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Bエンジニア Research Memo(1):COVID-19下でも安定成長を維持、今後は新規事業展開とM&Aも検討

配信日時:2021/12/21 15:31 配信元:FISCO
■要約

Branding Engineer<7352>はITエンジニアに特化した事業を手掛けている。主力はMidworks事業で、フリーランスや自社社員、外部協力企業のエンジニアと企業をマッチングさせ、準委任契約に基づいて顧客にITエンジニアを常駐させるサービスを提供している。

1. 業績動向
2021年8月期の連結業績は、売上高が前期比37.7%増4,283百万円、売上総利益が同34.8%増の1,365百万円、営業利益が同25.8%増の127百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.6%減の75百万円となった。2021年8月期は前期に引き続き事業成長のための投資、主にエンジニアを集客するための広告費を前期比118.8%、人材採用のための採用広告費を同93.9%と積極的に行い、その結果、売上及び営業利益等の向上に大きく寄与した。同社は2021年8月期第2四半期より3社の子会社を連結の範囲に含めたが、これによる同社業績への影響は軽微であることから、2021年8月期の業績は上記の施策が奏功した結果と言える。なお、前期比(前年同期比)数値については同社及び弊社が参考値として算出した数値を掲載した。

2. 今後の見通し
同社は2022年8月期の連結業績予想として、売上高は前期比37.8%増の5,902百万円、営業利益は同40.8%増の180百万円、経常利益は同35.4%増の178百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同45.4%増の110百万円と、増収増益を見込んでいる。売上高については、2023年8月期の売上高目標5,585百万円を1年前倒しで達成となる見通しとなっている。これに関して同社は、2023年8月期以降も時価総額1,000億円到達を最短で目指し、積極的な投資実行を計画している。この投資はエンジニア獲得を目的とした広告費等に投入されるものであり、短期的利益獲得のためではなく、ストック収益として中長期的に同社への収益貢献が期待できるものである。同社は、今後もMidworks事業を中心としたエンジニアプラットフォームサービスで同社売上をけん引しつつ、引き続き中長期を見据えた投資を実行していく。

3. 成長投資の継続、事業間連携強化、新規事業及びM&Aの検討実行でさらなる業績向上を図る
大きな成長を続ける同社だが、2022年8月期以降は主に1)成長投資の継続2)事業間連携の強化3)新規事業及びM&Aの検討実行を軸に、引き続き中期経営計画の数値達成に向け推進している。特に1)成長投資の継続については、ストック型収益モデルであるMidworks事業とFCS事業において、エンジニアの獲得及びその稼働率の増加は同社の業績拡大に直結し、同時に同社の大きな成長ドライバーであると言える。同社は「広告費の投資→ITエンジニア獲得→営業による案件獲得」という循環により収益を押し上げていく。こうした戦略により2021年8月の月間エンジニア数は、前年同月比52.4%増となり、同社の安定的な売上成長に大きく寄与した。

■Key Points
・2021年8月期は積極的な成長投資で業績伸張
・COVID-19の影響は軽微。ITエンジニアに対する企業の高い採用意欲等から今後の同社の市場環境は良好。
・2022年8月期は成長投資に加え事業間連携強化、新規事業、M&Aでさらなる業績向上を図る

(執筆:フィスコ客員アナリスト 塚本征也)


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