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TKP Research Memo(8):コロナ禍の長期化による影響を慎重に判断し、2022年2月期の業績予想を減額修正

配信日時:2021/11/05 15:08 配信元:FISCO
■業績見通し

1. 2022年2月期の連結業績予想
2022年2月期の連結業績についてティーケーピー<3479>は、コロナ禍の長期化による影響等を見据え、通期業績予想を減額修正した。修正後の業績予想として、売上高を前期比1.5%増の438.00億円、営業損失を19.00億円(前期は24.97億円の損失)、経常損失を25.00億円(同23.21億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失を39.00億円(同35.03億円の損失)、EBITDAを同17.1%増の36.00億円と見込んでおり、営業損失が継続する見通しとなっている。

第2四半期に一定の回復を見せたにもかかわらず通期予想を減額修正した要因としては、1) 「TKP職域ワクチンセンター」の運営による業績寄与が一巡することや、2) 下期についても、上期同様コロナ禍が収束せず、緊急事態宣言の発出などにより経済活動に大きな影響を及ぼす可能性があることを慎重に判断したことがある。すなわち、期初予想時点では、コロナ禍が2022年2月期末に向け徐々に収束し、これに伴って同社業績も回復に向かい、通年で営業黒字化を実現するシナリオとなっていたところが、想定以上にコロナ禍が長期化することで、回復のペースに遅れが生じる可能性を反映したことが背景となっている。

なお、業績予想達成のためには、下期売上高を218.45億円以上確保し、営業損失を14.02億円以内に抑えれば足りる。これは、上期実績よりも低いハードル(特に利益面)となっており、大まかに捉えれば、第1四半期における厳しい状況が下期を通じて続くことを想定とした水準と言える。もっとも、10月に入ってからは、5回目の緊急事態宣言が解除されたことに加え、新型コロナワクチン接種の進展等により、受注回復の兆しも見えてきたようだ。

2. 弊社アナリストの見方
弊社でも、1) 第2四半期の回復は「TKP職域ワクチンセンター」の運営による一過性要因(特需)によるところが大きいことや、2) 今後のコロナ禍の影響についても依然として不確実性が高い状況にあることには十分に注意する必要があると認識しているものの、3) 足元では受注回復の兆しが見えてきたこと、4) 新型コロナ軽症者用一棟貸しについては継続的な利用が見込めること、5) 日本リージャスの業績も底を打ち、稼働率も戻ってきたこと、5) 下期は試験会場利用の高単価案件が増加すること、6) 不採算施設からの撤退等により筋肉質の収益体質になってきたこと、などから判断し、同社の業績予想はあくまでもワーストシナリオとして捉えている。したがって、そこからどのくらい回復スピードを早めることができるかがカギを握るであろう。また、2023年2月期以降の成長回帰に向けた事業戦略(仕入れやコンテンツサービスの開発、事業提携など)の進捗についても注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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