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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米金融政策を見極めも米中摩擦に懸念続く

配信日時:2025/04/16 17:25 配信元:FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米金融政策を見極めも米中摩擦に懸念続く 16日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米小売売上高が想定通り改善し、米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げに慎重ならドル買い先行。ただ、米中貿易摩擦の激化をにらみドル売り圧力は根強いだろう。

前日発表された米経済指標でNY連銀製造業景気指数はマイナスが続き、景気減速懸念は継続。米10年債利回りの低下でドル買いは後退し、ユーロ・ドルは1.1260ドル台まで下落後は小幅に戻し、ドル・円は143円20付近で上値を抑えられた。本日アジア市場は日経平均株価の反落で株価にらみの円買いが出やすく、主要通貨は対円で下押しされる展開に。ドル・円は今週の日米関税交渉をにらみ143円前半から142円半ばまで値を下げた。

この後の海外市場は米国の経済指標と金融政策方針が注目材料。今晩の小売売上高は前回から改善が予想され、スタグフレーション懸念が一服すればドル買い材料となる。一方、直近の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では景気減速が意識されたが、パウエルFRB議長が追加利下げに慎重なら米金利高・ドル高が予想される。ただ、全般的に米中貿易摩擦の激化に対する警戒感が引き続き根強く、強いドル買い材料が乏しければ上昇は限定的とみる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00ユーロ圏 2月経常収支(1月:+354億ユーロ)
・21:30米 3月小売売上高(予想:前月比+1.4%、2月+0.2%)
・22:15米 3月鉱工業生産(予想:前月比-0.2%、2月+0.7%)
・22:45カナダ中央銀行政策金利発表(予想:2.75%、現行2.75%)
・23:00米 2月企業在庫(予想:前月比+0.3%、1月+0.3%)
・05:00米 2月対米証券投資(1月:-452億ドル)


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