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DDグループ Research Memo(7):次のステージに向けて、A種優先株式の一部償還などで着実な前進を図る
配信日時:2025/06/06 10:37
配信元:FISCO
*10:37JST DDグループ Research Memo(7):次のステージに向けて、A種優先株式の一部償還などで着実な前進を図る
■DDグループ<3073>の活動実績
1. A種優先株式の一部償還(取得及び消却)
自己資本の増強及び財務基盤の安定化を目的として、2022年2月に発行したA種優先株式(総額50億円)のうち、一部償還(取得及び消却)を実施した。経営合理化策・経営改善計画及び諸施策の実施により、財務基盤の安定化及び収益力が回復し自己資本が増加したことが背景にある。取得・消却の株式数は50,000株のうち30,000株(取得価額は約31億円)となっており、償還後の財務基盤についても、前述のとおり安全性は維持されている。また、残りの分の償還期日についても、当初の2030年8月27日から2028年2月末へと繰り上げた。
2. 新規出店の実績
2025年2月期は、合計4店舗の新規出店及び1店舗の業態変更を行った。具体的にはカレッタ汐留高層階に和食レストラン「水色」(5月22日)、大阪梅田に「BAGUS梅田店」(5月30日)※、西新宿に「酒膳 穂のほまれ」(6月27日)、大阪天王寺に「chano-ma天王寺」(11月28日)を新規出店するとともに、「かに地獄2F」(11月16日)を業態変更によりオープンすると、それぞれ想定を上回る早さで立ち上がってきた。引き続き、出店ペースは抑え気味であるものの、飲食業態における2店舗は立地やコンセプトに優れた新ブランドであり、同社ならではの業態開発力が発揮されている。またホテル・不動産事業においては、既述のとおり3月15日に「3S HOTEL ATSUGI」をリブランドオープンした。
※ 「BAGUS心斎橋店」に続く、BAGUSとして関西エリア2店舗目の出店となる。
3. IPコンテンツを活用した店舗運営受託
他社IPコンテンツを活用した取り組みとして、子会社ダイヤモンドダイニングが(株)パルコが運営する名古屋PARCO(3月19日)及び渋谷PARCO(8月23日)、心斎橋PARCO(11月15日)内に期間限定でオープンする「ちいかわラーメン豚」※の運営を相次いで受託した。また、2026年2月期に入ってからも池袋PARCO内での受託や「ちいかわレストラン ドリンクスタンド ヒロシマ出張所」を開始している。同社グループのIPコンテンツを活用した店舗運営独特のノウハウが評価された結果であり、このような実績はさらに他のIPコンテンツホルダーを惹き付ける好循環が期待できる。中期経営計画で掲げる「新規サービス・マーケットの創出」に向けて1つの方向性が見えてきたと言えるだろう。
※ イラストレーター ナガノ氏による人気作品「ちいかわ」に登場する話題のラーメン屋さんをイメージした店舗。
4. DDプラスによる共同仕入れ事業の進捗
子会社DDプラスが運営する共同購買プラットフォーム※については、2025年2月末時点で78社730店舗(前期末は59社663店舗)と順調に拡大した。特に60品目を超える野菜は生産者との直接契約により年間固定単価・低価格での調達を実現しており、原価高騰を抑えるメリットを享受している。今後は店舗数の拡大とともに、グロッサリーを含めて商品ラインナップを拡充する考えだ。また、後述するグーグル・クラウド・ジャパン(同)との連携により、天候や店舗の営業時間の違いに柔軟に対応する効率的な配送計画も策定する方針である。当面の目標として2028年2月期までに200社1,000店舗を目指す。
※ 同社グループの有するマスメリットと関東圏ドミナント展開による圧倒的な物流効率を同エリアのグループ外の飲食店とシェアし、さらなる規模の利益をともに享受する目的で2021年3月より本格展開してきたもの。
5. グーグル・クラウドとのジョイント・ビジネス・プランの取り組み
2024年4月22日には、グーグル・クラウド・ジャパンとのジョイント・ビジネス・プランに沿った取り組みを進めることを公表した。同社では、中期経営計画で掲げる重点施策の実現に向け、社内データ基盤の統合や共通管理データベースの構築等を進めている。本件は、最先端のクラウド技術と革新的な働き方の実践・提供、並びにデジタルマーケティング分野においてグーグル・クラウドのテクノロジーを活用し、AIによるデータ分析・活用などに狙いがある。「業務システム最適配置」「LTV最大化」「グループ経営力の強化」「次世代人材の育成」の4つの骨子に沿って、各取り組みを協力して行っていく。
6. 「CDP気候変動レポート2024」Bスコア獲得
2025年2月12日には、企業や自治体の環境情報開示を推進する国際的な非営利団体CDP(Carbon Disclosure Project)による「CDP気候変動レポート2024」においてBスコア(8段階評価の上位3番目)を獲得したことを公表した。Bスコアはマネジメントレベルとされ、「環境リスクやその影響に対するアクションをとっていることを示している」「環境リスクやその影響をトラッキングし、緩和したりなくしたりしようとしている」と評価されたことを示している。同社では、今後も気候変動対策を推進するとともに情報開示に取り組み、持続可能な社会の実現への貢献を目指す。
7. 株主優待の拡充及び電子化対応
2024年7月12日に株主優待制度の内容変更を公表した。具体的には、1) 株主優待の実施を年2回に変更(2月末日に加えて、8月末日を基準日に新設)、2) 保有株式区分の変更(保有株式数を優待内容に反映)、3) 長期保有制度の導入(1年以上の継続保有に対する追加贈呈)、4) 株主優待券の電子化(優待チケットへの移行)、5) 優待選択内容の変更が柱となっている。株主優待の拡充及び電子化対応による株主とのリレーション強化などに狙いがある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. A種優先株式の一部償還(取得及び消却)
