注目トピックス 日本株
株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(11)
配信日時:2025/05/22 12:11
配信元:FISCO
*12:11JST 株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(11)
ヘリオス<4593>
こうした現状について、経営者としてどのように受け止めておられるのか。この2点について、ご見解をお聞かせいただければと思います。
■ヘリオス 鍵本様
ご質問ありがとうございます。
まず、約4年前に起きた株価の急落についてですが、当時の我々は、日本国内における権利しか保有しておらず、ARDS(重症肺炎)と脳梗塞、それぞれの日本での開発権を持っていた状況でした。そのうえで、「近いうちに両方の承認が得られるだろう」という期待が非常に高まっていたのです。
しかし実際には、ひとつはコロナ禍の影響により、もうひとつは我々の治験デザインの問題もあって、200例の治験データでは十分な有効性が示されなかったという結果となり、予定通りの承認が二本ともとれませんでした。ここで、株価が大きく下落する結果となりました。
そこからの数年間は、まさに厳しい時間が続きました。ただ、私たちはその間も「患者さんに治療を届ける」という本来の使命をぶらすことなく、地道に取り組んでまいりました。
その後、社会環境や政策も変化してきました。コロナ禍において日本から有効なワクチンや治療薬がなかなか出てこなかったことへの反省もあり、「創薬ベンチャーをどう育てるか」という視点から、国による政策も打たれてまいりました。
そうした流れを受けて、我々の主力開発品であるARDSの治療薬についても、ようやく承認に向けた道筋が明確になってきたというのが現在のフェーズです。
株価の回復についても、肺炎治療薬に関する承認への期待感が徐々に織り込まれ始めた結果、一時は100円台だった株価が、現在では300円台まで戻ってきている状況にあると捉えています。ただ、大きな違いは、4年前は日本国内の権利しかなかったのに対し、今はグローバル全体の開発・販売権を保有しているという点です。
本来であれば、この点だけを見ても、より高い評価がされてしかるべきと考えていますが、やはり市場には、過去に「予定通りに承認を取れなかった」という経験があるため、その記憶による“ディスカウント”がまだ残っていると感じています。「権利範囲が広がり、承認も現実味を帯びてきているものの、本当に実現するのか」という、慎重かつ懐疑的な目線が市場の一部には残っている。それが現在の株価水準に影響しているのではないかと理解しています。
●はっしゃん
はい、ありがとうございます。おっしゃる通り、市場の反応というのは非常に厳しいものがありますね。
御社が今後、たとえば黒字化の達成や、主要パイプラインにおける承認取得といった、明確なマイルストーンを実現された場合には、これまで慎重だった投資家の評価も一変し、株価が一気に回復する可能性も十分にあるのではないかと考えています。
■ヘリオス 鍵本様
はい、私もそう思っています。やはり市場というのは厳しいものですし、それが当然だとも思っています。私自身も、その点については十分に理解しています。やるべきは「行動で示すこと」だと考えています。
こうしてご説明の場を設けてはいますが、最終的に評価されるべきは、「本当に承認申請を行ったのか」「脳梗塞の治療薬がどうなったのか」「実際に承認を得て、患者さんのもとに薬が届いたのか」という結果だと思います。
ここ半年〜1年の間も、我々はその結果を出すために地道に取り組んでまいりました。今後も一つひとつ、言ったことを着実に実行し、積み上げていく。それだけだと考えています。
ただ、まさにご指摘のとおり、脳梗塞の薬に関して承認申請が現実のものとなるタイミングや、承認のプロセスが実際に始まった際に、投資家からの見方が大きく変わり、株価の再評価が起こる可能性は十分にあると見ています。
そうしたフェーズにおいて重要な役割を担うのは、やはり機関投資家の動きです。
当社の株式には流動性も戻ってきています。取引高も十分に高い水準にあり、大口投資家や機関投資家が参入できるだけのマーケットが整いつつあります。かつて、当社の時価総額が1,000億円を超えていた時期には、弊社は日本のバイオベンチャーの中で、最も外資系機関投資家の保有比率が高かった企業のひとつでもありました。
