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オープンG Research Memo(7):ハイパーオートメーション、デジタルBPOの実現に向けた取り組みを強化へ
配信日時:2025/05/21 11:07
配信元:FISCO
*11:07JST オープンG Research Memo(7):ハイパーオートメーション、デジタルBPOの実現に向けた取り組みを強化へ
■中長期の成長戦略
オープングループ<6572>は、主力とするRPA関連サービスを軸に、成長性の高いDX・オートメーション領域での事業展開を加速させている。中長期的には、RPAに加えAIや機械学習などのテクノロジーを融合させ、業務プロセス全体の自動化という次なるステージを見据えた取り組みを進めている。
1. インテリジェントオートメーション事業
「BizRobo!」については、中堅・中小企業における導入余地が大きく、今後も堅調な成長が期待される。国内においては労働人口の構造的減少が進行するなか、省人化及び業務効率化へのニーズが一段と高まっており、RPA導入は中長期的なトレンドと言える。加えて、2024年6月にM&Aにより子会社化したオートロ(株)のクラウド型RPAサービス「AUTORO」が新たにプロダクトラインナップに加わったことで、適用可能な業務範囲が大きく広がった点が注目される。既に3,000社超の顧客基盤を有する同社にとって、クロスセルやアップセルの余地を広げ、ストック収益の積み上げに資する戦略的施策と言える。中長期的には、AIやマシンラーニングなどの先端技術をRPAに融合させることで、単なる定型業務の自動化に留まらず、業務プロセス全体の構造的な自動化、すなわち「ハイパーオートメーション」へと進化させる方針を掲げており、技術的優位性を強みに高付加価値領域への展開を進めていく構えである。
「RoboRobo」については、2025年2月期には取引先の属性確認業務を自動化する「コンプライアンス」サービスが通期黒字化を達成したことで、一定の収益基盤を構築した。今後は既存ユーザーへのアップセルや新規分野への展開により、ARRの拡大を追求する方針である。また、バックオフィス業務の効率化ニーズは企業の規模を問わず顕在化しており、同分野における市場ポテンシャルは極めて大きいと見られる。そのなか、2024年10月に給与計算代行を手掛ける(株)あすかペイロールプロを買収し、そのBPO機能と同社のRPA、AI等のテクノロジーを融合させた「デジタルBPO」の領域での展開を本格化させている。給与計算代行市場は今後さらなる成長が見込まれており、同社にとって大きな成長機会となる可能性がある。
2. アドオートメーション事業
「PRESCO」については、これまで労働集約型だった広告運用プロセスに対し、RPAやAIを活用した自動化による差別化を進めている。主に競合サービスからのリプレイスにより顧客を獲得し、運用効率及び精度などの面で優位性を発揮しながらシェアが拡大し、取扱高が着実に増加している。自動化による高いスケーラビリティを生かしながら、一定のシェアを獲得後には手数料率の見直しを行うことで収益性の改善にも取り組んでおり、事業規模の拡大と利益率の向上を実現する戦略を展開している点が注目される。
3. M&A戦略について
同社は2025年2月期に複数のM&Aを実行しており、現在はPMI(Post Merger Integration:M&A後に組織・業務・システム・文化などを統合し、シナジーの最大化を図るプロセス)もおおむね順調に進展している。これにより、2026年2月期以降は本格的なシナジーの創出フェーズへと移行していく見込みである。M&Aにおいては、収益性の改善余地がある企業や同社のRPA・AI技術と補完関係にあるプロダクト・サービスを有する企業をターゲットとしており、これまでの買収実績からは選定眼の確かさが窺える。今後も同社は、AI・RPAなどの高度技術を社会実装することができる独自のケイパビリティを最大限に生かし、既存事業とのシナジーを創出可能な有望な買収案件の検討を継続していく方針である。とりわけ、デジタルBPO領域においては、非連続な成長の実現に向けたM&Aが今後の重要な成長ドライバーとなるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
<HN>
オープングループ<6572>は、主力とするRPA関連サービスを軸に、成長性の高いDX・オートメーション領域での事業展開を加速させている。中長期的には、RPAに加えAIや機械学習などのテクノロジーを融合させ、業務プロセス全体の自動化という次なるステージを見据えた取り組みを進めている。
1. インテリジェントオートメーション事業
「BizRobo!」については、中堅・中小企業における導入余地が大きく、今後も堅調な成長が期待される。国内においては労働人口の構造的減少が進行するなか、省人化及び業務効率化へのニーズが一段と高まっており、RPA導入は中長期的なトレンドと言える。加えて、2024年6月にM&Aにより子会社化したオートロ(株)のクラウド型RPAサービス「AUTORO」が新たにプロダクトラインナップに加わったことで、適用可能な業務範囲が大きく広がった点が注目される。既に3,000社超の顧客基盤を有する同社にとって、クロスセルやアップセルの余地を広げ、ストック収益の積み上げに資する戦略的施策と言える。中長期的には、AIやマシンラーニングなどの先端技術をRPAに融合させることで、単なる定型業務の自動化に留まらず、業務プロセス全体の構造的な自動化、すなわち「ハイパーオートメーション」へと進化させる方針を掲げており、技術的優位性を強みに高付加価値領域への展開を進めていく構えである。
「RoboRobo」については、2025年2月期には取引先の属性確認業務を自動化する「コンプライアンス」サービスが通期黒字化を達成したことで、一定の収益基盤を構築した。今後は既存ユーザーへのアップセルや新規分野への展開により、ARRの拡大を追求する方針である。また、バックオフィス業務の効率化ニーズは企業の規模を問わず顕在化しており、同分野における市場ポテンシャルは極めて大きいと見られる。そのなか、2024年10月に給与計算代行を手掛ける(株)あすかペイロールプロを買収し、そのBPO機能と同社のRPA、AI等のテクノロジーを融合させた「デジタルBPO」の領域での展開を本格化させている。給与計算代行市場は今後さらなる成長が見込まれており、同社にとって大きな成長機会となる可能性がある。
2. アドオートメーション事業
「PRESCO」については、これまで労働集約型だった広告運用プロセスに対し、RPAやAIを活用した自動化による差別化を進めている。主に競合サービスからのリプレイスにより顧客を獲得し、運用効率及び精度などの面で優位性を発揮しながらシェアが拡大し、取扱高が着実に増加している。自動化による高いスケーラビリティを生かしながら、一定のシェアを獲得後には手数料率の見直しを行うことで収益性の改善にも取り組んでおり、事業規模の拡大と利益率の向上を実現する戦略を展開している点が注目される。
3. M&A戦略について
同社は2025年2月期に複数のM&Aを実行しており、現在はPMI(Post Merger Integration:M&A後に組織・業務・システム・文化などを統合し、シナジーの最大化を図るプロセス)もおおむね順調に進展している。これにより、2026年2月期以降は本格的なシナジーの創出フェーズへと移行していく見込みである。M&Aにおいては、収益性の改善余地がある企業や同社のRPA・AI技術と補完関係にあるプロダクト・サービスを有する企業をターゲットとしており、これまでの買収実績からは選定眼の確かさが窺える。今後も同社は、AI・RPAなどの高度技術を社会実装することができる独自のケイパビリティを最大限に生かし、既存事業とのシナジーを創出可能な有望な買収案件の検討を継続していく方針である。とりわけ、デジタルBPO領域においては、非連続な成長の実現に向けたM&Aが今後の重要な成長ドライバーとなるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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