅行消費分が今後国内旅行の消費へ向かうと見られていることから、消費単価の高い旅客ニーズの獲得が重要となる。宿泊需要へのコロナ禍の影響は大きいものの、今後は景気刺激策や行動制限の解除/緩和による需要回帰の動きが期待される。
同社が開発しているアパートメントホテルは、ブランド名を「FAV HOTEL」とし、3人以上のグループステイのために「広く、快適で、スタイリッシュ」な客室をリーズナブルな値段で提供することをコンセプトに、ゲストの「“Fav”orite」な空間でありたいとの願いから『FAV HOTEL』と名付けている。各室の広さは35〜40平方メートル、定員は4名以上を標準プランとし、1人あたりの宿泊単価はビジネスホテル以下になるよう設定している。
これらを実現するために、アパートメントホテルでは、徹底した省力化・低コスト化オペレーションにより、コロナ禍でも収益を生むビジネスモデル・運営体制を確立している。具体的には、フロント業務の省人化や、チェックアウトベースの清掃、飲食を提供しない宿泊特化のサービス等、固定費の削減により、同業他社と比べて低い稼働率でも損益分岐点を上回る運営を行っている。コロナ禍により稼働中シティホテルの平均定員稼働率は65%から23%に下落し、多くのホテルが休業や赤字経営を強いられるなか、同社のFAV HOTELは15%の稼働率でも運営収支が黒字化する仕組みを構築している。ポストコロナは従来のように海外旅行者の利用増加も期待できることから、市場回復時にはさらなる利益貢献が見込まれる。
アパートメントホテルについては、2022年8月期第2四半期に「FAV HOTEL KUMAMOTO」(67室)と「FAV HOTEL 伊勢」(36室)が新規開業し、「FAV HOTEL TAKAMATSU」(41室)、「FAV HOTEL TAKAYAMA」(38室)、「SH by the square hotel(京都)」(75室)と合わせて5件を運営している。さらに、2022年8月には「FAV HOTEL 広島 スタジアム」(33室)及び「FAV HOTEL 函館」(30室)が開業予定となっている。加えて、西日暮里(25室)、鹿児島中央(51室)、広島平和大通(51室)、両国(22室)、高山花里町(56室)、糸島半島西浦(47室)、長崎(58室)、札幌南6西7(88室)、石垣島(119室)、鹿児島天文館(72室)の10プロジェクトパイプラインがあるが、これらはタイミングを見て同社が組成するファンドへ売却する計画である。なお同社では、アパートメントホテル開発に際しては地元の銀行や建設会社を使うなど、地元の経済活性化につながるよう配慮しているようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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