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ココナラ Research Memo(7):2022年8月期は積極的なマーケティング投資で、営業収益3割強の高成長目指す
配信日時:2021/11/25 16:07
配信元:FISCO
■今後の見通し
1. 2022年8月期の業績見通し
ココナラ<4176>の2022年8月期の業績は、営業収益で前期比32.9%増の3,650百万円、営業損失で1,290百万円(前期は89百万円の利益)、経常損失で1,290百万円(同59百万円の利益)、当期純損失で1,292百万円(同41百万円の利益)となる見通し。「ココナラ」の流通高拡大に向けてTVCMを中心に過去最大のマーケティング投資を実施する計画で、広告宣伝費が前期比265.2%増の1,815百万円と大きく増加することが収益悪化要因となる。流通高は前期比27.7%増の12,256百万円を最低ラインとして計画している。流通高に占める営業収益の比率は前期の28.6%に対して29~30%と若干の上昇を見込んでいる。これは流通高に含めていないココナラ法律相談の営業収益について前期比2倍弱の伸びを見込んでいることが要因だ。
同社では当面、「ココナラ」の普及拡大に向けた先行投資のフェーズにあるという認識であり、流通高の拡大を経営の最優先事項として取り組んでいくことにしている。このため、営業収益については最大40%程度伸びる可能性もあるが、増収効果で上積みされる利益については成長投資に振り向けることを考えている。広告宣伝費のうちTVCM関連費用は前期比7.8倍増の1,355百万円となり、同費用を除いた修正後営業利益では引き続き黒字を維持する方針となっている。TVCMは過去4年間で3回といずれも第4四半期に集中して実施してきたが、TVCMによる新規会員獲得等の効果もデータとしてある程度蓄積できたことから、2022年8月期は通期で平均的にCM出稿を行う予定としている。なお、前第4四半期から続けているTVCMの効果については流通高や新規会員登録等の面において一定の効果が確認されており、順調な滑り出しを見せているようだ。
通常の広告宣伝費についても前期比42.1%増の459百万円を計画している。マーケティング施策についてはユニットエコノミクスの考え方に基づき、費用対効果を定期的にモニタリングしながら規律をもって進めていく方針に変わりなく、対営業収益比率でも10%台と一定水準を維持していく見込みとなっている。
また、その他費用についても前期比44.7%増の3,125百万円と大きく増加する計画となっている。プロダクト部門を中心とした人材採用を前期並みのペースで進めていく計画となっており、人件費及び採用費の増加を見込んでいる。そのほか、流通高の増加にともなって変動費が増加するほか、2021年9月に本社を1.5倍に増床したことにより、地代家賃の増加等を見込んでいる。
「ココナラ」の流通高については前期比27.7%増を見込んでおり、カテゴリとしては引き続き制作・ビジネス系の高成長を見込んでいる。購入UU数、1人当たり購入額ともに増加を見込んでいるが、主には購入UU数を増やしていくことで流通高を拡大していく。制作・ビジネス系ではここ1~2年で急速に拡大している法人需要をさらに伸ばすための施策として、ビジネス利用に特化したサービス購入プラットフォーム「ココナラビジネス」を2021年8月にオープンした。
同プラットフォームでは「ココナラ」のなかから、ビジネス利用に特化した230を超えるサービスをラインナップし、一定品質以上の評価を獲得している出品者を掲載している。また、法人でも利用しやすいような様々な機能も実装した。具体的には、組織・チームで仕事を進めるうえで便利な「チーム管理・連携機能」や「プロジェクト管理機能」を実装し、プロジェクトごとの案件管理やメンバーアサインができるようにした。また、請求書払いや源泉徴収計算、請求書・領収書のオンライン発行等にも対応するなど、購入者の業務負担軽減につながる機能も付加している。今後も利便性向上につながる新機能を追加していく予定だ。ビジネス領域におけるサービス取引のオンライン化余地は依然大きく、プラットフォームの安全性並びに品質の維持向上が続く限り2022年8月期以降も高成長が続くものと弊社では見ている。
一方、相談・プライベート系の流通高については、会員数の拡大を背景とした購入UU数の増加により堅調な伸びを見込んでいる。相談・プライベート系については多種多様なサービスが今後時代のニーズに合わせて生まれてくるものと見ており、長期的な視点で持続的な成長が可能と同社では見ている。
なお、会員数の目標については開示していないが、前期に約58万人増加したことや2022年8月期はTVCMによる積極的なプロモーション施策を展開することから、同水準を上回る増加が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
