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今週の【早わかり株式市況】続伸、米中対立緩和観測でフシ目の3万5000円台回復

配信日時:2025/04/26 06:40 配信元:MINKABU
■今週の相場ポイント  1.日経平均は2週続伸、フシ目の3万5000円台回復  2.日米協議控え円高進行、輸出株に手控えムード  3.紙パなど内需株に買い集まる、全体相場下支え  4.ベッセント発言で米株急騰、リスクオフ巻き戻し  5.日米協議で為替の要求出ず、買い安心感広がる ■週間 市場概況  今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比975円(2.8%)高の3万5705円と、2週連続で上昇した。  今週も引き続きトランプ米大統領の動向を巡って先行き不透明感が強く意識されたが、週後半にかけて過度な悲観ムードはいったん後退した。日本株は内需株を中心とした物色で底堅く推移。米国株の急落場面でも、しっかりした値動きをみせた。  週明け21日(月)の東京株式市場は下落。手掛かり材料難のなか終始売り優勢の展開だった。G20財務相・中央銀行総裁会議での加藤財務大臣とベッセント米財務長官の協議を控え、為替市場で円高が進行し、輸出セクターを中心に買い手控えムードが強まった。22日(火)も小幅に下落。前日の米国株市場では、トランプ大統領がパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の解任を検討しているとの報道を受け、金融市場において米国への信認が失墜するとの見方から売り優勢に。東京市場もこの流れを引き継ぐかに思われたが、思いのほか底堅さを発揮。円高を手掛かりに紙パルプや電力株など内需株の一角に買いが集まり、全体相場を下支えした。一転して23日(水)は急反発。ベッセント財務長官が中国との貿易戦争が早晩改善に向かうとの認識を示し、これを好感する形で前日の米株市場が急騰。東京市場もリスクオフの巻き戻しが鮮明となった。24日(木)も上昇。ベッセント発言に続き、トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任を否定したことが伝わりセンチメントが改善した。日経平均はフシ目の3万5000円台を終値で回復した。25日(金)は大幅高。注目された日米財務相会談は、米国側から為替に関する要求が出ず無難に通過した。安心感が広がり、為替が円安に振れるなか、マーケットでは幅広い銘柄に買いが入り全体を押し上げた。 ■来週のポイント  来週は29日火曜日が昭和の日で休場。日並びは良くないがゴールデンウィークに差し掛かる週となり、市場参加者が減ることも考えられる。そのなか決算発表を確認しながらの個別対応となりそうだ。30日~5月1日に日銀政策決定会合が開催されるため金利動向にも注意が必要だろう。  重要イベントとしては、国内では前述の日銀金融政策決定会合のほか、30日朝に発表される3月鉱工業生産、2日朝に発表される3月完全失業率と3月有効求人倍率が注目される。海外では29日に発表される米国4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に発表される中国4月製造業PMI、米国4月ADP雇用統計、米国1-3月期GDP、米国3月の個人所得と個人消費支出、1日に発表される米国4月ISM製造業景気指数、2日に発表される米国4月雇用統計に注視が必要だろう。 ■日々の動き(4月21日~4月25日) 【↓】   4月21日(月)―― 3日ぶり反落、円高進行で輸出株中心に売りが優勢  日経平均 34279.92( -450.36)  売買高14億2400万株 売買代金 3兆0857億円 【↓】   4月22日(火)―― 続落、米株安や円高も内需株が支える  日経平均 34220.60(  -59.32)  売買高14億3059万株 売買代金 3兆2838億円 【↑】   4月23日(水)―― 3日ぶり急反発、米株大幅高で買い戻しを誘発  日経平均 34868.63( +648.03)  売買高18億1680万株 売買代金 4兆2914億円 【↑】   4月24日(木)―― 続伸、米株高や円安を好感し3万5000円台回復  日経平均 35039.15( +170.52)  売買高18億8797万株 売買代金 4兆1451億円 【↑】   4月25日(金)―― 3日続伸、米中貿易摩擦の緩和期待で買い優勢  日経平均 35705.74( +666.59)  売買高18億7254万株 売買代金 4兆4020億円 ■セクター・トレンド  (1)全33業種中、25業種が上昇  (2)値上がり率トップはフジクラ <5803> など非鉄  (3)内需株は任天堂 <7974> などその他製品、王子HD <3861> など紙・パルプが高い一方、JR東日本 <9020> など陸運、山パン <2212> など食料品は下落  (4)ニデック <6594> など電機、トヨタ <7203> など自動車、HOYA <7741> など精密機器といった輸出株が大幅高  (5)第一生命HD <8750> など保険、ジャフコG <8595> など証券、京都FG <5844> など銀行といった金融株も買われた  (6)値下がり率トップはINPEX <1605> など鉱業 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)  1(1) 円高メリット  2(3) ディフェンシブ  3(4) 防衛 ── 日米関税交渉の行方を引き続き注視  4(10) iPS細胞  5(2) 半導体  ※カッコは前週の順位 株探ニュース

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