注目トピックス 日本株
CAICAD Research Memo(8):2022年10月期は増収増益により黒字転換を目指す
配信日時:2022/01/24 15:08
配信元:FISCO
■業績見通し
1. 2022年10月期の業績予想
2022年10月期の業績予想についてCAICA DIGITAL<2315>は、売上高を前期比28.4%増の7,632百万円、営業利益を211百万円(前期は915百万円の損失)、経常利益を201百万円(同929百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益を472百万円(同799百万円の損失)と増収増益により黒字転換を目指している。
売上高については、引き続き「ITサービス事業」が堅調に推移するとともに、「金融サービス事業」の伸びが増収に大きく寄与する見通しとなっている。「ITサービス事業」は好調な事業環境が続くなか、大手SIer等の既存顧客からの受注の継続・拡大を見込んでいる。また、「金融サービス事業」については、カイカエクスチェンジホールディングスの通年寄与(6ヶ月分の上乗せ)に加え、カイカ証券とのシナジー創出による暗号資産ビジネスの拡大を想定している。
利益面でも、暗号資産交換所「Zaif」への次世代システム導入や広告投資の拡大など、今後の事業拡大に向けた先行費用を予定しているものの、増収による収益の底上げにより大幅な増益を実現し、黒字転換を目指す想定となっている。特に、「金融サービス事業」については、暗号資産交換所「Zaif」を中核とする暗号資産ビジネスの本格化により、収益基盤の確立を図っていく方針である。
各事業別の業績予想及び活動方針は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比11.8%増の5,395百万円、セグメント利益は前期比ほぼ横ばいの312百万円を見込んでいる。大幅な増収となっているのは、暗号資産交換所「Zaif」向け次世代システムの受注拡大によるところが大きいが、その分を除いた外部売上高についても、好調な事業環境が続くなか、既存顧客からの受注継続・拡大のほか、FinTech関連(暗号資産・ブロックチェーン)システムの受注獲得により、堅調に推移する見通しとなっている。また、自社プロダクトについては、前期より開始した「NFTプラットフォーム」や、需要が拡大している「セキュリティ・コンサルティング・サービス」の販売強化に注力する方針としている。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比153.6%増の2,853百万円、セグメント利益は384百万円(前期は704百万円の損失)と大幅な増収増益により、黒字転換を目指している。売上高は、カイカエクスチェンジホールディングスの通年寄与(6ヶ月分の上乗せ)が増収に大きく寄与する。また、カイカ証券とのシナジー創出により、暗号資産交換所「Zaif」を中核とする暗号資産ビジネスの本格展開(暗号資産新サービスの提供、カイカキャピタルによる暗号資産投融資運用の本格化)を見込んでいる。利益面では、「Zaif」の次世代システム導入やブランド強化に向けた広告投資(YouTube広告の開始等)による先行費用を予定しているものの、増収による収益の底上げや暗号資産ビジネスの本格展開により、収益基盤の早期確立を図っていく方針である。
2. 弊社の見方
弊社では、同社業績のドライバーとなる暗号資産ビジネスはポテンシャルの大きな事業であるものの、暗号資産市場の不安定な動きによる影響を含め、未だ不確実性の高い事業であるところについては慎重に判断する必要があるものと見ている。そのうえで、外部要因(暗号資産市場の健全な成長)及び内部要因(暗号資産ビジネスにおける収益基盤の確立)が想定どおりに整えば、同社業績予想の達成も十分に視野に入ってくるものと考えられる。いずれにしても、FinTech分野の強化や暗号資産交換所への参入など、将来を見据えた大幅な事業構造の拡充を図る上で、まずは暗号資産ビジネスの事業基盤の整備(ブランド認知の拡大、顧客基盤の拡大や活性化、新サービスの提供等)や、それに伴う収益基盤の早期確立(市場環境の影響を受けにくい収益構造)に向けて、しっかりとした目処をつけることが最大のテーマとなるだろう。また、「金融サービス事業」を統括する中間持株会社として新設されたカイカフィナンシャルホールディングスが、カイカエクスチェンジとカイカ証券のシナジー創出に向けていかにその役割を果たしていくのかについても、今後の成否を占ううえで大きなカギを握るものと考えられる。さらに中長期目線では、NFT分野への取り組みなど、次世代の「金融プラットフォーマー構想」の実現に向けた具体的な進捗にも注目していきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<YM>