1. 2022年8月期の業績見通し
ココナラ<4176>の2022年8月期の業績は、営業収益で前期比32.9%増の3,650百万円、営業損失で1,290百万円(前期は89百万円の利益)、経常損失で1,290百万円(同59百万円の利益)、当期純損失で1,292百万円(同41百万円の利益)となる見通し。「ココナラ」の流通高拡大に向けてTVCMを中心に過去最大のマーケティング投資を実施する計画で、広告宣伝費が前期比265.2%増の1,815百万円と大きく増加することが収益悪化要因となる。流通高は前期比27.7%増の12,256百万円を最低ラインとして計画している。流通高に占める営業収益の比率は前期の28.6%に対して29~30%と若干の上昇を見込んでいる。これは流通高に含めていないココナラ法律相談の営業収益について前期比2倍弱の伸びを見込んでいることが要因だ。
同社では当面、「ココナラ」の普及拡大に向けた先行投資のフェーズにあるという認識であり、流通高の拡大を経営の最優先事項として取り組んでいくことにしている。このため、営業収益については最大40%程度伸びる可能性もあるが、増収効果で上積みされる利益については成長投資に振り向けることを考えている。広告宣伝費のうちTVCM関連費用は前期比7.8倍増の1,355百万円となり、同費用を除いた修正後営業利益では引き続き黒字を維持する方針となっている。TVCMは過去4年間で3回といずれも第4四半期に集中して実施してきたが、TVCMによる新規会員獲得等の効果もデータとしてある程度蓄積できたことから、2022年8月期は通期で平均的にCM出稿を行う予定としている。なお、前第4四半期から続けているTVCMの効果については流通高や新規会員登録等の面において一定の効果が確認されており、順調な滑り出しを見せているようだ。
通常の広告宣伝費についても前期比42.1%増の459百万円を計画している。マーケティング施策についてはユニットエコノミクスの考え方に基づき、費用対効果を定期的にモニタリングしながら規律をもって進めていく方針に変わりなく、対営業収益比率でも10%台と一定水準を維持していく見込みとなっている。
また、その他費用についても前期比44.7%増の3,125百万円と大きく増加する計画となっている。プロダクト部門を中心とした人材採用を前期並みのペースで進めていく計画となっており、人件費及び採用費の増加を見込んでいる。そのほか、流通高の増加にともなって変動費が増加するほか、2021年9月に本社を1.5倍に増床したことにより、地代家賃の増加等を見込んでいる。
「ココナラ」の流通高については前期比27.7%増を見込んでおり、カテゴリとしては引き続き制作・ビジネス系の高成長を見込んでいる。購入UU数、1人当たり購入額ともに増加を見込んでいるが、主には購入UU数を増やしていくことで流通高を拡大していく。制作・ビジネス系ではここ1~2年で急速に拡大している法人需要をさらに伸ばすための施策として、ビジネス利用に特化したサービス購入プラットフォーム「ココナラビジネス」を2021年8月にオープンした。
同プラットフォームでは「ココナラ」のなかから、ビジネス利用に特化した230を超えるサービスをラインナップし、一定品質以上の評価を獲得している出品者を掲載している。また、法人でも利用しやすいような様々な機能も実装した。具体的には、組織・チームで仕事を進めるうえで便利な「チーム管理・連携機能」や「プロジェクト管理機能」を実装し、プロジェクトごとの案件管理やメンバーアサインができるようにした。また、請求書払いや源泉徴収計算、請求書・領収書のオンライン発行等にも対応するなど、購入者の業務負担軽減につながる機能も付加している。今後も利便性向上につながる新機能を追加していく予定だ。ビジネス領域におけるサービス取引のオンライン化余地は依然大きく、プラットフォームの安全性並びに品質の維持向上が続く限り2022年8月期以降も高成長が続くものと弊社では見ている。
一方、相談・プライベート系の流通高については、会員数の拡大を背景とした購入UU数の増加により堅調な伸びを見込んでいる。相談・プライベート系については多種多様なサービスが今後時代のニーズに合わせて生まれてくるものと見ており、長期的な視点で持続的な成長が可能と同社では見ている。
なお、会員数の目標については開示していないが、前期に約58万人増加したことや2022年8月期はTVCMによる積極的なプロモーション施策を展開することから、同水準を上回る増加が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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