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株価指数先物 【週間展望】―政治イベント控えるなかでのレンジ推移

配信日時:2025/07/13 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、関税交渉を巡るトランプ米大統領の強硬姿勢により、ポジションを傾けにくい需給状況が続きそうである。先週は米政権が8月1日以降に日本からの輸入品に25%の関税を課すと発表し、当初の期限であった7月9日から延長した。トランプ大統領が30%か35%の関税を課す可能性に言及していたこともあり、想定内との見方から7月9日には一時4万0050円(ナイトセッションを含む)をつける場面もあった。ただし、4万円突破からの一段高を想定したロングの動きは強まらず、3万9500円~4万円でのレンジ推移が続いた。  先週末にトランプ大統領は、カナダに35%の関税を課すと表明した。さらに、米時間12日にはEU(欧州連合)とメキシコからの輸入品に、8月1日から30%の関税を課すと自身のSNSに投稿した。EU委員長は、交渉継続の意向を示しつつも、状況次第では対抗措置も辞さないとしている。一方、国内ではベッセント米財務長官が19日、大阪・関西万博で予定されている米国のナショナルデーに参加するため来日する。赤沢亮経済再生相と会談を行う方向で調整しているため、日米通商協議が行われるかを見極めたいところである。  さらに、20日には参議院選挙の投開票が行われる。序盤の情勢では、自民・公明の与党が過半数を維持できるか微妙と報じられている。参院選を巡る不透明感もポジションを傾けにくくさせよう。  また、先週は決算を発表したファーストリテイリング<9983>[東証P]の急落が日経平均型の重荷になった。米国でも決算シーズンに入り、今週はシティグループ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーなど、金融企業の決算発表が予定されている。国内で指数インパクトがありそうなのは17日のディスコ<6146>[東証P]になるが、9日に第1四半期業績予想の上方修正を発表しており、影響は限られそうだ。  そのほか、経済指標では米国で15日に6月の消費者物価指数(CPI)、16日に6月の生産者物価指数(PPI)の発表が予定されており、米国市場の動向に振らされやすいところである。  日経225先物は11日に3万9490円まで下げており、取引終了後のナイトセッションでは3万9270円まで売られる場面もみられた。ボリンジャーバンドの+1σ(3万9860円)を明確に割り込み、足もとで底堅さがみられていた3万9500円水準を下回ってきている。終値では3万9500円を回復しているが、同水準で戻りの鈍さが意識されてくるようだとショートを誘う形となり、25日移動平均線が位置する3万9130円を試してくる可能性がある。  そのため、まずは中心値の25日線と+1σ水準となる、オプション権利行使価格の3万9125円から3万9875円のレンジを想定する。ファーストリテイリングのリバウンドは期待しづらいところだが、下げ止まりをみせてくると3万9500円から3万9875円辺りでのレンジ内での推移が期待される。関税交渉を巡る不透明感は根強いが、日米通商協議開催の可能性と参議院選挙の投開票を前に、いったんはショートポジションをニュートラルに戻すリバランスも意識されやすい。  11日の米VIX指数は16.40(10日は15.78)に上昇した。週間(4日は17.48)では低下している。先週は7日に18.50まで上昇する場面があり、下向きで推移し抵抗線として機能している25日線(7日:18.12)を上回ったが、その後は低下基調が強まり、10日には15.70まで下げていた。2月半ば以来の16.00割れとなるなかで、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。  先週のNT倍率は先物中心限月で13.99倍(10日は14.07倍)に低下した。週間(4日は14.07倍)でも下げている。支持線として機能していた200日線(14.04倍)水準で底堅さがみられていたが、ファーストリテイリング急落の影響により一気に25日線(13.93倍)水準まで下げる場面もみられた。ただし、25日線が支持線として機能する可能性が意識されやすく、今週は200日線辺りを狙ったNTショートを巻き戻す動きとなりそうだ。  7月第1週(6月30日-7月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では12週連続の買い越しであり、買い越し額は2782億円(6月第4週は3683億円の買い越し)だった。なお、現物は5775億円の買い越し(同3398億円の買い越し)と14週連続の買い越し。先物は2992億円の売り越し(同285億円の買い越し)と6週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で436億円の売り越しと4週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1334億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった。  主要スケジュールでは、14日に5月機械受注、中国6月貿易収支、15日に中国4-6月期GDP、中国6月鉱工業生産、中国6月小売売上高、米国6月消費者物価指数、16日に米国6月生産者物価指数、米国6月鉱工業生産、17日に6月貿易収支、米国6月小売売上高、米国6月輸出入物価指数、G20財務相・中央銀行総裁会議(南アフリカ、~18日)、18日に6月全国消費者物価指数、米国6月住宅着工件数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68 09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41 10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72 11月限 日経225 39901.35  TOPIX  2765.26 12月限 日経225 39434.85  TOPIX  2738.68 01月限 日経225 39343.19  TOPIX  2726.70 02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06 02月限 日経225 39432.64  TOPIX  2775.06 03月限 日経225 36483.79  TOPIX  2684.98 04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70 05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00 06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06 07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 25/09 07月11日  39680  39960  39490  39510  -130 25/09 07月10日  39830  39950  39540  39640  -160 25/09 07月09日  39860  40050  39570  39800  -20 25/09 07月08日  39600  39910  39330  39820  +280 25/09 07月07日  39750  39840  39530  39540  -230 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 25/09 07月11日  2815.5  2844.0  2814.0  2822.5  +8.0 25/09 07月10日  2831.0  2836.5  2802.5  2814.5  -13.5 25/09 07月09日  2826.5  2838.5  2820.0  2828.0  +3.0 25/09 07月08日  2811.5  2833.5  2801.5  2825.0  +15.5 25/09 07月07日  2824.0  2834.0  2808.0  2809.5  -16.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 07月11日(09月限) 39505  -5 07月10日(09月限) 39705  +65 07月09日(09月限) 39925  +125 07月08日(09月限) 39985  +165 07月07日(09月限) 39460  -80 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 07月04日    1201億円  +184億円 1兆3904億円  -1005億円 06月27日    1016億円  -974億円 1兆4909億円  -1471億円 06月20日    1991億円  +137億円 1兆6381億円  -764億円 06月13日    1853億円 +1112億円 1兆7146億円  +960億円 06月06日    741億円  +205億円 1兆6186億円  -1289億円 05月30日    535億円  +170億円 1兆7475億円  +9億円 05月23日    364億円  -214億円 1兆7465億円  +3625億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 07月09日    3547万株   +194万株  6億0765万株   -1471万株 07月08日    3353万株   -108万株  6億2237万株   -1209万株 07月07日    3461万株    +10万株  6億3446万株   -1801万株 07月04日    3451万株    -69万株  6億5248万株   -1910万株 07月03日    3520万株   -979万株  6億7158万株   +3057万株 07月02日    4500万株   +549万株  6億4101万株   -3900万株 07月01日    3951万株   +653万株  6億8001万株   -2045万株 06月30日    3298万株   +460万株  7億0047万株   -176万株 06月27日    2837万株    -84万株  7億0223万株   +4130万株 06月26日    2921万株   -3012万株  6億6093万株   -4244万株 06月25日    5934万株    -27万株  7億0338万株   -3818万株 06月24日    5961万株    +66万株  7億4156万株   -739万株 06月23日    5894万株   +203万株  7億4895万株   -1664万株 株探ニュース

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