1. 2022年10月期の業績予想
2022年10月期の業績予想についてCAICA DIGITAL<2315>は、売上高を前期比28.4%増の7,632百万円、営業利益を211百万円(前期は915百万円の損失)、経常利益を201百万円(同929百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益を472百万円(同799百万円の損失)と増収増益により黒字転換を目指している。
売上高については、引き続き「ITサービス事業」が堅調に推移するとともに、「金融サービス事業」の伸びが増収に大きく寄与する見通しとなっている。「ITサービス事業」は好調な事業環境が続くなか、大手SIer等の既存顧客からの受注の継続・拡大を見込んでいる。また、「金融サービス事業」については、カイカエクスチェンジホールディングスの通年寄与(6ヶ月分の上乗せ)に加え、カイカ証券とのシナジー創出による暗号資産ビジネスの拡大を想定している。
利益面でも、暗号資産交換所「Zaif」への次世代システム導入や広告投資の拡大など、今後の事業拡大に向けた先行費用を予定しているものの、増収による収益の底上げにより大幅な増益を実現し、黒字転換を目指す想定となっている。特に、「金融サービス事業」については、暗号資産交換所「Zaif」を中核とする暗号資産ビジネスの本格化により、収益基盤の確立を図っていく方針である。
各事業別の業績予想及び活動方針は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比11.8%増の5,395百万円、セグメント利益は前期比ほぼ横ばいの312百万円を見込んでいる。大幅な増収となっているのは、暗号資産交換所「Zaif」向け次世代システムの受注拡大によるところが大きいが、その分を除いた外部売上高についても、好調な事業環境が続くなか、既存顧客からの受注継続・拡大のほか、FinTech関連(暗号資産・ブロックチェーン)システムの受注獲得により、堅調に推移する見通しとなっている。また、自社プロダクトについては、前期より開始した「NFTプラットフォーム」や、需要が拡大している「セキュリティ・コンサルティング・サービス」の販売強化に注力する方針としている。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比153.6%増の2,853百万円、セグメント利益は384百万円(前期は704百万円の損失)と大幅な増収増益により、黒字転換を目指している。売上高は、カイカエクスチェンジホールディングスの通年寄与(6ヶ月分の上乗せ)が増収に大きく寄与する。また、カイカ証券とのシナジー創出により、暗号資産交換所「Zaif」を中核とする暗号資産ビジネスの本格展開(暗号資産新サービスの提供、カイカキャピタルによる暗号資産投融資運用の本格化)を見込んでいる。利益面では、「Zaif」の次世代システム導入やブランド強化に向けた広告投資(YouTube広告の開始等)による先行費用を予定しているものの、増収による収益の底上げや暗号資産ビジネスの本格展開により、収益基盤の早期確立を図っていく方針である。
2. 弊社の見方
弊社では、同社業績のドライバーとなる暗号資産ビジネスはポテンシャルの大きな事業であるものの、暗号資産市場の不安定な動きによる影響を含め、未だ不確実性の高い事業であるところについては慎重に判断する必要があるものと見ている。そのうえで、外部要因(暗号資産市場の健全な成長)及び内部要因(暗号資産ビジネスにおける収益基盤の確立)が想定どおりに整えば、同社業績予想の達成も十分に視野に入ってくるものと考えられる。いずれにしても、FinTech分野の強化や暗号資産交換所への参入など、将来を見据えた大幅な事業構造の拡充を図る上で、まずは暗号資産ビジネスの事業基盤の整備(ブランド認知の拡大、顧客基盤の拡大や活性化、新サービスの提供等)や、それに伴う収益基盤の早期確立(市場環境の影響を受けにくい収益構造)に向けて、しっかりとした目処をつけることが最大のテーマとなるだろう。また、「金融サービス事業」を統括する中間持株会社として新設されたカイカフィナンシャルホールディングスが、カイカエクスチェンジとカイカ証券のシナジー創出に向けていかにその役割を果たしていくのかについても、今後の成否を占ううえで大きなカギを握るものと考えられる。さらに中長期目線では、NFT分野への取り組みなど、次世代の「金融プラットフォーマー構想」の実現に向けた具体的な進捗にも注目していきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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