現在も、米国の大手ファンドであるOrbimed(オービーメッド)をはじめ、複数のグローバル投資家が再び当社株を取得しています。当時の構図が、今また再現されつつあると感じています。再成長の動きは確実に始まってきている、経営陣が有言実行できるのかにかかってきていると考えています。
●はっしゃん
それでは、次の質問に移らせていただきます。ここからは、やや厳しい内容になりますが、ご容赦ください。
理論株価のチャートを拝見すると、2018年頃までは右肩上がりで推移していたものの、それ以降は下落基調に入り、資金調達を挟みながらも、下落と横ばいを繰り返すような形が続いているように見えます。この傾向からは、どうしても「右肩下がり」と評価せざるを得ない部分があると思います。
やはり、株式投資に不慣れな初心者の方々にも安心して投資していただくためには、少しずつでも理論株価が右肩上がりに転じていくことが大切ではないかと考えています。具体的には、資産の目減りを防ぎながら、少しずつでも利益を積み上げていくことによって、会社を大きくしていく必要があるのではないかと。潜在的な価値とは別に、決算書の価値も上げていく必要があるかと思います。
それが、いつ頃から見込めるのか。現時点での見通しをお聞かせいただければと思います。
■ヘリオス 鍵本様
はい、ご指摘ありがとうございます。
短期的にはワラントの行使によるキャッシュインというのは、資金面での1つの手段になります。それ以上に重要なのは、本業における収益創出、特に「培養上清液」の売上によって、単月ベースでの黒字化がいつ達成できるのかという点にあると考えています。
これが、理論株価の改善における大きな転換点になると思っています。
年内か、あるいは遅くとも年明けにはその黒字化が実現可能な段階に入っていると見込んでおり、その達成をもって理論株価も自然と上昇トレンドに転じていくと考えています。これは重く受け止めており、必ず実行に移していきたいと思っています。
●はっしゃん
お話を伺っていて、あらためて非常に興味深い局面にあると感じています。
投資家の立場からすると、そこが見えてきた時点で、一気に株価が評価されるという可能性がある。一方で、いつ来るかはまだ確定的ではなく、来る前に投資しておかないと大きな値上がり益は得られない、というのが悩ましいところでもあります。
だからこそ、その判断材料として御社の開示資料や進捗レポートなどを丁寧に研究する必要があるということですね。
株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(12)に続く
<MY>
こうした現状について、経営者としてどのように受け止めておられるのか。この2点について、ご見解をお聞かせいただければと思います。
■ヘリオス 鍵本様
ご質問ありがとうございます。
まず、約4年前に起きた株価の急落についてですが、当時の我々は、日本国内における権利しか保有しておらず、ARDS(重症肺炎)と脳梗塞、それぞれの日本での開発権を持っていた状況でした。そのうえで、「近いうちに両方の承認が得られるだろう」という期待が非常に高まっていたのです。
しかし実際には、ひとつはコロナ禍の影響により、もうひとつは我々の治験デザインの問題もあって、200例の治験データでは十分な有効性が示されなかったという結果となり、予定通りの承認が二本ともとれませんでした。ここで、株価が大きく下落する結果となりました。
そこからの数年間は、まさに厳しい時間が続きました。ただ、私たちはその間も「患者さんに治療を届ける」という本来の使命をぶらすことなく、地道に取り組んでまいりました。
その後、社会環境や政策も変化してきました。コロナ禍において日本から有効なワクチンや治療薬がなかなか出てこなかったことへの反省もあり、「創薬ベンチャーをどう育てるか」という視点から、国による政策も打たれてまいりました。
そうした流れを受けて、我々の主力開発品であるARDSの治療薬についても、ようやく承認に向けた道筋が明確になってきたというのが現在のフェーズです。
株価の回復についても、肺炎治療薬に関する承認への期待感が徐々に織り込まれ始めた結果、一時は100円台だった株価が、現在では300円台まで戻ってきている状況にあると捉えています。ただ、大きな違いは、4年前は日本国内の権利しかなかったのに対し、今はグローバル全体の開発・販売権を保有しているという点です。
本来であれば、この点だけを見ても、より高い評価がされてしかるべきと考えていますが、やはり市場には、過去に「予定通りに承認を取れなかった」という経験があるため、その記憶による“ディスカウント”がまだ残っていると感じています。「権利範囲が広がり、承認も現実味を帯びてきているものの、本当に実現するのか」という、慎重かつ懐疑的な目線が市場の一部には残っている。それが現在の株価水準に影響しているのではないかと理解しています。