自己資本の増強及び財務基盤の安定化を目的として、2022年2月に発行したA種優先株式(総額50億円)のうち、一部償還(取得及び消却)を実施した。経営合理化策・経営改善計画及び諸施策の実施により、財務基盤の安定化及び収益力が回復し自己資本が増加したことが背景にある。取得・消却の株式数は50,000株のうち30,000株(取得価額は約31億円)となっており、償還後の財務基盤についても、前述のとおり安全性は維持されている。また、残りの分の償還期日についても、当初の2030年8月27日から2028年2月末へと繰り上げた。
2. 新規出店の実績
2025年2月期は、合計4店舗の新規出店及び1店舗の業態変更を行った。具体的にはカレッタ汐留高層階に和食レストラン「水色」(5月22日)、大阪梅田に「BAGUS梅田店」(5月30日)※、西新宿に「酒膳 穂のほまれ」(6月27日)、大阪天王寺に「chano-ma天王寺」(11月28日)を新規出店するとともに、「かに地獄2F」(11月16日)を業態変更によりオープンすると、それぞれ想定を上回る早さで立ち上がってきた。引き続き、出店ペースは抑え気味であるものの、飲食業態における2店舗は立地やコンセプトに優れた新ブランドであり、同社ならではの業態開発力が発揮されている。またホテル・不動産事業においては、既述のとおり3月15日に「3S HOTEL ATSUGI」をリブランドオープンした。
※ 「BAGUS心斎橋店」に続く、BAGUSとして関西エリア2店舗目の出店となる。
3. IPコンテンツを活用した店舗運営受託
他社IPコンテンツを活用した取り組みとして、子会社ダイヤモンドダイニングが(株)パルコが運営する名古屋PARCO(3月19日)及び渋谷PARCO(8月23日)、心斎橋PARCO(11月15日)内に期間限定でオープンする「ちいかわラーメン豚」※の運営を相次いで受託した。また、2026年2月期に入ってからも池袋PARCO内での受託や「ちいかわレストラン ドリンクスタンド ヒロシマ出張所」を開始している。同社グループのIPコンテンツを活用した店舗運営独特のノウハウが評価された結果であり、このような実績はさらに他のIPコンテンツホルダーを惹き付ける好循環が期待できる。中期経営計画で掲げる「新規サービス・マーケットの創出」に向けて1つの方向性が見えてきたと言えるだろう。
※ イラストレーター ナガノ氏による人気作品「ちいかわ」に登場する話題のラーメン屋さんをイメージした店舗。
4. DDプラスによる共同仕入れ事業の進捗
子会社DDプラスが運営する共同購買プラットフォーム※については、2025年2月末時点で78社730店舗(前期末は59社663店舗)と順調に拡大した。特に60品目を超える野菜は生産者との直接契約により年間固定単価・低価格での調達を実現しており、原価高騰を抑えるメリットを享受している。今後は店舗数の拡大とともに、グロッサリーを含めて商品ラインナップを拡充する考えだ。また、後述するグーグル・クラウド・ジャパン(同)との連携により、天候や店舗の営業時間の違いに柔軟に対応する効率的な配送計画も策定する方針である。当面の目標として2028年2月期までに200社1,000店舗を目指す。
※ 同社グループの有するマスメリットと関東圏ドミナント展開による圧倒的な物流効率を同エリアのグループ外の飲食店とシェアし、さらなる規模の利益をともに享受する目的で2021年3月より本格展開してきたもの。
5. グーグル・クラウドとのジョイント・ビジネス・プランの取り組み
2024年4月22日には、グーグル・クラウド・ジャパンとのジョイント・ビジネス・プランに沿った取り組みを進めることを公表した。同社では、中期経営計画で掲げる重点施策の実現に向け、社内データ基盤の統合や共通管理データベースの構築等を進めている。本件は、最先端のクラウド技術と革新的な働き方の実践・提供、並びにデジタルマーケティング分野においてグーグル・クラウドのテクノロジーを活用し、AIによるデータ分析・活用などに狙いがある。「業務システム最適配置」「LTV最大化」「グループ経営力の強化」「次世代人材の育成」の4つの骨子に沿って、各取り組みを協力して行っていく。
6. 「CDP気候変動レポート2024」Bスコア獲得
2025年2月12日には、企業や自治体の環境情報開示を推進する国際的な非営利団体CDP(Carbon Disclosure Project)による「CDP気候変動レポート2024」においてBスコア(8段階評価の上位3番目)を獲得したことを公表した。Bスコアはマネジメントレベルとされ、「環境リスクやその影響に対するアクションをとっていることを示している」「環境リスクやその影響をトラッキングし、緩和したりなくしたりしようとしている」と評価されたことを示している。同社では、今後も気候変動対策を推進するとともに情報開示に取り組み、持続可能な社会の実現への貢献を目指す。
7. 株主優待の拡充及び電子化対応
2024年7月12日に株主優待制度の内容変更を公表した。具体的には、1) 株主優待の実施を年2回に変更(2月末日に加えて、8月末日を基準日に新設)、2) 保有株式区分の変更(保有株式数を優待内容に反映)、3) 長期保有制度の導入(1年以上の継続保有に対する追加贈呈)、4) 株主優待券の電子化(優待チケットへの移行)、5) 優待選択内容の変更が柱となっている。株主優待の拡充及び電子化対応による株主とのリレーション強化などに狙いがある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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