●はっしゃん
はい、ありがとうございます。おっしゃる通り、市場の反応というのは非常に厳しいものがありますね。
御社が今後、たとえば黒字化の達成や、主要パイプラインにおける承認取得といった、明確なマイルストーンを実現された場合には、これまで慎重だった投資家の評価も一変し、株価が一気に回復する可能性も十分にあるのではないかと考えています。
■ヘリオス 鍵本様
はい、私もそう思っています。やはり市場というのは厳しいものですし、それが当然だとも思っています。私自身も、その点については十分に理解しています。やるべきは「行動で示すこと」だと考えています。
こうしてご説明の場を設けてはいますが、最終的に評価されるべきは、「本当に承認申請を行ったのか」「脳梗塞の治療薬がどうなったのか」「実際に承認を得て、患者さんのもとに薬が届いたのか」という結果だと思います。
ここ半年〜1年の間も、我々はその結果を出すために地道に取り組んでまいりました。今後も一つひとつ、言ったことを着実に実行し、積み上げていく。それだけだと考えています。
ただ、まさにご指摘のとおり、脳梗塞の薬に関して承認申請が現実のものとなるタイミングや、承認のプロセスが実際に始まった際に、投資家からの見方が大きく変わり、株価の再評価が起こる可能性は十分にあると見ています。
そうしたフェーズにおいて重要な役割を担うのは、やはり機関投資家の動きです。
当社の株式には流動性も戻ってきています。取引高も十分に高い水準にあり、大口投資家や機関投資家が参入できるだけのマーケットが整いつつあります。かつて、当社の時価総額が1,000億円を超えていた時期には、弊社は日本のバイオベンチャーの中で、最も外資系機関投資家の保有比率が高かった企業のひとつでもありました。
現在も、米国の大手ファンドであるOrbimed(オービーメッド)をはじめ、複数のグローバル投資家が再び当社株を取得しています。当時の構図が、今また再現されつつあると感じています。再成長の動きは確実に始まってきている、経営陣が有言実行できるのかにかかってきていると考えています。
●はっしゃん
それでは、次の質問に移らせていただきます。ここからは、やや厳しい内容になりますが、ご容赦ください。
理論株価のチャートを拝見すると、2018年頃までは右肩上がりで推移していたものの、それ以降は下落基調に入り、資金調達を挟みながらも、下落と横ばいを繰り返すような形が続いているように見えます。この傾向からは、どうしても「右肩下がり」と評価せざるを得ない部分があると思います。
やはり、株式投資に不慣れな初心者の方々にも安心して投資していただくためには、少しずつでも理論株価が右肩上がりに転じていくことが大切ではないかと考えています。具体的には、資産の目減りを防ぎながら、少しずつでも利益を積み上げていくことによって、会社を大きくしていく必要があるのではないかと。潜在的な価値とは別に、決算書の価値も上げていく必要があるかと思います。
それが、いつ頃から見込めるのか。現時点での見通しをお聞かせいただければと思います。
■ヘリオス 鍵本様
はい、ご指摘ありがとうございます。
短期的にはワラントの行使によるキャッシュインというのは、資金面での1つの手段になります。それ以上に重要なのは、本業における収益創出、特に「培養上清液」の売上によって、単月ベースでの黒字化がいつ達成できるのかという点にあると考えています。
これが、理論株価の改善における大きな転換点になると思っています。
年内か、あるいは遅くとも年明けにはその黒字化が実現可能な段階に入っていると見込んでおり、その達成をもって理論株価も自然と上昇トレンドに転じていくと考えています。これは重く受け止めており、必ず実行に移していきたいと思っています。
●はっしゃん
お話を伺っていて、あらためて非常に興味深い局面にあると感じています。
投資家の立場からすると、そこが見えてきた時点で、一気に株価が評価されるという可能性がある。一方で、いつ来るかはまだ確定的ではなく、来る前に投資しておかないと大きな値上がり益は得られない、というのが悩ましいところでもあります。
だからこそ、その判断材料として御社の開示資料や進捗レポートなどを丁寧に研究する必要があるということですね。
株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(12)に続く
<MY>
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